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2003年10月29日水曜日

無戒秀徳アコースティック&エレクトリック@十三ファンダンゴ

無戒秀徳が十三のファンダンゴでライブ。
相変わらず人間模様が興味津々の十三。女の人とおっさんが二人で仲良く歩いていれば、やるこた一つ。そんな色町。無戒秀徳の歌の世界観にマッチしている。というより、無戒が魅力を感じている街なんだろう。

開場前、ファンダンゴの建物横で開場を待つために並んでいると、無戒発見。デジタルビデオを手に持ち、なぜか物凄く真剣な表情で撮影していた。突然のカメラマンにお客さんは戸惑いまじり笑いと、どうすればいいか分からない反応で特に「むかいー!」てな状況にもならず。最後尾の男性をずっと撮っていて、男性が物凄く困っていた様子に笑いが起きる。

バーカウンターで座って観る。喋りながら、まったりと。無戒秀徳のライブは飲みながら観るのが気持ちいい。
共演のSIP、LOST IN TIMEと演奏が続き、最後は無戒秀徳。向井秀徳でもある。

ナンバーガールの楽曲も数曲披露。『ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象』が、なぜか涙腺を緩ませてくれる。きっと記憶をほじくり返し、妄想を掻きたてるからだろう。ステージ上の無戒の振る舞いはユーモアにあふれているが、内面はきっとシリアスな思考で埋め尽くされているのだろう。
だけど、シリアスが無ければユーモアはない。無戒はそんな当たり前のことを体現している。
ギターのカッティングの音が歯切れよく、『性的少女』では終盤に絶叫。この声にいつも痺れてしまう。
「あの子は今日も歩いてた 知らない誰かと歩いてた」
最後の歌詞にはいつも胸が締め付けられる。そんな経験も思い出もないのに。物語でグッとくるということは、映画やドラマを観ている感覚に近いのだろう。
ZAZEN BOYSの新曲『KIMOCHI』を披露。今までの無戒が作ってきた楽曲とは、少し雰囲気の違うものだった。
「野に咲く花のように美しくなりたい」
まさにそう歌っていることこそが美しいと思える、今までの彼のイメージとは不似合いな歌。真剣なのかふざけているのか、観客はその曖昧な境界線にいつも立たされる。刺激的に思う。
前方にいるお客さんをステージに上がらせて、歌わせる。無戒は至って真剣な表情だが、その異様な空気に笑いが起きる。そしてお客さんがやたら歌が上手かったことも笑いになる。山崎まさよしのような歌声であり、無戒秀徳×山崎まさよしの一瞬のデュオが華麗に終了する。

アンコールは『たとえば俺が死んだら』。"僕"ではなく、"俺"だった。
久しぶりに聴く。ファンダンゴの店員も聴き入っている様子がよかった。後ろの方で観るのも、いいと思った。まったり、飲みながら。ライブハウスの景色を眺めるようにライブを楽しむ。近くでは見えないものもたくさんある。

終演後、バーカウンターでゆったりしていると無戒秀徳が横から登場。
こっちは座ってて、向こうは立っていた。少し申し訳ない状態だったけど、「口説いとんのか」と話しかけてきた。「何呑んでんねん?」と尋ねられたので、「ジントニックですけど」と答える。
「さわやか革命やな!」
無戒秀徳はキメゼリフのように呟き、去っていった。一体何だったんだろう。ナンバーガールの『水色革命』からきているのだろうか。さわやかバージョンなのだろうか。思えばあの曲は、グラスの向こうで揺ら揺ら動く女の子に惚れる曲だった。

それにしても無戒秀徳のギターの音はグラスの水を揺らす。そして心も揺らす。と言ってしまえば恥ずかしい言い回しになる。
脚本家の宮藤官九郎がZAZEN BOYSのライブの感想で「やっぱり、テレキャスの音はキンタマにくる」というのが一番的を得ている。ビンビンだ。すいません。

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