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2011年5月26日木曜日

神聖かまってちゃん@恵比寿LIQUID ROOM

神聖かまってちゃん、恵比寿リキッドルームでワンマンライブ。

リキッドルームと神聖かまってちゃんの相性は抜群だ。過去のライブでも、リキッドでの2009年12月11日のオープニングアクトのライブと、2010年12月27日のワンマンライブは神聖かまってちゃんのライブでも三本の指に入るほどの最高のライブだった。
そしてこの日、2011年5月26日のリキッドルームでのライブがやはりベスト3に食い込んだ。リキッドルームがもはや聖地と呼ばれる日も近いだろう。

ステージ裏で配信を行なっているメンバー。それぞれが足や腕を伸ばしたり、本番への準備に気合いが入る。の子は本番もオフも、配信の前では変わりない。ノートパソコンの前では常に本番なのだ。
登場SEが流れ、メンバーが入場。当然、即日ソールドアウトの会場では大歓声が上がる。
新たにステージドリンクとして味噌汁を持ち込んだの子。ステージに登場するとすぐに飲み始める。「そんな感じで神聖かまってちゃんです。今日1日よろしくお願いします!」とちばぎんが挨拶し、いつものデーーーーン!!が。
「では、次…」
これから1曲目が始まろうとするのに、「次」と言うの子に笑いが。「じゃあ今日はいい1日にしましょう!皆さんも盛り上がってください!他人任せ!俺らが盛り上げれるわけねーだろ。こんなクソバンドが!」となぜか自虐的に怒る。
1曲目は最近ではおなじみ、『いくつになったら』。リキッドルームには何千人もいないけど、この曲はライブの1曲目にピッタリだ。の子のライブのテンションも1曲目の出来に左右されることが多いように思う。だからこそ、テンションが上がる曲としてナイスセレクションだ。

「なんなんですか!なんなんですかここは!1曲目終わったらここがどこかわかんなくなっちゃったよ」
やはりテンションが高いの子。『いくつになったら』が最初でよかった。
「5月といえば5月病で、みんな鬱になるんだよ、俺も」と語り続け、鬱と言いつつも気分が良さそうに見える。6月の話になる。「お前の大事な日もレコーディングだもんな」とmonoがの子の誕生日について語ろうとすると、の子が「は?何言ってんの?ちばぎん、解釈よろしくお願いします」とちばぎんに託す。「はい次の曲いきます」とちばぎんが華麗に避ける。

「チューナーの呪いがかかってるんで」とチューニング中にサポートバイオリンの成井幹子さんの登場。「神聖な感じでやれよ、お前」との子がmonoに指示。の子は自分の立ち位置を「なんか、土に挟まれてるようだ。劒さんとmonoくんで…」と表現する。どちらも顔の色が土っぽいということか。
そして『白いたまご』。前回のクラブチッタでは過去最多ではないかと思わせるほどのやり直し回数だったけど、今回はスムーズに曲に入る。それはちばぎんのベースが始まる前に、みさこのカウントが入っているからかも知れない。改善したということか。

「大島ー」という観客の声援。「大島…下の名前も言えたら許してあげよう」との子が煽ると「亮介~」という声。「うるせえ!」と返事する。
monoが青いギターを持ったということで『天使じゃ地上じゃちっそく死』へ。曲紹介をするmonoに「なんて言ってんのー?」と客席。「は?なんだよそれ!」と苛立つmonoに、「手話やったら?」との子。「できないし」とマジレスするmono。

「みさこかわいいよー」という声援に「かわいくねーよバカヤロー!なんでかわいいんだ、解明してくれよ、方程式で。monoくんのほうがなんか、かわいいよ」との子が怒る。「monoくんかわいいよー」と客席から聞こえると「かわいくねーよバカヤロー!」との子が返事する。どっちなんだ。
千葉県の柏市の放射能がヤバイという話題になり、の子曰く、放射能を浴びるとの子のイボが肥大化されるらしい。「海に汚染されにいくぞ!」というの子の掛け声により、『怒鳴るゆめ』へ。最近のこの曲は最後が「僕はー、怒鳴るゆめをー、追いかけてー」と、の子が一人弾き語りみたいに歌って終わるのがかっこいい。

