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2010年4月8日木曜日

神聖かまってちゃん@渋谷タワーレコード

渋谷タワーレコードへ向かう前に、ニコニコ生放送で配信がスタートしていた。

リアルタイムで今、渋谷で何が起きているかがパソコンで見れる。便利な世の中だ。の子さんがタワーレコードから駅の方向へ歩いていく姿が映っていた。"神"と書かれたヘルメットを被っている。ファンの方々が数十人、後ろについている。遠足の引率の先生みたいなリーダーっぷりだが、先生が一番問題児なのである。
渋谷駅ハチ公側の交番前でゲリラライブを敢行。なぜか相対性理論の『ミス・パラレルワールド』を「ポイフル、ポイフル、ポイフルワールド」と替え歌でカバーする。感慨深いのかも知れない。下北沢の駅前で通称・ポイフル配信をやっていた頃は誰もが素通りしていた。今や、配信の画面の中には人だかりが出来ている。人気者になった証拠だ。
やがてマイケル・ジャクソンの『Beat It』を流し、交番の目の前で踊ろうとするの子さん。すると歩み寄ってきた警察官により、交番に連行されてしまう。
うっわあ。これから渋谷に向かうというのに、まさかの警察沙汰。
交番の中でも配信は続いており、取調べのシーンも少しだけ映っていた。の子は必死に訴えている。
「俺は踊り子なんだよ!マーニャなんだよ!ミネアなんだよ!」
「ミネアは踊り子じゃないだろう」
警察官、まさかの返し。まさかドラクエの話が通じるとは。の子さんも一瞬、我に返ったような気がする。さすが警察です。
このことはナタリーでも記事にされていました。
『神聖かまってちゃんゲリラライブで警察に連行』
http://natalie.mu/music/news/30283

とはいえ、これからライブをする人が交番に連行されるなんて聞いたことがない。ライブが行なわれるのかハラハラしながらタワーレコードに向かうと、なんてことはない様子のの子さんがいた。話しかけた。
「配信めっちゃ笑いましたわ」
「あれ、ちゃんと映ってました?」
なんと、交番に連れて行かれたことよりも自分がちゃんと映っていたかどうかを気にするの子さん。やっぱりこの人、スケールが違う。拍子抜けしました。
それよりも心配すべきだったのはちばぎんだった。日ごろのライブ前後の運転などで疲れているのか、死にそうな様子だった。これほどまでダウンしているちばぎんは初めて見た。近づいてくると無言で身体を揉んでくる。揉めるテンションであることがまだ救いだった。
開場時間になる。ステージと客席の間でスタンバイする。周囲にはSPACE SHOWER TVのカメラマンさんらが大きなカメラをステージに向けている。僕は小さなカメラを。この違い。大きなカメラ、羨ましい。欲しいです。

"TOWER RECORD"という黄色い中で映えた赤い字を背景に、神聖かまってちゃんのメンバー3人が登場。
今回、タワレコでのイベントだからかいつもの登場SEがない。沈黙の中の登場で、なぜか厳粛な雰囲気に包まれてしまった。
ちばぎん「こんにちわ…なんか、静かですね」
mono「そうですね…」
ちばぎん「今日はなんか、劔さんの手違いでSEがナシということで」

程なくすると、の子がノートパソコンを持ったまま登場。迎え入れられるような拍手が巻き起こる。
「いや違う!!俺は配信しようと思ったらできないんだよ、電波がなくて!」
何に対しての「いや違う」なのか、客席は動揺を隠しきれない。「monoくんが担当な、(パソコン)置いといて」とキーボードの付近に持っていくが、結局置く場所がなくてステージ脇に預けるの子。

の子「いやいや僕は緊張してるんですよ、こんなに人が多くて。こんな人いっぱいなときないもんね」
mono「ないよね」
客「うそつけ!」
mono「うそつけ?うそついてないよ」
の子「うそつけ!って何だ?お前誰だほんとに。ほんとに、こんな人がいっぱいの初めてなんだよ」
mono「(客に)常連か?」
の子「ジョンレノン?まあどうでもいいけど」
ちばぎん「ということで、改めまして神聖かまってちゃんです!!」

