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2011年6月3日金曜日

バンドじゃないもん!@下北沢GARDEN

バンドじゃないもん!が下北沢GARDENに戻ってきた。

ロリータ18号によるイベントで、この日は大槻ケンヂとも共演。向井秀徳、でんぱ組.incときて、いきなりこの対バン。前回のGARDENでのライブと違い、ステージ中央には劒樹人の姿はない。アストロホールでのMCでみさこ曰く「天に召された」ということで、これからはみさことかっちゃんの2人でステージに立つ覚悟が垣間見えた。大袈裟に言うと。

「みさこだよ!」「かっちゃんだよ!」
t.A.T.uの曲を登場SEに、元気いっぱいに飛び跳ねて登場する2人。ガーリーなファッションでぴょんぴょんジャンプしながらドラムセットに向かい、「よろしくお願いしまーす!」と挨拶すると「バンドじゃないもん!ポポポポーーン!」という声と共に威勢よくドラムを叩き始める2人。
『バンもん!のテーマ』からスタート。冒頭、みさこのボーカルがなぜか聞こえないというトラブルに見舞われながらも、途中から復帰。スモークにたかれたステージの中で歌いながら叩く女子2人。あまり歌うことに慣れてないからか、時折声が上ずったりするところが逆にチャームポイントに。それを許せてしまうのは、2人のゆるい雰囲気が原因だ。
途中、ドラムセットから立ち上がってマイクを掴み、みさことかっちゃんが喋り始める。
「メーデー、メーデー、未確認の生命体を発見しました!」「こちらかっちゃん。生命体とのコンタクトをはかります!」
いきなり電波丸出しの内容で、コンタクトをはかってくる。「皆さん、"バンバンバン"と言ったら"バンドじゃないもーん!"と叫んでください」とコール&レスポンスを促し、前回のアストロホールのアイドルの現場ほどではないが、客席はゆるーく盛り上がる。

「今日で3回目のライブになります、バンド・バンドじゃないもんでーす!」
みさこが挨拶すると「かわいいーっ!」という男性客の声援。「今日は憧れの大先輩、ロリータ18号さんのライブにお誘いを頂き、ちょっとずつ緊張は抜けていってるのですが、今日はよろしくお願いしまーす!」と緊張気味にみさこが言い、『ショコラ・ラブ』『愛の世界』を2曲続けて披露。

「はぁ~」と緊張を吐き出すようにため息をもらす、みさことかっちゃん。
「ここらへんで、お話タイムをしますか」とかっちゃんが言い、ロリータ18号にまつわるかっちゃんトークへ。高校生の頃にドラムのTO-BUを見かけて驚き、声もかけられずにいたという。そんな人と共演できて感無量の様子。
「じゃあ次の曲いきますか」と落ち着いた口調で続けるかっちゃんだが、突然「『32th』レッツゴー!」とノリノリで大声で叫び、「ぱひぱひーー!」とみさこ。急なテンションの様変わりに笑いがこぼれる会場。
天に召されたという劒樹人をテーマにした曲であるが、後半のドラム対決は劒樹人と関係はなさそうだ。相変わらず真剣な面持ちで互いのドラミングを見つめ合い、妙な緊張感がステージに漂う。

またも「はぁ~」と声をもらし、「あっちゅー間に時は過ぎていきますね~」とのほほんとみさこ。
今度はみさこによるロリータ18号にまつわるトーク。天に召された男性メンバーのうちの1人がよく行く焼肉屋でドラムのTO-BUを見かけたという話。「若干、確信を持ててないらしいんですけど」って。

最後は『歌うMUSIC』。「歌う、」とかっちゃんが言い、「MUSIC」を二人で一緒に。
歌い終わると毎回恒例、2人がステージ中央に立って挨拶。「バンドじゃ!」「ないもん!でした」と、それぞれのポーズを決め、ひょこひょこと小走りでステージを去っていく。「かわいいー!」と男女問わず歓声が響きながら、ライブは終了。
バンドじゃないもん!らしい、ゆるゆるなMC。だけど、ドラムを叩いているときは指一本触れさせないわよ!といった緊張感まで漂わせるライブでした。

バンドじゃないもん!【32th(パヒパヒ☆)】2011/6/3 下北沢GARDEN

2011年5月7日土曜日

バンドじゃないもん!@原宿アストロホール

原宿アストロホール11周年記念『PRIVATE LESSON』にバンドじゃないもん!が出演。オープニングアクトに杏窪彌(アンアミン)、対バン(?)にでんぱ組.incが登場。

2回目のライブで、アイドルとの共演。秋葉原のディアステージで夜な夜な熱い声援で叩き上げられてきたでんぱ組.incを相手に、バンドじゃないもん!がどんなライブを見せるか。今回は劒樹人、ミナミトモヤがステージにいない。みさことかっちゃんの女子二人になり、正々堂々とアイドルに勝負をかけた。

t.A.T.uの曲を登場SEに、ステージに降ろされていたスクリーンが上がっていくとバンドじゃないもん!のライブが幕を開ける。
前回とは全く違うライブの雰囲気。さすがはアイドル出演のイベントだからか、客席の声援が熱い。「みーさこぉおお!」という声が響き渡る。対バン相手にも同じくらいのテンションで接するアイドルヲタの皆さんは尊敬に値する。ロックのライブでもこのようなことが起きればいいのに。
ドラムセットが2台立ちはたがるステージだが、2人の姿はない。
「あれ?」「いない!」「みさこ透明!」
観客が戸惑いの声を上げつつも手拍子で迎える中、VJの映像が後方スクリーンに映し出される。『バンドじゃないもん!』という大きな文字にカラフルな光が拡散して浮かび上がり、もはや大物バンド(じゃないもん)の雰囲気です。ようやく登場した2人に拍手喝采、雄たけび、声援が巻き起こる。もはやアイドルのような佇まいだ。
「みさこだよ!」「かっちゃんだよ!」
音声がどこからともなく聞こえ、飛び跳ねたり、手を振って挨拶するバンドじゃないもん!セーラー服のような衣装に、短いスカート。これは男子のハートを狙い撃ちするつもりなのか。少なくとも神聖かまってちゃんのライブとはかけ離れた雰囲気に、思わず笑みがこぼれてしまう。