の子「そう!俺は今!テンションが始めは上がってる!後半は!後半デスマッチだ!」
みさこ「あのね、テンションが上がりすぎてね、音がリハのときと比べて全然でかくて頭がくらくらするよ、の子さん」
の子「当たり前だ!ライブだ!ライブということはリハとは違うんだよ!で、こういう風に叫ぶことで俺は疲れていく…」
お客さん「がんばれー」
の子「"がんばれー"って…うるせえ!」

メンバーの名前を次々に呼んでいく客席。「monoくんもっと喋ってー」について、「そうだよもっと喋れよ!何言ってんのかわかんねーよ!」との子がいじる。の子、monoが茶色に染めた髪の毛について「E.T.に見える」とdisる。ちばぎんも「茶色に染めればいいと思ってるだろ」と冷たい意見を。
続いて、『E.T.』で繋げたわけではないだろうけど『映画』へ。グッとくる演奏。後半の景色が広がるような曲の展開がたまらない。

の子「みんなー!ノッてるかーーい!!?」
観客「いぇーーーい!!」
の子「ほんと?すげえな」

の子、突然醒めたように反応し、いたずらっ子な笑顔を浮かべる。ちばぎんのブンブンと鳴るゴキゲンなベースから『レッツゴー武道館っ!☆』へ。
ところがの子のボーカルが入る部分、メンバー間で食い違いがあったようで、monoが無理矢理の子に合わせて、仕切り直しもなくそのまま演奏を続行。その間違いが逆に観ているほうをドキドキさせて、ハラハラした。目が離せない演奏になり、逆に良いように作用していた。

「今日はなかなかいい感じじゃないですか?」
ライブのスムーズな進行に、ホッとしているちばぎん。たしかに、6曲続けて現時点で約40分。神聖かまってちゃんとしてはかなり絶好調な進み具合であることは一目瞭然。他のバンドにとっては当たり前なのかも知れないが。
そして、まさかの『22才の夏休み』の演奏へ。
ライブでは初披露。「22才の人っているんですかー?」と客席に問うの子。「はーーーい」と、「結構少ねえなあ…」と残念そうなの子。「うまくいくかわかんないけど」と言い、みさこのドラムから始まる。「キャンディキャンディみたいな声出していけよ」というの子の指示により、いつも以上に高い声でみさこがカウントを叫び、演奏スタート。
『23才の夏休み』の情感がそっくりそのまま一年下げられ、切なさを保っていた。PVでたくさん観ていたからか、映像が思い出す。「君なんて、大嫌い」のあたりのサッカーボールを蹴っている光景など。曲の発表のやり方がまず映像ありきなので、こういった感覚になる人も少なくはないはずだ。
演奏後、初披露にしては良い出来になったようで、満足そうなの子。

の子「なんだもう、末期だな最近。2010年のマヤ文明が来ると終わるんでしょ?」
ちばぎん「ああ、2012年?」
の子「そうそうそう。2012年に終わるんだって?」
ちばぎん「なんでその話するとき俺見るの?マヤ人じゃないし」
の子「まやぎんでいいじゃん」
お客さん「まやぎーーん!!」
ちばぎん「うるせえ!!」
の子「なんでキレんだよ!」
mono「キレ芸は俺だぞ!」

ちばぎんの着ているつなぎについて話が振られる。ちばぎんがツイッターで告知していた痛ベース("痛車"のベース版)にすることについて、「痛ベース!」という声が客席から。「痛ベースはまだです!」とちょっと苛立ちながら答えると、みさこが「まだですぎーん」と舐める。「みさこだまれー!」と野次が。の子が突然テンションを上げて「みさこ黙れ、いいなそれ!お前気に入った!そうだよ、なんでみんな同じようなこと言ってくるんだよーー!もっとそんな感じで逆のことを言ってこーい!!」と喜ぶ。さすが、配信で鍛えた煽り耐性。
ちばぎん「普通に今、クソの子って呼ばれてたよ」
の子「クソの子はいいんだよ」
さすがです。

