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2010年2月8日月曜日
神聖かまってちゃん@新宿LOFT
新宿LOFTは神聖かまってちゃんにとって初めて。芸人・ダイノジによる"ダイノジ・ロック・フェスティバル"に出演。
この日は撮影が禁じられていたので、普通に鑑賞することに。ビデオカメラを回さずに観るのは昨年4月に初めて観て以来。何が起こるか分からない神聖かまってちゃんだけに、やはりずっと撮影したい気持ちはあったけど、たまには普通に観るのもいい。
だが、普通に観たことを後悔した。神聖かまってちゃん、またもやとんでもない事態がステージ上で起こったのです。
ミドリカワ書房の後、ダイノジのDJが始まる。巷で話題のエアギターを生で観れた。意外にお客さんがそれほど多くないフロアだが、これでもかこれでもかと温めようとするダイノジのイベンター魂が沸騰。
フロアが十分温まった後、神聖かまってちゃんの出番。
メンバーが登場する。みさこが笑顔を見せる。ちばぎんが髪切ってる。monoはなぜか空中にパンチしながら出てきた。お酒で酔っ払っているのか、やたらと意気揚々としている。映画『キングコング』でキングコングがニューヨークに来たときののようにテンションが高い。
遅れて、の子の登場。彼は完全に酔っ払っている様子だ。登場していきなり、最前列にいる男性客とキスをする。の子の「バナナの味がした…」という素朴な感想に会場は爆笑の渦に。同じく最前列にいるのは音楽ニュースサイト・ナタリーを運営するナターシャ社長・タクヤさん。
1曲目から『学校に行きたくない』だなんて、飛ばしている。の子がステージ前方まで来て、B'zの稲葉浩志のように動き回っている。左側のスピーカーの上に立ち、観客をアジテーション。どこか破滅的なパフォーマンスだった。monoがキーボードを放棄し、またもやニューヨークに来たときのキングコングになっていた。
『黒いたまご』はいつか最高のダンスナンバーになるのではないかと予感させるほど、踊らせる。アレンジかっこよすぎる。monoのピアノのメロディが相変わらず切なくて、キングコングとは思えない。
この日、まともだったのはこの2曲。このままガンガン行くと思いきや、後は予想外の展開へ。
『自分らしく』からの子の様子がおかしくなった。
ギターをちゃんと弾こうとしない。他のメンバーが演奏しているが、自分だけ演奏することも歌うことも放棄。明らかに困り果てているメンバー。の子、自分らしくない。いや、自分らしいのだろうか、これが。
その次の『ロックンロールは鳴り止まないっ』も同様。
演奏するメンバーの姿を、ぼーっとした目で冷ややかに見つめるの子。ライブハウスには微妙な空気に包まれる。始まらない演奏。覇気のない歌い方。明らかにやる気がない。疲れているという以前に、の子の個人的な不満か何かが表れていた。monoが「では、『ロックンロールは鳴り止まないっ』です。僕らの中ではもうとっくに鳴り止んでますけど」と笑いを誘う。しかし、の子の歌い方は魂がどこかに飛んでいっている。チューニングが崩れまくったギターの音に、ナタリーのタクヤさんが爆笑していた。
の子の挑発は止まらない。メンバー、観客、周囲の大人たちがイライラしそうな態度をこの日は常に見せていた。
ここでついに、事件が起きる。
monoがいい加減怒り始め、の子に「おい、ちゃんとしろよお前!」と怒鳴る。するとの子がmonoに近づき、頬に思いっきりビンタ。そして激昂したmonoが、そのお返しにの子の顔面を思いっきりぶん殴る。
倒れるの子。静まるライブハウス。止めるスタッフ。苦笑いと、どうすればいいか分からない空気。そして、一人の男性客が激怒する。
「なんだよお前ら!マジメにやれよ!俺、今日楽しみに来たのに何だよ!帰るよ!」
帰ってしまうお客さん。
殴ってしまったmonoは、必死に笑顔で取り繕う。可愛さをアピールする。空気は直らない。の子もバランスを保とうと、ほんの少し正気に戻ったふりをする。
24才のリアルファイト。これは、凄惨な光景。ただ、monoがの子を殴るという出来事はあまりにも刺激的なもの。これをどうして撮らなかったのかと後悔する。いや、望んでいたわけではないが。微妙な葛藤が自分の中で渦巻く。