1曲目は『バンもん!のテーマ』。「バンドじゃないもん!ポポポポーン!」と、トラックから『AC』的なみさこの声が響き渡ると始まりの合図。2人が一斉にドラムを叩き、演奏へ。客席では合いの手が完璧。あまりの盛り上がりに笑顔を浮かべるみさことかっちゃん。
曲の途中で2人が立ち上がり、マイクを持ちながら歌い始める。
「メーデー、メーデーこちらみさこ!ただ今第三惑星地球・日本・東京!原宿アストロホールの基地に潜入!」
あまり完璧ではない喋り方が逆に初々しくて面白いことに。「バンバンバン、と言ったら皆さんで"バンドじゃないもーん!"と叫んでください」とかっちゃんが促すと、会場全体に「バンドじゃないもーーん!!」という叫び声が響き渡る。大成功だ。
そして曲に戻り、ライブハウスの熱気はいきなり最高潮に。VJの映像もアニメーションからCG、コラージュから実写までバラエティに富んだもの。最高の環境でのライブだ。

「今日はまだ2回目なんですけど、緊張してる部分もあるんですが…」
みさこがいつも通りのゆるいMCを始めると、「俺もー!」「いいよいいよー!」と愛のある声援が。「初回のライブのときにいた二人はちょっと、天に召されてしまいまして…」ととんでもないことを言い出して笑いを誘うが、「全然大丈夫!」「いないほうがいい!」という女性客の叫び声に少し心が痛んだ。
「私たちはその天の声に導かれるように演奏するという形になりました!」
「天の声を聞きながら活動を…」
色々とんでもないことばかり言うけど、二人ののほほんとしたまったりパワーですべて許されてしまう。「天の声の一人は裏方で出てないんですけど、今日誕生日なので…」と劒樹人のバースデイを祝福。みさこが「3、2、1」とカウントし、「おめでとうー!」と観客が叫ぶ。

『ショコラ・ラブ』はライブ動画をすでに公開しているだけあってか、イントロが始まったときの曲が認知されてる感は大きかった。「オイ!オイ!」とコールが凄い。神聖かまってちゃんのライブでも聞いたことがない声援だ。いまだかつてない受け入れられ方をしているせいか、この日のみさこの表情はいつもと違う。キリッとし、何かの自覚を持ったような表情をしている。単に緊張しているだけだと思うが。
ダダダダダンッ、ダダダダダンッとみさことかっちゃんがそれぞれドラムを叩き合い、「ひゃうぃごーっ」と掛け声を出すと『愛の世界』へ。会場の盛り上がりは一切衰えをみせない。ヲタの皆さん、マジでさすがです。

「みっさこぉおおおお!!!」「かっちゃーーーん!!!」
アイドル然とした楽しい雰囲気の中、みさこが「もうすぐかっちゃんは、諸事情によりかっちゃんじゃなくなるんですけどね。あの、結婚とかじゃなく、親の…」と容赦なく言い出すと、「重いーーー!!」と客席から悲鳴が。それでもかっちゃんの呼び声をみんなで考えたりと、和気藹々なMC。
「次は天に召された人のテーマ曲ですね。題名が『32th』っていうんですけど、たぶん歌詞を聴いたら誰もが『32th』ってタイトル忘れると思うんですけどね。このテーマになった人が32才を目前に天に召されたんで、『32th』になったんだよね」
「そう…だねっ」
みさこのMCに優しく合わせるかっちゃん。とにかく劒樹人はここでは死んだことになっている。

『32th』は前半、ドラムスティック2本をツノのように頭に備えつけ、ひょこひょこと揺らすといういわゆる"萌え"なアクションでゆるーく攻めてくる。そして後半はドラム対決と言わんばかりの、硬派な展開に。さきほどまでニコニコとしていた二人が真剣な表情でドラムを叩き合い、宇宙空間をワープするようなVJの映像も相俟って、クールかつアートな光景に。バンドじゃないもん!はこういうところがあるから魅力的に思います。
3分間にも及ぶドラム対決に、歓声を上げていた客席もグッと緊張感に包まれて黙り込む。見つめ合うみさことかっちゃん。グゥオオオンというトラックの音がグルグル回り、不思議な快感を与えてくれる。

「なんでこんなに楽しいお客さんばかりなのかな?」とみさこ。ますます盛り上がる客席。次回のライブ告知をすると「ロリータ18号」「大槻ケンヂ」という対バンの名前に大歓声が。
最後は「最終回っぽい感じで」とみさこが言うと、「終わらないでー!」と声が。『歌うMUSIC』の演奏へ。今回のライブで初披露。
昔見たアニメのエンディングテーマのように懐かしく、誰からも愛されるようなキャッチーなメロディ。また来週か…と次回放送を思うと少なからず寂しい気持ちにもさせるような曲だ。終始笑顔で歌い続けるみさことかっちゃん。2人が楽しそうに叩いている姿に、観る人たちの顔もほころんでいく。