「雨の曲いきまーす」と言い、『ベイビーレイニーデイリー』へ。みさこが「今日は特別バージョンで…」と言い始め、「聞いてねえよ」「まあ聞くだけ聞いてみよう」との子とちばぎんが反応する。「monoくんが"ちゃららちゃららー"って言う」とみさこが提案。
結果、monoが仕方なさそうに「ちゃららちゃららー!!」と乱暴に歌い、客席から「ちゃららちゃららー!!」と返り、演奏へ。多くの人が笑顔になりながら始まりつつも、きちんと哀愁のまま締める歌。「傘でー隠さないよにー」と歌い、ギターをジャーン!と弾いて終わるのは、いつもながら切ないのだ。

mono「君たちの顔を見ても大丈夫なのようにウィスキーを飲んできたんだけどね。飲ませていただいてます。だけど、酔わなくなっちゃった!」
お客「おもしろい!」
mono「え、おもしろいの?どうやったら酔えるのか、教えてください!」
彼にとっては真面目な悩みらしいけど、誰もが適当に答えている。「とりあえず『さわやかな朝』いきまーす」との子が締める始末。
と言いつつ、ちばぎんのベースが始まってもなかなか演奏に始まらず、の子の静止している顔に客席から笑いが起きる。
『さわやかな朝』だけちばぎん側から撮影する。以前と比べて、ステージの配置が変わり、機材が多くなっていることから、メンバーの顔を一つのアングルだけですべて映すことができない。モニタの存在により、どうしてもmonoの手元が何をやっているのかわからない。顔だけが映ることになり、何をしている人なのか分からない映像になる恐れがある。小さなライブハウスでやっていた頃を懐かしくも思うが、喜ばしいことである。

味噌汁を嗜むの子。「CMくるよ!」とお客さん。「電通を味方にしないと…」との子。「にゃーにゃーにゃー」と連発し、続いて『ねこラジ』へ。
の子の「にゃーにゃーにゃー、サブカルチャー」という掛け声にこっそりとリズムに乗ってベースを弾き始めるちばぎん。そのおかげでスムーズに曲に入ることができたように思う。成井幹子さんのサポートバイオリンの間奏が曲の世界を広げて、とにかく気持ちいい。

「しゅーっ、ぱぱん。アニメタイアップの曲やるか。最近飽きてきたんだよな…」と消極的なことを言いつつ、シューッ、パパンッ!といった音から始まる『Os-宇宙人』の演奏を促す。が、次の瞬間、すべての人が驚く。
「じゃ、『ぺんてる』いきまーす」
「ええーっ!」という会場の反応。「すいません…」と素になって謝るの子。「どっちもやります」と言い、まずは『ぺんてる』の演奏へ。
「ぺんてるにー、ぺんてるにー」のみさこのドラムの叩き方が妙に愛らしくて、最近気になっている。シンバルを両手で楽しそうに叩きながら、バスドラをフフフンって余裕な表情で踏んでいる。ニコニコしながら楽しそうに演奏しているみさこの姿は、いつもの死んだ目で叩いている顔とのギャップがあり、たまにグッとくる。

「劒さーーん」という女性客の声援に、「泥ガールがいる」とみさこ。「みさこボーイはいるのかな?」と問うと、客席から「みさこーー」という声。「こいつロクな女じゃないよ」とmonoが釘をさしたときの、みさこの「どうもー!クソでーす!」という清々しい返しがなんだか良かった。「ドアノブ!」という歓声も上がる。
そしてシューッ、パパンッ!から始まる『Os-宇宙人』が。これがタイアップ曲になったアニメ『電波女と青春男』の原作はの子しか読んでいないらしい。monoが「えらいね、の子は」と言うと、「当たり前だろ!お前よりはえらいよ!バカ!」と返答するの子。

「流れでカップリングやるってのはどう?」というちばぎんの提案により、『コタツから眺める世界地図』。と思いきや、「じゃあ、『ゆーれいみマン』!」との子が言う。「リハでやってない…」とみさこが戸惑う。「えっと、俺、今何やるって言ったっけ…」との子が戸惑う。大丈夫なのか。
「monoくん、大丈夫ですか?あなた全然練習していないけど。monoくんのキーボードに注目!」
の子の合図により、『ゆーれいみマン』がスタート。なんとなく、聴くのが久々のような気がする。終盤のコーラスはちばぎんが担当。最後の「僕はゆーれいを見たんだ!僕はゆーれいを見たんだ!」の連発、そして終わり方がかっこいい。