今年に入って最初がうわぁ…というライブで、それからヒャッホー!なライブになったばかりなのに、再び、というかうわぁ…以上にうわわわぁ…というライブが繰り広げられてしまった。
最後は『いかれたneet』。
いかれたliveとなり、ロックンロールは鳴り止んだっ。怒鳴るゆめどころか、怒鳴る客。こんなライブを目の当たりにしてしまった僕は竹田くんではなく、竹内くん、竹内くん、元気がないね君らしいね。やがて死にたい季節になった。ぺんてるに行ってしまいたい。
名古屋、大阪と連続で遠征ライブをしてきて疲れていたせいか、それとも蓄積された個人的な不満のせいなのか。
ライブ後、打ち上げ的な雰囲気もないまま隣のバーステージにやって来たの子さんの耳から血が流れていた。monoくんのパンチ、強烈だ。
怒鳴って帰ったあのお客さんは、あれはあれで正しい反応だった。ボケにはつっこみが必要であるのと同様、ああいったやり取りがあってライブが成立したように思う。勇気のある行動だった。
メンバーには悪いけど、帰宅後、僕はTwitterで「明日のライブ、僕行かない。今日のはクソみたいなライブだった」と書いた。たしかにひどいライブだった。その一方で、神聖かまってちゃんに興味がない人に「あんなに神聖かまってちゃん好きな竹内が、クソって?どうしたの?かまってちゃんに一体何が?」と、興味を示してもらいたかった。プロレスには参加しなければならないのだ。
やたらと2ちゃんねるの神聖かまってちゃんのスレッドで反応があった。記念に、書き込みを全部コピーしました。
「竹内は今日のライブクソだったから明日行かないって」
「の子はほんとムラッ気あるな 殴っちゃったmonoもmonoだけれども これは竹内なりの愛だと思う 本当に見捨てたりはしないだろうよ」
「竹内神ライブ行って撮影、レポしてきてくれよー 」
「竹内明日行けよなー責任もってこういう時こそお前が伝えなければならないんだろうが」
「伝えなければいけないのは素敵なライブだけじゃないと思う というわけで竹内よろしく」
「いつも動画録ってくれてるんだからお前ら竹内大事にしろ 録ってくれなくなったら困るのは俺だぞ?わかってんのか?」
「つか竹内さん明日レポだけでもお願いしゃーす!!あんたも後々見に行かなかったら後悔するんじゃねえの?なんつって、竹内がここ見てる前提でレスしてるんだけど」
「楽しみにして観に行ってた客に帰られたり身近な存在の竹内に行かないと言われて当然だと思う」
「今日どんな感じになるんだろう 竹内は行くのかなー?気になって落ち着かない」
「今日のライブ見たいのう 竹内さんおねがいしますよ・・・」
「ライブに行かない」というのは、実は普通に仕事で行けなかった。時間的にも距離的にも。千葉って。柏って。
そして翌日のライブ、の子さんは欠席した。24才の冬休みだった。
の子さんのいない神聖かまってちゃんはそれはそれで貴重だし、monoくんがニルヴァーナ歌ってアゴヴァーナになったのも観たかったけど、やっぱり僕は"神聖かまってちゃん"のライブが観たいというのがある。やはり、ギターを弾いて歌う姿が観たかったのが正直な気持ち。求めてはいけないのだろう。浮き沈みがあることこそが神聖かまってちゃんなのだろう。
だけど、の子さんはこんなもんじゃない。だから、早くまた元気に復活した彼の姿が観たいと思った。とりあえず、アゴヴァーナは本気で観たかった。
というか、そもそも先月31日のライブの帰り、の子さんが「どれか一本キャンセルします」と言っていたのだ。それをメンバーも感じていたのではないだろうか。とは言っても、今回のライブ後にちばぎんに「シナリオ?」と尋ねると、「いや、俺マジで分かんなかったっす。ただ、本番直前にmonoくんとの子が何かこそこそ喋ってるように見えたんですけど…」と。
ひょっとすると、monoくんとの子さんが何かしら打ち合わせをしていたのではないだろうか。の子さんがライブを休む口実的な出来事を作るために。
なんて憶測を立てつつ、『学校に行きたくない』『黒いたまご』は普通にかっこよかったなあと思うのでした。
2010年2月8日 新宿LOFT
<セットリスト>
1、学校に行きたくない
2、黒いたまご
3、自分らしく
4、ロックンロールは鳴り止まないっ
5、いかれたneet
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