「どうもありがとうございましたー!バンドじゃないもんでしたーー!」

2人がドラムセットから立ち上がり、ステージ中央に肩を並べる。「からの~?」と期待を寄せる観客の声に、「ありがとうございましたーー!!」と並んでお辞儀する2人。
笑いと拍手に包まれ、ひょこひょことかわいげに歩いてステージを去っていくみさことかっちゃん。なんとなく、バンドじゃないもん!が始まった気がする。そんな予感のするライブでした。

バンドじゃないもん!【歌うMUSIC】2011/5/7 原宿アストロホール

2011年2月6日日曜日

バンドじゃないもん!@下北沢GARDEN

神聖かまってちゃんのみさこと、元えびのお寿司おねえさんのかっちゃんのバンド・バンドじゃないもん!の第一回目のライブ。


二人ののほほんとした雰囲気の女子がツインドラムでばしゃばしゃ叩きまくる。Tortoiseのアイドルバージョンと言ってもいいかも知れない。
ナタリーでも紹介されたり(http://natalie.mu/music/news/43485)、バンドじゃなかったら一体何なのさと結構話題になったということで、更に対バンが向井秀徳(ZAZEN BOYS)だったりで、第一回目とは思えない敷居の高さを感じながら下北沢GARDENへ向かいました。神聖かまってちゃんと同じように撮影をするので、メンバー初のソロ活動の撮影にワクワク。会場にはお馴染みのスタッフやファンの方々の姿もありました。

今回は劒樹人(神聖かまってちゃん・撃鉄マネージャー/あらかじめ決められた恋人たち)をベーシストに迎え、楽曲制作をしているミナミトモヤがステージ後方でこっそりパソコンで遠隔操作。その前で二人の女子がドラムを叩きまくるのだ。
この日、彼女らはトリの出番。向井秀徳などを差し置いてトリとは、どんだけ大物なのか。
登場SEが流れ、楕円形のいかがわしい風貌をしたベースを抱えた劒氏が女子メンバーの登場に待機する。スモークがたかれ、煙にちょっとビックリしている様がまるで小動物のようだった。
みさことかっちゃん、初のライブということで緊張しているのだろうな。と思いきや、二人はビールを持ちながら笑顔でひょこひょこ登場。初ライブでビールて!その余裕は天然でありながら、貫禄さえ感じさせる。
「かっちゃんカンパーイ」
左右のドラムにそれぞれ座り、みさこがビールの缶を開けてかっちゃんとグビッと。一口飲み終えると、スティックを手に持ってシンバルをバシャバシャーン。左右からマシンガンの銃声のように聞こえてくるドラム。中央では劒氏がぽつんと佇み、ムードある表情でベースを鳴らす。

一曲目は『愛の世界』
アニメのオープニング曲かと思うほど、分かりやすくキャッチーなメロディ。神聖かまってちゃんの時では絶対に着れない(メンバーもファンも許してくれない、ネットで叩かれそうな)ガーリィーな服装のみさこ、かっちゃんが女の子らしいけど、女の子とは思えない迫力のドラミングで魅せる。曰く、ゲーム『モンスターハンター』のアイルーをイメージした曲ということだが、モンハンをプレイしたことのない自分には何のことか分からない。

「緊張する~!すごい緊張するよ~!すごいすごい、どうしようどうしよう。緊張するなと思いながらもステージドリンク用意してなくて、忘れてて、頭いっぱいで。どうしようって控え室で言っていたら、向井秀徳さんが…くれました」

なんと、向井秀徳氏から貰ったビールとは。これは断れない。「基本的には飲めないんですけど…下手したら喘息の発作が出るかも知れないんですけど…今日は飲まずにいられなかったですね」とみさこ。やはり緊張の極地だったのかも知れない。かっちゃんも「ね、今日は乾杯ですね」と添える。

「はー。はー。メイクも入念にしたんですけどね、早くも油で落ちてきてる。なんかすごい真ん中の人に見られてる」

いつもの調子でMCをゆったりまったりしているみさこに、訴えるかのように劒氏が凝視していたとのこと。「見てない見てない」と首を横に振る。「なんか喋りますか?(ベースを見て)なんですかそれ、琵琶ですか?」といじるが、劒氏は終始反応に困っている様子。考えてみれば劒氏はマイクを持っていないため、喋っても聞こえないことを分かってすべてジェスチャーで応じている。

「ゆるゆると、てんやわんやで。『バンドじゃないもん!』って名前は、琵琶法師(劒氏のこと)がユーストリームを使ってリスナーさんによって決められた名前だったんですよ。『バンドじゃないもん!』のあとに続く言葉って何ですか?…あれ?」
誰からも反応のないみさこが戸惑い、すかさずかっちゃんが優しくフォロー。
「後に続く言葉決めてないですね」