「えっとね、『あるてぃめっとレイザー!』なんてどうかな?」
ちばぎんがまたもや提案。こうやって順調に進行させていく魂胆なのか。「ばかやろ!あれやったら俺の喉が壊れるんだよ」との子。「ごめんごめん、monoくんが『あるてぃめっとレイザー!』したいらしいんだけど…」とちばぎんが言い、monoが両手を合わせて謝っている。の子は状況を掴めず、「お前、喋れ!」と怒鳴る。
「monoくんがおしっこしたいらしいよー」とお客さんが教える。
「お前、ここでやれよ!」との子が命令。「ここでやるとモテるらしいよ」とみさこが言うが、monoは謝りながらステージ脇に走る。「まじか!」とちばぎんの悲鳴をよそに、トイレに駆けていくmono。その姿をカメラで追った。追ったといっても、monoが本当におしっこをするだけであって、トイレのドアの『TOILET』という字をボーッと撮影するだけだった。しかし、ライブ本番中にこのような光景が映るとは思わなかった。
「もう最悪ですよー!」
monoはカメラに向かって話しかけて、ステージに戻ろうとする。「僕、どういうタイミングで入ればいいんですかね?」と尋ねてきたとき、突然みさこのドラムが叩かれる。『笛吹き花ちゃん』がmono抜きでスタートしていた。
「ひどいっ!」
そう言いながらステージに走っていくmono。途中から演奏に参加するその姿は、どこか感動的。が、これは単にトイレから帰ってきただけである。久々にライブで聴いた。『さわやかな朝』のようにmonoの「はーーほーーっ」というコーラスが入っている。

演奏後、「おかえり!」という客席からの声。「みんなでね、monoくんの良いところばっか喋ってたんだよ」とみさこ。しかし、ステージ脇に置いていたICレコーダーで後でライブの音声を確認すると、「あいつ最低だよな…」というの子の声が入っていた。なんたることか。

無事にmonoの尿意が収まり、『コタツから眺める世界地図』へ。演奏後はの子が欽ちゃん走りでキーボード前に歩み寄る。
ちばぎんが笑う。「すいません、劒さんが伝えてきたことが面白すぎて…本編、あと15分だそうです」と。「ええーーーっ!」と客席。
「最近松戸がやばい。松戸と柏がやばい。2ちゃんねるで昨日見て、震えたぜ。でも俺はそんなんどうでもいい。俺は放射能をあびて、進化する、タイラントなのさーー!!」
ものすごく不謹慎なことを言いながら、の子がヘッドマイクを装着し、緑色の照明の中を泳ぐようにダンスする。『夜空の虫とどこまでも』が始まる。
そのまま『黒いたまご』へ。の子、テンションが上がったせいか、何も悪くないmonoの頭をポンッと叩く。「なんで俺は今お前を殴ったんだよー!」と。誰も知らない。ちばぎんが「仲いいなー」と、みさこが「いちゃいちゃしてんじゃねーよ」と言い、演奏がスタート。
これは間違いなく今日のハイライト。「ばっかじゃね、真っ白て、死ねよ君は」のときのの子の目つきが鋭く、狂気の表情をしていた。青と赤の怪しい照明が合わさり、ステージ上を紫色に染める。monoがなぜかマイクを握って客席に向かって「ああ!」と叫んで挑発する場面。これはちょっと意味がわからなかったけど、ひょっとしたら少しは意味があるのかもと思わせるほど、この演奏は意味がありすぎた。

「これで、一回出てー、また入ってきてー、って感じかな?」とアンコールについて喋るの子。「これ、一回出ていく必要あるのかな。アンコールあるってのが分かっておいて」とちばぎん。
monoが意見する。「僕思うんですけど、一回出て、で入ってくるじゃないですか。"あごーー!"とか言ってくれる声が嬉しいわけですよ」と一回出ていくこと推進派の意見を。の子が「そうなるとお客さんがまた空気読んで、別のことを言ってくれるんですよ」と。みさこが「monoくんが入ってきてもガン無視とか」と提案。結局、monoはどんな状況でもいじられるのだ。