どういうことで神聖かまってちゃんなのか分からないが、客席にジョン・レノンがいるという解釈のまま始まったタワーレコード地下1階でのライブ。monoが「はい、張り切っていきましょう!」と掛け声を。
「はい!では『ゆーれいみマン』という曲をやりますー。皆さん、来てくれてありがとうございます!アルバム買ってくれたのかよく分かんないんですけども、何でこんなに来てくれてるのか分かんないんですけども、とりあえず楽しんでいってくださーい!」
の子の合図により、間髪入れずにみさこがドラムを鳴らし、『ゆーれいみマン』からスタート。
後半の「ハーハーハーー」という神々しい雰囲気のコーラスはヘッドマイクを装着したちばぎんが担当。疲れ気味だからか、「ハー」というコーラスがため息にも感じる。
「僕はゆーれいを見たんだーーありがとうございますーーー!!」
演奏終了とともに、すぐさま感謝の意を述べるの子。

の子「どうも!今日来たお客さんは何だ!CD買ってくれたとかなんだかんだ言ってたっけ」
みさこ「そうだね、CD買ってくれた人しか来れなかったのかな」
の子「あ、そう。おー、こんだけ買ってくれたのか!!あんな、クソったれのものを!!」
mono「言ったって、あれだよ。俺ら頑張って作った作品だよ。いくらお前が金儲けのためにやってます、って言ってもね」
の子「いや、金儲けにやるのは当然のことであって。でも僕もお金もらったらちゃんと消費しますよ!その後風俗行ったり何だりで!」
mono「うるせー!みんなのために消費しろマジで」
の子「焼死?」

ジョン・レノンに引き続き、本日2度目の聞き間違え。「焼死しろ」は「リア充爆発しろ」などと同類の言葉に入るのだろうか。この間、観客は取り残され、ちばぎんは苦笑いするしかない。

mono「ほら、ちゃんと募金しますとかさ」
の子「あ、そう。勝手に言ってくださいよ。何言ってんのかほんと分かんねーお前の声…」
みさこ「昨日ラジオに出てね。生放送の『ミューコミプラス』って番組に出させて頂いて。monoくんの声がラジオだとこんなにクリアに聞こえるんだ、みたいな。ライブだとマイク響くから本当に聞こえないときがあるんですよね…」
の子「早く次行け次行けーー!って煽られてたんだよな、前のライブで」
mono「最終的には俺がラップを強要されてね。みさこにブチ切れしーの、俺の株が落ちーの」
の子「そんなことより曲いきます。『天使じゃ地上じゃちっそく死』です。死にたいって曲です。まだ完成されてないんだけどねーーー!!!」

なぜか突然の絶叫により、『天使じゃ地上じゃちっそく死』へ。の子は「死にたい」と何度も連呼し続け、その後ふらついてステージ中央まで歩き、倒れ込みそうになる。

の子「弦が切れてしまったー。だいたい俺、1曲目で弦が切れるんだ!」
mono「うん、まあこれ2曲目だけどね」
の子「あ?違う!!いつもは1曲目で切れるんだよ!!」
mono「あ、そーですかーー。じゃあ新しいギター用意したらいいんじゃないですー」
の子「お前なんでそんなつまんないこと言うんだよ。話が膨らまない!」
みさこ「mono君のギター使えばいい」
mono「うるせーばかクソ。…ばかクソってのは無いと思うけど」
の子「みさこさん何か喋れよ!こないだ何か言いたいことあったんだろ!」
みさこ「言いたいこと?言いたいこと…今日ライブ前、の子さん何してたんですかー。私たち3人でリハ始めたときにいなくて…」

の子、「はい次の曲いきましょう!!」と逃げる。自分で話を振ったのに。
客席から「踊り子ー!」という事情通の歓声。の子は「踊り子?(爆)」くらいに照れ笑い。ほんと(爆)がつくくらいに笑っていた。
「うるっせー!!マーニャだよ俺は!!…えーっと『美ちなる方へ』」
喋りながらバッチリとセットリストが書かれた紙を手に持って見ていたの子。

みさこ「すっごいカンペ見てます」
の子「だって(monoを指して)こいつがいつも言ってくれるって言ってたのに、言わないんだもん」
mono「俺!?俺かよ!?俺は準備で忙しいんだよ!!」
の子「準備で忙しいんだよ?ふざけんなよ、お前『アンパンマン』の中に出てくるナンパンマンだろ!」
ちばぎん「出てこない!」

「はい、これ都内では初めてだけど、まったくもっと完成度が低い!」
の子のハードルを下げた曲紹介により、『美ちなる方へ』。遂にこの曲を生で聴ける。大阪で初披露されたと聞いたときは悔しかった。
「ワン、ツー、スリー、フォー!」とみさこの元気いっぱいなカウントにより始まる。ちばぎんのテンションとは真逆だ。
後半はの子の宅録とまた違い、アレンジが効いている。ウネウネと鳴るベースとドラムのリズムが気持ちいい。これはライブで盛り上がるに違いない。の子は「出かけるようにーなりましたーぁああ!」と最後は叫び、マイクスタンドをギターをなぎ倒す。「ベイベーー!」というエコーが響かせて曲が終わる。
「出かけるようになりましたー!はいありがとうございましたー!こんなでいいのか分かんないけど…」
まだ未完成という印象だけど、ライブで聴く『美ちなる方へ』は格別だった。