次は琵琶法師(劒氏)に捧げるラブソング、とみさこが説明。「劒さんがあまりにも結婚できないんで…あ、劒といいます」と紹介する。「あだ名は泥人形です」と更にインパクトのある紹介をするが、劒氏は終始顔をくしゃくしゃにしている。「顔が梅干みたい…」とかっちゃん。
そんなわけで『32th』という、劒樹人の年齢をタイトルにした曲へ。
みさこ、かっちゃんともに自分がドラムを叩かない部分で、スティックをツノのように頭に飾り、ひょこひょこと頭を振るというアイドル的笑顔を。賛否両論を生みそうなパフォーマンスであるが、ちょっとかわいい。
それでも後半はドラム対決と言わんばかりの、みさことかっちゃんがお互いを見つめながら交互にドラムを叩いていく。これがかなりかっこいい。個人的にはドラムとドラムの距離が遠く、二人の顔が映るようにステージ前方の中央でカメラを構えているからこそ、カメラを振るのに体力を使う。だけど、中央に劒氏がいることで、彼を箸休め(失礼!)のように映すことで体力を保てる。
ただ単に曲を演奏するというより、こういったドラムパフォーマンスとしての見せ場を設けているところがおもしろい。『バンドじゃない』からこそ、自由自在に変化できそうだ。

「今の曲の解説をします。劒樹人が結婚できなくて、嫁が欲しくって、ぱっと目が合ったカバを拉致るってい歌詞だよね!愛てんこ盛りなので受け取ってください」
みさこがしつこく劒氏をいじり、梅干のような顔で応える劒氏。
ビールを飲みながらゆるゆるとMC。この二人の会話、みさこが常に喋り続けてかっちゃんがたまに相槌。ほとんどみさこのワンマンショーの雰囲気はあるが、なんかいやらしさがなくて、なんかおもしろい。会場内もじわじわくる笑いに包まれている様子。普段以上に世間話をしているのではないだろうか。
「電車賃が足りなくなって劒さんに20円借りて…」と、更に延々と劒氏をいじる。

次で早くもラスト。
「2月だからガールズぶってバレンタインソングを作ろうと思って。よろしければ受け取ってくださーい」
こうして始まったのが『ショコラ・ラブ』。サビは「メガネ萌え メガネ萌え 白衣も萌え♪」と二人でコーラス。完全にみさこワールド。とりあえずメガネ男子と白衣男子に向けたバレンタインソングであることは間違いないが、そのメロディは徹底して耳にすんなり入るもので、すぐに歌ってしまいそうなほどキャッチーだ。
「受け止めて~ 受け止めて~」とスティックを振る動作も。女の子の繊細な想いを綴ったラブソング…と簡単には言い表せない、みさこ特有の変態性も溢れ、普通にすごく美人なかっちゃんのフォローもあって、バンドじゃないもん!が成立している。

バンドじゃなかったら何なんだろう。アイドル、でもないもん。よくわからないもん。まだまだ、未知数な可能性を感じました。

最後、「バンドじゃないもんでしたー!」とドラムを合わるが、劒氏がすでにベースを降ろしてしまって動揺。終始、劒氏の戸惑いの表情を観た20数分間でした。
みさことかっちゃんがステージ中央でお辞儀し、ひょこひょこと歩いて去っていく。客席からは「かわいいー」という声が。
バンドじゃないもん!が、これからバンドじゃないもん!!!!くらいになっていくのを期待します。


動画をアップロードすると、神聖かまってちゃんファンの方々からの反応も様々。

バンドじゃないもん!【ショコラ・ラブ】2011/2/6 下北沢GARDEN

 

2010/2/6 下北沢GARDEN"M☆N☆T 2011 WINTER SPECIAL!!!"
共演 : ドラムスボー+向井秀徳(ZAZEN BOYS)+吉田一郎(ZAZEN BOYS)、Scars Borough、ヨソハヨソ

2003年12月18日木曜日

向井秀徳@新宿ロフトプラスワン

兵庫県からはるばる深夜バスで新宿駅へ。
バスの中で男性のいびきが過激に鳴り、眠れず。泣きながら電話する男子もいた。その言葉に少し同情して、もう少しでもらい泣きしそうになったけど、消灯しても泣き電話を続ける。残念ながら、しまいには「蹴ってやりたい」という衝動が同情心を掻き消していた。
だから眠気満々。渋谷のロッテリアでヒゲ剃り。肌が負けた。

わざわざ東京まで出向いたのも、この日は新宿ロフトプラスワンにて向井秀徳のトークライブショーがあるからだ。
ナンバーガール解散後、このようなイベントは物珍しい。これは確認しなければという意志が芽生え、歌舞伎町のど真ん中へ。座敷であぐらをかき、向井秀徳の言葉を堪能する。
この日は第三部までたっぷり用意されていた。
第一部は無戒秀徳のライブ。
初めて、ZAZEN BOYSではなくてソロの『自問自答』を聴いた。言葉がヒリヒリと伝わってくる。

第二部はZAZEN BOYSのメンバー全員が出演し、トークショー。
この内容が非常に濃い。向井がナンバーガール解散からZAZEN BOYS結成までの経緯を語った。
「解散が決定して三日間は、頭の中が真っ白な状態でテンパってました」
冷静な顔で言っていた。
メンバー全員、トークに参加していた。思えば吉兼聡の声はこの日初めて聞いた。天然の様子だった。メンバーがそれぞれ喋っている中で、途中で一人だけひっそり寝ていたくらいだ。
向井が撮影したMATSURI STUDIOの中のの様子をスクリーンで上映。その映像を向井自ら解説するといったもの。
パソコンの前には映画雑誌『映画秘宝』があり、本棚には小倉優子が表紙の『Sabra』が表紙を向けて置かれていた。インテリアのつもりなのだろうか。その隣にはやはり小倉優子の写真集。どんだけ好きなんだ。小倉優子が映るたびに笑いが起きる。そして棚の一番上の段には藤子不二雄Aの『まんが道』が。
カメラは練習スタジオの中に入るが、向井が撮影しながら入った途端、スタジオ内にいたメンバー
全員が黙り込んだ。会場は笑いの渦に。
ドラムのアヒト・イナザワがスクリーンに何回も指さし、それを向井がコメントする。ベースの日向秀和は常に笑顔だった。彼は初めてMATSURI STUDIOに入って向井と音楽を始めたときの印象を語っていた。
「向井さんが恐かった」とのこと。