「『聖天脱力』といっても、明日は雨です!」とmonoが天気予報を伝える。の子が「それ、俺がさっき言ったよ。ボキャブラリー少ねーな」といじめる。ちなみに言っていない。
「やって、戻ってきます」との子がアンコールを宣言し、『聖天脱力』の演奏がスタート。
バイオリンとキーボードの絶妙なハーモニーが奏でられ、「絶妙なハーモ二ーで、パティシエも俺の弟子入りかな?」という、かつてのコアラのマーチ配信(ポップコーンの袋の上にコアラのマーチを置いて焼いていたら燃え上がり、家の台所でボヤが起きた)でのの子の名言も聞こえてきそうだ。

本編でもあと一曲演奏できるそうで、最後は『いかれたNEET』
この曲の最後はいつも通りギターを振り回しまくり、危なっかしいの子。しかし、危なくなったときこそが、それはシャッターチャンスなのだろう。カメラマンが一斉にの子に接近し、カメラを構え始める。それはいつも正解だ。やはりこの曲の最後は決定的な瞬間が多いように思う。この日のライブも、の子がパーカッション機材に目がけてギターを振り落とし、「バッシャーーン!!」とものすごい音を立てた瞬間の写真がどこかのメディアに掲載されていた。
「また来ます!」と言い残し、ステージを去るの子。

ステージ裏までカメラで追うと、アンコールのセットリストを決めているメンバー。撮影していると、ちばぎんが足で蹴ってくる。monoくんがカメラ目線。の子さんが「竹内さん行きますか?」とステージに連れ込もうとするが、さすがに無理があるだろう。拒否し、そしてアンコールへ。

「ぴょんぴょこぴょんぴょこ、みんなカエルになって!俺は、帰らないぞ!」
韻なのか、ダジャレなのか、の子がリズミカルに煽情。そしてしっとりと成井のバイオリンとmonoのキーボードが『ちりとり』のイントロを始める。
演奏するたびにますますバイオリンの良さが際立っていく。毎度ながら、の子のギターとmonoのキーボードだけになる最後の余韻といったら、もう。

なぜか演奏中にチューニングが狂ったの子のギター。劒マネージャーが代わりにチューニングをするが、彼の前での子が姿勢よく手を両手で組んで待っている姿に笑いが。ものすごくエラソーな態度になっている。チューニングができると、「おーっ!」という歓声。「さすが俺の弟子だな」との子がますます傲慢。だけど「すみません…」と謝り、そのまま『ロックンロールは鳴り止まないっ』へ。
ドラムがバシバシ鳴っていて気持ちいい。みさこは確実にドラムが上手くなっている。と、素人目から見てもよくわかる。疲れているのか、みさこが時折目を閉じて叩いているその姿は瞑想にも見える。何かしら次の段階に向かっているのだろうか。
最後、の子がおもちゃのようにマイクのコードを持って振り回す。その姿を警戒するように、優しく見守るように、どちらの表情にも受け取れるmonoのキーボードが曲の終わりを告げる。

そして「行くところまでいくんだよーー!!みんなーーアメリカに行きたいかーー!?」との子が本当に関係ないことを絶叫し、『夕方のピアノ』へ。
「思い出されるんだ、思い出されるんだ、だから、僕は、ここに、叩きつける!!」
の子、ちばぎん、みさこの3人の「死ねーー!」という叫び声が鬼気迫っていた。の子が勢いよくギターを振り回し、マイクがポーーンと吹っ飛ぶ。歌える他のマイクを瞬時に見つけたの子。マイクを取り上げるが、音が出ない。怒り、マイクをぶん投げる。そしてmonoのマイクを奪い、ボーカルエフェクターがかかってない声で「死ねよ佐藤!」を連呼。アンプにもたれ、スタッフが一斉にアンプを支えに駆け寄る。ステージ上は荒れまくっている。