の子「ちょっと待って、チューニングを…」
mono「はい。じゃあチューニングしている間に。僕らね、4月の15、16とワンマンライブをやりましょうよ」
の子「やりましょうよじゃねえ、やるんだよ!!」
mono「はいそうだね。俺ら今回配信できなかったからね、ワンマンでやろうよ」
の子「配信したってつまんねーよ!2時間くらい…なんだこれ?ギターぶっ壊れてんじゃねえか?その間、話繋げろよ」
お客さん「ちばぎーん」
ちばぎん「はい?」
mono「ちばぎんかっこいいって?ゲイですか?あ、違いますかすいません。ゲイは僕でした!」

なぜか突然のゲイ発言に笑顔で取り繕うmono。色々と会話のチューニングがずれている。
「なんだこれ?全然ギターのチューニングができないぞ。…あ、弦がない!!」
会場、爆笑。もはや騒然にも近い笑いだ。
まさか見えない弦でチューニングをやろうとしていたとは。やはり、この人にはみんなには見えないものが見える代わりに、見えるものが見えない。会場は大きな笑いに包まれた。

の子「…俺はそれほど燃えてるんだよ!!熱い魂が、今、宿ってるんだよ!!」
ちばぎん「よかった」
みさこ「よかったね。元気玉つくれるよ」

次は『ロックンロールは鳴り止まないっ』
「レコ発だからやらなきゃいけないと思うけど。ほんとはやりたくないんだけど」と言い放ちつつも、ばっちりとドゥーダドゥーダオウイエイエイしていた。最後、monoが弾き間違えてしまったけど、誰も突っ込まずにいたのが優しい。たぶん、特に気にしなかっただけだと思うけど。

ボーカルエフェクターで子ども声に変わったまま、の子が喋る。
「学校に行きたくない奴はいっぱいいると思いますが、学校に行きたくない奴はいっぱいいると思いますが、学校なんかどうでもいいんだよ!学校なんかやめちまえ!僕も学校なんかやめてしまいます!」
そこに「お前辞めただろ」とちばぎんがすかさずつっこみ。たしかに。
こうして学校を辞めた人による『学校に行きたくない』がスタート。
の子がノートパソコンを持ちながら歌い、首に飾ってあるタンバリンを揺らしながら「計算ドリルを返してください!」と連呼。monoも「計算ドリルを!!」とコーラスというより怒鳴り声で参加。後半、配信できていないノートパソコンを危なっかしく持ちながら「おかあさーーーん!!」と絶叫し、パソコンをへの字に折り曲げて頭に被せる。そして突然、ステージ後方に目がけてパソコンを投げ飛ばす。そしてまた拾い、床に叩きつける。4度ほど。
パソコンは完全に大破し、その後はマイクスタンドを床に叩きつけて終了。大迫力のステージになった。昨年12月に続き、2度目のパソコン破壊。

「壊れちゃった…」
の子が呟くと、ちばぎんが「また壊しちゃったの!?あーあ…」と。客席からも「あーあ…」といった声が。

みさこ「ギター1台壊して、パソコン2台壊して…ニートのくせにこういうのにお金がかかりすぎです」
の子「ふざけんなよ!!…すいません」
みさこ「謝られた!」

monoが壊れたパソコンを拾う。「これ、水銀?水っぽいのが出てきたよ」と言うと、客席から「水銀じゃないよ。液晶の液だよ」と教えてもらう場面も。

の子「今日は熱いぜ!今日は燃えてるぜ。これもみんなが来てくれたおかげです。俺は!人が多いところが大好きだー!!みんなと共有できるってことは素晴らしいってことで。殴りたい奴もいると思うけどウハハハハハ。俺は、俺は今、どこにいるんだ?」
ちばぎん「の子さん、次は『夕方のピアノ』ですよ」
みさこ「佐藤を殺しにいきましょう」
の子「お前が言うなよ!お前関係ないだろ!」
mono「俺も関係ないけどな」