第二部が終わった後は、サプライズなプレゼントが。
なんと、ZAZEN BOYSの未発売のアルバムから『ウィスキー&ウヌボレ』という曲を流すという。そして『ウソダラケ』という曲のPVも上映。これは貴重です。このPVはなんだか奇妙で、向井秀徳節が健在だった。ワンカットの長回しで、メンバー全員がMATSURI STUDIO内で演奏する姿が映し出されているが、もう一人のカメラマンがずっと映りこんでおり、ワンカットの長回しだけあって、そのカメラマンの映像が一切使われていない様子が面白い。

第三部は、お客さんからの質問コーナー。
「ZAZEN BOYSではアヒトさんがボーカルを取る曲はありますか?」
「ありません」
とは言いつつ、その後はなぜかアヒトが徳永英明の曲をカラオケで披露。そして向井が長渕剛の
『HOLD YOUR LAST CHANCE』をカラオケで熱唱。もはや打ち上げみたいなノリだった。
なぜか「長谷川京子がマツリスタジオに来たらどうしますか?」という質問があり、司会進行の人が「さきほども小倉優子が」と振ると、向井は「奴は計算されてますよ。おめえ、20歳なんかい。と。やり手ですねぇ」と答える。が、「やり手」が「やりてえ」に聞こえたようで、場内が爆笑。
「いや、やり手って言ったんですよ。そりゃやらしてもらえるなら、やらさせてほしいんですけど…」
向井の正直な気持ちが暴露される。
「映画を撮りたいですか?」という質問には「幕末宇宙人モノが撮りたい」という答えが。「映画撮るのは、夢としてある」と語っていた。

最後はなぜかジャンケン大会。
吉兼のかわいらしい掛け声のもと、ジャンケンで約180名ほどいるお客さんの中で勝った4名が、メンバー全員のサインが書かれた、Fenderのテレキャスターのギター、ギターストラップ、向井の
着用していたよれよれのアロハシャツ、小倉優子が表紙の『Sabra』が当たるといったもの。『Sabra』が当たった女性客が「エロ本はいらないよー」と言ったことに対し、吉兼がなぜか「サブラはエロ本じゃないよ!」と必死に訴えていたのにグッときた。
その後はお客さんをステージに上がらせて、『KIMOCHI』を大合唱。
なんだか気持ちの悪い大合唱にもなっていたけど、日向とアヒトが座りながら歌い、吉兼がギター奏で、向井がお客さんと肩を組み、フレンドリーに歌うといった絵。楽しいけど、とにかく奇妙な光景だった。

終始、"ファン感謝デー"といったような温かいイベントだった。
バンドで繰り出されるようないつもの殺気満々のライブではなく、メンバーと触れ合えるような"歌舞伎町ZAZEN BOYSふれあいランド"みたいなものだった。
この日のイベントはヤフオクで3万円の値がついたという。それほど貴重なものだった。

2003年10月29日水曜日

無戒秀徳アコースティック&エレクトリック@十三ファンダンゴ

無戒秀徳が十三のファンダンゴでライブ。
相変わらず人間模様が興味津々の十三。女の人とおっさんが二人で仲良く歩いていれば、やるこた一つ。そんな色町。無戒秀徳の歌の世界観にマッチしている。というより、無戒が魅力を感じている街なんだろう。

開場前、ファンダンゴの建物横で開場を待つために並んでいると、無戒発見。デジタルビデオを手に持ち、なぜか物凄く真剣な表情で撮影していた。突然のカメラマンにお客さんは戸惑いまじり笑いと、どうすればいいか分からない反応で特に「むかいー!」てな状況にもならず。最後尾の男性をずっと撮っていて、男性が物凄く困っていた様子に笑いが起きる。

バーカウンターで座って観る。喋りながら、まったりと。無戒秀徳のライブは飲みながら観るのが気持ちいい。
共演のSIP、LOST IN TIMEと演奏が続き、最後は無戒秀徳。向井秀徳でもある。

ナンバーガールの楽曲も数曲披露。『ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象』が、なぜか涙腺を緩ませてくれる。きっと記憶をほじくり返し、妄想を掻きたてるからだろう。ステージ上の無戒の振る舞いはユーモアにあふれているが、内面はきっとシリアスな思考で埋め尽くされているのだろう。
だけど、シリアスが無ければユーモアはない。無戒はそんな当たり前のことを体現している。
ギターのカッティングの音が歯切れよく、『性的少女』では終盤に絶叫。この声にいつも痺れてしまう。
「あの子は今日も歩いてた 知らない誰かと歩いてた」
最後の歌詞にはいつも胸が締め付けられる。そんな経験も思い出もないのに。物語でグッとくるということは、映画やドラマを観ている感覚に近いのだろう。
ZAZEN BOYSの新曲『KIMOCHI』を披露。今までの無戒が作ってきた楽曲とは、少し雰囲気の違うものだった。
「野に咲く花のように美しくなりたい」
まさにそう歌っていることこそが美しいと思える、今までの彼のイメージとは不似合いな歌。真剣なのかふざけているのか、観客はその曖昧な境界線にいつも立たされる。刺激的に思う。
前方にいるお客さんをステージに上がらせて、歌わせる。無戒は至って真剣な表情だが、その異様な空気に笑いが起きる。そしてお客さんがやたら歌が上手かったことも笑いになる。山崎まさよしのような歌声であり、無戒秀徳×山崎まさよしの一瞬のデュオが華麗に終了する。