「どんなに地震で揺れようとも、俺が拳でバンッて地震を止めるから!」
テンションの上がりきったの子の発言は、不可能でも可能に聞こえてしまう。いや、不可能だ。そしてギターを持たず、マイクを持ってうろうろとし、「あんちきしょーー!」と叫びながら歩いて、最後の曲『学校に行きたくない』が始まる。
の子が近くにあったイスをステージ脇に目がけて投げてきた。危ない。軽くよけた。

monoがやることがなくて暴れまわり、「計算ドリルを!!」などとコーラス。うずくまったり、飛び跳ねたり、台の上に立ったりと、動き回るの子に注目してしまう。「おかーーーさーーん!!」とmonoが絶叫し、若干視線を奪われるが、次の瞬間にの子が客席に華麗にダイブ。客席から伸びる手の方向はの子一点に集中しており、「ああっ!ああっ!ああっ!!」と何度も叫び、マイクをぶん投げ、自分のマイクが使えなくなったらmono、ちばぎんのマイクをぶん取って叫ぶ。マイクスタンドが次々となぎ倒れていき、ステージ上がカオス状態だ。
「計算ドリルを返せこのやろーー!!」と叫び、ライブは終了。

ライブ後、ステージに1人残ったの子は笑顔で丁寧に挨拶。先ほどまでの大迫力の表情とは違い、穏やかな笑顔を見せていた。
「みなさん、ありがとうございました!無事帰ってください!」と言い残し、何度もお辞儀し、ステージを去っていった。

楽屋でちばぎんに「ちんぐ的に、今日は何点?」と聞かれた。どう答えても僕の何様感がハンパないが、あえて何様のつもりで「80点」と答えた。最高のライブだったけど、神聖かまってちゃんはまだまだ先を行くに違いない。そんな予感しかなかった。
Fender Japanの方が楽屋にいらしていて、Squier by Fenderのブランディングポスターを見せていた。の子さんがモデルのポスターだ。写真を撮った佐藤さんが嬉しそうに掲げていた。写真のの子さん(割烹着)がめちゃくちゃかっこいい。日本人でポスターになるのは初めてらしい。"遂にここまで来た"感がとてつもなく伝わるものだった。
の子さんは、ライブが終わってからも高いテンションが続いていた。身体は疲れていたけど、すごく気持ちよさそうだった。

神聖かまってちゃんと知り合って、ちょうど2年になった。
2009年の5月26日、下北沢。この頃、神聖かまってちゃんが今のようになるとは誰が予想しただろう。「サブカルチャー!」などと駅前で叫ぶの子さんを人々は避けるように歩いていた。今や、人だかりができる。いや、避けるように歩く人は今でもいるだろうが。でも彼にとっては、むしろ少しは避けられて、嫌われたほうが刺激になるのかも知れない。
「みさこ黙れー!」
リキッドルームでのライブ中のこういった野次に、の子さんは喜んでいた。
賛否両論を好む彼にとっては、配信中の冷ややかなコメントも刺激的なのかも知れない。事実、peercastで配信していた頃から今まで、彼は批判的なコメントや場の雰囲気が悪くなるようなコメントを積極的に拾っている。
自分たちの現在を叩き台としているからこそ、今がある。初めてライブを撮影した日の日記を遡って読むと、あの頃から全く変わっていないことばかり。
それが一番嬉しくて、かっこいいなと心から思いました。

2011年5月26日 恵比寿リキッドルーム
〈セットリスト〉
1、いくつになったら
2、白いたまご
3、天使じゃ地上じゃちっそく死
4、怒鳴るゆめ
5、映画
6、レッツゴー武道館っ!☆
7、22才の夏休み
8、ベイビーレイニーデイリー
9、さわやかな朝
10、ねこラジ
11、ぺんてる
12、Os-宇宙人
13、ゆーれいみマン
14、笛吹き花ちゃん
15、コタツから眺める世界地図
16、夜空の虫とどこまでも
17、黒いたまご
18、聖天脱力
19、いかれたNEET
(アンコール)
1、ちりとり
2、ロックンロールは鳴り止まないっ
3、夕方のピアノ
4、学校に行きたくない

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