の子が壊れたパソコンを手に持ち、「パソコンって壊れるとかっこいいよね…」と素朴な発言。「前回も思ったけど…」と笑いを誘う。まだチューニングがおかしいギター。「もうこのギター、ダメなのかな…」とまたまた素朴な発言で笑いを誘う。
monoのアドリブのピアノから曲に入る『夕方のピアノ』
最後は「死ねよ佐藤!!」と、関係ないはずのちばぎんとみさこもコーラスに。ちばぎんは疲労感が嘘のように暴れまくり、メガネを吹っ飛ばしていた。毎度、この曲ではちばぎんは何かが取り憑いているときがある。本当に佐藤に死んでほしいのはちばぎんなのでは、というほど。

mono「次の曲で最後になります」
の子「はい最後でーす」
mono「次は『ちりとり』なんで、みなさんの心をちりとっちゃいましょう」
の子「は?」
みさこ「みなさんのハートをちりとっちゃうんですか?」
mono「僕だけ、ちりとっちゃいます」
みさこ「そのアゴでちりとっちゃうんですか?しゃくり取るんですか?」
mono「なんでこのアゴがあるかというと、ここでしゃくり取るためにあるんですよ。だから皆さん、触ってあげてください。触って帰ったら、ちりとられちゃうからね」
みさこ「汗まみれのアゴをね」

今、このどうでもいい会話を書いているときにmonoをmoonと書いてしまった。気付いた。そうか、monoがたまに月に見える瞬間があるけど、それは1文字違いだからなのか。みさこの「しゃくり取るんですか?」の一言の破壊力はとりあえず凄い。
の子は「ティッシュない?」と言い出し、誰も持っていないことに気付くとセットリストが書かれた紙で鼻をかみ始める。monoが「セットリストが台無しだぁーー」と悲鳴を。
自前のマイクが壊れたらしく、monoのマイクを借りるの子。

mono「まあ、俺がマイク持っててもね。口説くことしかできないからね」
お客さん「がんばって口説けよ」
の子「がんばって口説けよって、1人しか言ってねーじゃねえか。mono君もそういう曲作ればいいじゃん。そういう相手がいるんでしょ?」
mono「いません、いませんよ(必死)」
の子「いませんって…てめー、いるって言ってたじゃねえかよインターネットでよーー!!!インターネット上で言ってたじゃねえかよ!!!」
mono「言ってねえよ!!」
の子「言っただろ!酒飲んでて覚えてないんだよ、ばーか。ね!言ってたよね!!」
頷く客席。
みさこ「じゃあ、この会場にその人がいるかどうか分からないですけど…」
mono「うるせー!!」
みさこ「その人のハートをちりとるためにも、いきましょう!」
mono「俺の曲じゃねーし…」

の子のチューニングがまだ狂っている状態で、また空き時間が。突然monoが顔を天井に向かってのけぞり始め、急に「もー俺はだめだーー」と発言。monoの突然の嘆きに会場内が笑いに包まれる。の子が「なんで?」と尋ねる。恐らく、ちりとりたい相手がいるのがバレてしまった焦りからくる動きなのだろう。
そこでみさこが究極の一言。
「たぶんお客さんにはアゴしか見えていない」
たしかにアゴしか見えていなかったので、会場が爆笑の渦に。

の子「アゴだけでこんなにウケ狙えるってスゲーな…」
mono「もうこれは天がくれたものですよ…」
の子「好きな人もそれを好きって言ってくれたらね…」
mono「うるせーーー!!!!」
の子「女神様が…」
mono「やめて本当に…」
みさこ「mono君、マイク通しましょう!」
mono「あ、そうだ…て、マイク無いんだよ!!」

「じゃあ、最愛な人に、晴れなんでカッポーカッポー(カップル)で来ているバカヤローもいると思うんですけど、その人たちに捧げます。じゃあ『ちりとり』という曲をやります。聴いてください」

『ちりとり』はmonoの最愛の相手に届いたのだろうか。の子にしか関係ないはずなのに、ちりとりはmonoのもの、佐藤はちばぎんのものに。
最後は「いつぞやかのあなたに伝えたい!僕の気持ちを!いつぞやかのあなたに伝えたいー、僕の気持ちを、伝えたいだけです」との子が言い、monoのピアノとの子のギターだけが残り、終わる。首からタンバリンを抜いて投げ捨て、ギターのボディを上にしてステージ前方まで挨拶に来る。
「はい!今日は本当にありがとうございました!はい!これ鏡にでも使ってやってください!」
壊れたノートパソコンの破片を客にプレゼントする。
「もう今日はお開きです!燃え尽きた…真っ白に…」
そう言いつつも、アンコールの手拍子が始まってもいまだステージに残り、手拍子に合わせて「はい!はい!はい!」と自分も拍手するの子。「はい!ワーー、チャチャチャ!」と三本締めをする。