アンコールは『たとえば俺が死んだら』。"僕"ではなく、"俺"だった。
久しぶりに聴く。ファンダンゴの店員も聴き入っている様子がよかった。後ろの方で観るのも、いいと思った。まったり、飲みながら。ライブハウスの景色を眺めるようにライブを楽しむ。近くでは見えないものもたくさんある。

終演後、バーカウンターでゆったりしていると無戒秀徳が横から登場。
こっちは座ってて、向こうは立っていた。少し申し訳ない状態だったけど、「口説いとんのか」と話しかけてきた。「何呑んでんねん?」と尋ねられたので、「ジントニックですけど」と答える。
「さわやか革命やな!」
無戒秀徳はキメゼリフのように呟き、去っていった。一体何だったんだろう。ナンバーガールの『水色革命』からきているのだろうか。さわやかバージョンなのだろうか。思えばあの曲は、グラスの向こうで揺ら揺ら動く女の子に惚れる曲だった。

それにしても無戒秀徳のギターの音はグラスの水を揺らす。そして心も揺らす。と言ってしまえば恥ずかしい言い回しになる。
脚本家の宮藤官九郎がZAZEN BOYSのライブの感想で「やっぱり、テレキャスの音はキンタマにくる」というのが一番的を得ている。ビンビンだ。すいません。

2003年3月10日月曜日

無戒秀徳アコースティック&エレクトリック@京都磔磔

3月はまだまだ寒い。

凍える身体を摩擦でごまかし、季節を急かしたい一心で京都の街にせかせかと降り立つ。阪急烏丸駅を降りる。京の都はどこも風情があり、どこで降りても同じ風景に見える。これが京都のカラクリ、カラスマ。韻を踏めていない。
何度来ても道に迷うため、時間にゆとりを持って磔磔の場所を確認してからスターバックスで時間を潰そうとする。と、友人に出くわす。中古CD屋で向井秀徳さんに出くわしたという。
「一緒にいる人にLPを掲げて"これどうよ?"と示してた。俺が"今日ライブですよね。チケット取れなかったんですよ……"って言うと、向井さんが"当日券あるかも知れんから行ってみたら"って言ったので来たわ」
だが、友人は間違えている。今日は向井さんではなく無戒さんだ。井に向かうのではなく、戒めが無いのだ。
この日は"無戒秀徳"名義で出演。ナンバーガール解散後、ファンだった我々をことごとく惑わせる彼はこれからこの名前でやっていくのだろうか。

磔磔の開場時間になる。
なんとテーブルとイスばかり。これはディナーショーなのか。ナンバーガールのライブを観に来た時とえらい違いだ。キャパは恐らく100人程度。整理番号は68番だったが、無事に前の方の座席に座れた。後ろの方のテーブルには無戒秀徳が普通に座っている。しかも普通に溶け込んでいる。むしろ客より客のようだ。
そして無戒秀徳が立ち上がると開演。ナンバーガールでいうところのTELEVISIONの『マーキームーン』が、起立。これぞ、ディナーショー。

「うちのスタッフはチューニングもできんとかいな……」
不満をぶつぶつと漏らしながら、お馴染みのテレキャスターをギュイーンガギョーンと鳴らす。ステージの彼と客席はとにかく近い。どれだけ近いかというと小便が届きそうなくらいの距離。この例えは汚いか。1曲目『NUM-AMI-DABUTZ』のソロバージョン。ってソロとか当たり前か。もうバンドで演奏しないのか、って思うと正直少し寂しく感じる。せっかく演奏しているのに寂しくなってごめんなさい。

『鉄風 鋭くなって』『透明少女』を立て続けに披露する。あの頃、ベースがブンブン鳴り、ドラムがバカドコ響いた曲。アコースティック調になると新しい解釈が生まれる。ナンバーガールの楽曲は歌詞が風景を浮かび上がらせる。"無戒秀徳"が歌うとそれが際立ち、かつてのモッシュとサーフに溢れた怒号や喧騒が無い分、歌詞に集中して聞き入ることができる。
『TATTOOあり』は、最後の田渕ひさ子のギターソロの部分を無戒秀徳が裏声でターターター♪と唄っていた。ひさ子さんの不在を感じて切なくなる。ああ、バンドじゃなくなったのかと。いまだにそんなことを思うのは失礼かも知れないが、大好きなバンドが解散してすんなり次を受け入れるのは時間がかかるのだ。ギターの音は歪み続けてギュワンギュワンと鳴る。これだ。この音だ。思い出す。感傷竹内午後八時。なんとなくナンバーガールっぽい書き方をしてしまう。
予想通り、長渕剛の曲を披露する。ネットで噂に聞いていたが、最近では恒例になっているようだ。ライブ前に中古レコード屋で長渕剛の『逆流』というレコードを気にしていたという。それが友人の言っていたLPの"これどうよ?"だったのか?

『delayed brain』は、「こんがらがってるインマイブレイン♪」と観客に無理矢理コールアンドレスポンスを求め、「SAY!」と叫ぶ。爆笑には行き届かない、戸惑いまじりの半笑いの一体感が磔磔を包む。本人も珍しく照れ笑いの表情を浮かべて「SAY!」と叫び、終始微妙な空気に包まれる。
『猫踊り』という曲は無戒ワールド全開で、降ってくるワードが聞き覚えあるものばかり。ナンバーガールの世界観は地方都市の"少女"から始まり、やがて冷凍都市へと舞台を移し、"春猫音頭"と呼ばれる狂乱節へ。爽やかな風景からいかがわしい色街へ。歌と演奏に無戒節が十二分に発揮されていた。

『Ku~Ki』、そして『Setimental girl's violent joke』の演奏。なぜかすべてが懐かしく、ノスタルジーに追い打ちをかけるようにこの日のハイライト『性的少女』へ。
無戒秀徳は叫んでいた。あの頃のように声を枯らし、絶叫していた。いや、ちょっと待てよ。タワーレコードの『bounce』だったか、何かの雑誌のライブレポート内のインタビューを思い出す。ナンバーガールの札幌でのラストライブが終わった後、向井秀徳が「もうこれから二度と叫ぶことはないでしょうね……」と寂しいことを言っていたのに。『性的少女』であっけなく叫んでしまってるやん。しかも「忘れてしまった!」って叫んでるやん。本当に忘れてしまったんか。いや、向井じゃなくて無戒だからか。でも、それでええんやで。ええねんで、向井さん。もっと叫んでください。その声が大好きです。あなたの叫び声がかっこええんです。

"休憩タイム"へ。無戒秀徳が磔磔のステージ下に降り、普通にお客さんと慣れ始める。もはや客と見境がない。休憩が終われば、オー!キャー!と歓声が上がりながらまたステージに戻っていく。オン・オフの切り替えはお客さんにも備わっているようだ。

再びステージに立つと、「この世はウソだらけ」と言い続ける無戒。休憩中に何があったんだ?「この世はウソだらけ」を連発し、会場はどうしたらいいのか分からない雰囲気に包まれる。
なぜか「ウソだらけ」の「け」を「き」と発音していて、「ウソだらき」と言っている。笑っていいのかよくないのか分からない雰囲気が漂い、一人が笑い出すとみんなが笑い出す。「○○新聞とか○○新聞とか読んでもこいつは本当なのかどうなのかわからん~」といった、社会の裏と表の恐ろしさをアドリブで歌い始める。
ここでイベントが開催される。「ウソだらけ」と言い続ける曲の演奏中に、それは始まってしまった。
「ここいらで、今日来られている皆さんの中でお一人がステージに上がってもらい、その方の身の回りの"ウソだらき"を発表していただきたいと思います」
ジャカジャカとギターを掻き鳴らしながら伝え、鳴らした音をその場でサンプリングし、音が鳴り続けている中でステージを降る。発表者を探す無戒と目を合わさないように怯えているお客さんも少なくはなく、一人目は僕のちょうど後ろのテーブルに座っている人が標的に。あーよかった。無戒に促され、身の回りの"ウソだらき"を発表させられる。
客「僕は……親に無職であることを隠しています!」
無戒「ウソだーらーけー♪」
ウソの内容に全く動じずに無表情で歌い始める無戒に、場内は爆笑の渦に。かなりシリアスなウソだったが、無戒は表情を変えずに"その通りさ。この世はウソだらきなのさ"と言わんばかりの険しい表情で歌い続ける。
次の標的は女性のお客さん。ウソが思い付かずに困っている。無戒がフォローのつもりで色々と質問し、内面を探り出そうとする。その内容があまりにもひどいので、ステージに上げられた女性は「えーっ、屈辱的……」と漏らすと、さすがの無戒さんも苦笑いで"しもた"な表情を浮かべる。
最後、一人の女性のお客さんが自ら名乗り出る。仕事中のエピソードを織り交ぜつつ、
「空港の荷物チェックで修学旅行生たちに"うっせぇバーカ!"という気持ちを隠している」
と暴露。これはウソだらきだ。自ら発表することに狂気が滲み出ていた。「ウソだーらーけー♪」はっきりとしたウソにご満悦の無戒であった。

『真っ黒けっけの海』を披露するが、なぜか途中まで。最後までやってくれ。その後、無戒がこのライブ自体の解説をなぜか突然語り始める。
「えーっ、ここいらで、これは一体なんなのかということを説明いたします。このライブは、ナンバーガールのツアーのときに各地方でお世話になった方々にお会いする意味合いもあり、企画したものであります。実はナンバーガールやっていた頃から、こうやって一人で飲みながらやりたいなぁとは思ってました」
なぜか質問コーナーへ突入する。ディナーショーである可能性をますます感じる。
「なんでも質問してかまいません」と無戒。挙手するお客さんがちらほら。学校の先生のように当て、お客さんが質問をする。

「僕は"ハラキリココロノツアー"が大好きだったんですけど、今後またブッチャーズとはやりたいですか?」という質問。
「もし、ここでわたくしが、"やりたくない"と言ったらどうなるのでしょうか?まあそりゃあわたくしはブラッドサースティ・ブッチャーズを敬愛していますからねえ。やりたいなぁと思ってますよ」
「今後バンドを組む予定はあるんですか?」の質問。
「ええ、あります。アヒト・イナザワと組む予定です」という答えに、「おおーーっ!」と歓声が上がる。「もうすぐ発売されるローリング・ストーンズのトリビュートにも、アピート・イナザワと参加しております」と付け加える。なんなんだ、「アピート・イナザワ」って。ピート・タウンゼントとかけてるんだろうか。
「バンドとソロ、どちらがメインになっていくんですか?」という質問。
「でも、ここでこう公に発表しても、これからやらんといけんので、まあ言うとすれば、"知らん!"と言いたいね」
「はやくバンドやってほしいー」という、質問ではなく意見。
「そりゃあわたくしも思っていますよ。せやけどなんでもやっていいかっていったら、全然やりたくないバンドとかやってしまったら、あかんやろがいな?」