そしてアンコール。
「また戻ってきました。さっき初めて三本締めってのをやった…まさかやってくれるとは思わなかった」との子。ティッシュで鼻水をかみながら登場。なぜか会話の流れでmonoとの子が言い合いに。

mono「なんだコノヤロー!」
の子「なんだコノヤローって、なんだこのヤロー!!」
mono「俺こう見えて怒ってないよー!!」
の子「は?だからお前、最近酒飲みすぎて変わってきてるんだよ。昔の純粋なmono君はどうしたんだよ…」
お客さん「あーあ…」
mono「あーあって何だよ…人間なんてね、お酒ひとつで変わってしまうんだよー。お酒ひとつで人生変わってしまうこともあるし、お酒ひとつで、1人の女を口説くことだってできるし」
お客さん「ヒューー!!」
の子「なんか素晴らしいこと言った?」
ちばぎん「口説いてから言ってください」
の子「聞いてなかったんだけど」
mono「あ?お前は聞かなくていいよ!」
の子「なんでだよ!」
mono「分かるだろ!付き合い長いんだから」
の子「付き合い長くてもわかんねー!お前酒飲むと、ほんと汚れてきてるからさ…」

最後は『いかれたNeet』。の子が喋り続ける。
「今日はさ、早く帰って、うちの親父にねぎトロ巻きを買ってあげなきゃなんねーんだよ。これほんとの話で。早く帰って来い、って言われてんだよ。帰り、だからちばぎん寄ってくれ」
ちばぎん、ここでずっと溜め込んでいた気持ちを吐露。
「うん、分かった。…すーごいね、今お腹が痛い。1曲頑張るからさ、(準備)早くしてくれるかな?」
客席からちばぎんの腹痛を心配する声が。体調の悪さがそろそろピークに達してきたようだ。

mono「なんでちばぎんがそう言うとみんな心配してあげてさー!」
お客さん「だから早くしてやれよ!」
ごもっともな意見に客席が湧く。
の子「ね、なんでちばぎんがこういう言うとみんなさ。僕らなんてパソコンぶっ壊しても、あー、みたいな」
みさこ「だから早くしてあげましょう!」
痛みのあまり、床にしゃがみこんでいるちばぎん。
の子「じゃ『いかれたNeet』やりますー」

ちばぎんのいかれたお腹のまま、演奏へ。楽曲が持つ気怠いムードが、ちょうどちばぎんの体調にピッタリだった。最後はの子だけ演奏をやめて、色んな持ち方でギターを扱ってピョコピョコとリズムに乗っている。
「はい!今日はありがとうございました!初めて観に来てくれた方も、またよかったら来てください!いや来なくていいんですけど!ありがとうございました!」
の子だけステージに残る。ちばぎんはいまにも白目を剥くような表情で、ふらふらとお辞儀して去っていく。
そしての子の三本締めで、元気いっぱいにライブは終了。

渋谷HMVに続き、東京のCDショップを代表するといっても過言ではない渋谷タワーレコードでのインストアライブが終了。
パソコン破壊はこれで2度目。いかにも神聖かまってちゃんらしいライブでした。
狭い空間で撮影していたので、足が痛い。ちばぎんもくたばっていたが、僕だって帰り道は足を引きずるくらいの痛さで渋谷を歩く。SPOTTED PRODUCTIONSの直井さんに呼ばれていたので、近くのカフェへ。すると、『SR サイタマノラッパー』などで知られる入江悠監督を紹介される。
入江監督と直井さんに、神聖かまってちゃんの歴史を簡潔に話す。この日撮影したテープを見せて、入江監督が初体験のかまってちゃんライブ、その臨場感に興奮していた。これから始まる、ある企画の話。
神聖かまってちゃん、どこまで行ってしまうのだろう。
そんなことを考えさせる話し合いでした。

今年に入ってから、新宿LOFT、代官山UNITは撮影禁止。そして今回、渋谷タワーレコードも映像のアップロードができないらしい。彼らが大きなイベントや人気者になるにつれて、これからはアップができなくなってくるのだろう。そりゃそうだ。テレビに出ているミュージシャンのライブ映像が次の日にはアップだなんて、聞いたことがないんだもの。
いつかは神聖かまってちゃん、きっと絶対アップできない存在になるのだろう。
CDも発売され、そろそろ身を引く頃かも知れない。そう思いながら電車に揺られる帰り道でした。

2010年4月8日 渋谷タワーレコードB-1
〈セットリスト〉
1、ゆーれいみマン
2、天使じゃ地上じゃちっそく死
3、美ちなる方へ
4、ロックンロールは鳴り止まないっ
5、学校に行きたくない
6、夕方のピアノ
7、ちりとり
(アンコール)
いかれたNeet

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