「イースタン・ユースがカバーしていた曲ですが、吉野寿さんの話によると、イースタン・ユースはもうこの曲をやらないそうです。この曲の作者から色々指摘があったそうでですね……ですのでわたくしが代わりに歌います、『たとえば僕が死んだら』」
まさかの『たとえば僕が死んだら』。彼の歌声で聴くのはいつ以来になるのか。神戸チキンジョージの前で歌っていた頃を思い出す。というか、イースタン・ユースは森田童子から指摘があったのか。吉野寿が指摘を受けてる姿を想像してしまった。どんな状況なんだろう。

最後は、コンピレーションアルバム『Strange Circus』でのPANIC SMILEとの共作『猫町音頭』と、彼の作った様々な楽曲の歌詞がミックスされた楽曲を披露。ギターのリズムと無戒の軽妙なラップの組み合わせで、絶妙で微妙な駆け引き。これがすごくかっこよかった。
「日本刀握りしめた騒々者たちが街ん中を浮浪」「座敷に上がって飛んだり跳ねたりの30分間2万5千円の過ち」
無戒節の言葉の数々。痺れる。いいねぇ。最高に気持ちいい。途中、「京都在住のイルリメです」と紹介し、イルリメがステージに登場。これがまた無戒の人力パーカッションに乗せて、イルリメが独自の言葉を炸裂させる。すっげーかっこよかった。
「あいつ姿くらまし」と何度も連発する無戒。座ったラッパーと立ったラッパー。ボキャブラリーが豊富な2人と、ジャンジャンと鳴り続けるテレキャスター。斬新なデュオが異様なステージを繰り広げながら、今宵のイベントは終了。

なんというか、その名の通り戒めは無かった。無戒秀徳なのに、やっぱり向井秀徳のステージだった。
ナンバーガールではなくなっても、彼の独特な佇まいは変わらない。ほとんど笑わないことで緊張感を生み、シュールな光景を生む。ストイックな姿に惚れる。ナンバーガールで歌われてきた少女と都市、そして今後の展望を感じるよりディープな裏社会感溢れる歌詞。
ディナーショーなのに炸裂するものがあった。ゆったりと座りながら、彼の世界観を余すことなく堪能できました。

2003年2月10日月曜日

bloodthirsty butchers@心斎橋クラブクアトロ

心斎橋クラブクアトロへ。
開場時間よりかなり早めに着くと、リハーサルの音が漏れている。『影を慕いて』が。『サンカク』が。これは気分が上がる。もうライブ本番がスタートしたかのようなテンションになる。
この日、元ナンバーガールの田渕ひさ子がブッチャーズのライブに参加。
かつて『ハラキリ・ココロノ・ツアー』で対バンしたバンドに、ひさ子さんが。これは話題騒然だった。一日限りであっても、その姿は確認せねばなるまい。ナンバーガール解散後、ひさ子さんを観るのは初めてだった。

会場にはやはりナンバーガールのライブでお馴染みだった顔ぶれが。何ヶ月ぶりかの再会ばかりだった。皆さん、田渕ひさ子の今後をずっと心待ちにしている様子だった。それがまさかブッチャーズだなんて。そのまま加入しちゃってくださいよ!

かなり時間が押し、開演になる。bloodthirsty butchersの三人と田渕ひさ子が登場する。
全員、黒っぽい服。吉村秀樹は渋めのシャツ。射守矢雄はおしゃれな帽子を被っていており、小松正宏は位置の関係がなかなか見えず。
ステージ中央に田渕ひさ子。これは客演でも何でもなく、もはや1メンバーとして迎え入れられているようだ。

1曲目は『荒野ニオケルbloodthirsty butchers』の1曲目『方位』
CD(というかCCCD)ではトリプルボイスだったが、ライブではやはり一人ボイス。がむしゃらに歌う吉村秀樹の隣で、田渕ひさ子がギターを弾いている。なんだろう、この奇跡。誰が田渕ひさ子がこのバンドに参加するなんて想像しただろう。とにかくジャズマスターのギターの音がとても気持ちがいい。歯切れよく鳴っている。
『襟が揺れてる。』の歌詞はほとんど覚えている。「恐れをなすか」以後の歌詞がたまらない。感動していた。『サラバ世界君主』『悲しみをぶっとばせ!』を披露。久しぶりに観る田渕ひさ子のギターの音には色気さえ感じられた。吉村との鈍く轟く巨漢のようなギターとはまた違い、繊細でキュンとさせられるのに、どこか男気溢れる田渕ギターはこのバンドに映えていると思った。でもどこか、二つのギターが対決しているようにも思った。

『402』の音が洪水のように激しくなだれこむ展開に痺れる。お客さんは大人しいが、モッシュ&ダイブがふさわしい曲だ。
『プールサイド』はなぜか懐かしい。楽しい思い出が頭の中でぱらついて降ってくる。青い照明が吉村のキラキラとしたギターの音色と相俟って、水そのものだった。「水しぶき眩しくて」と熱唱する吉村のボーカルが、4つの楽器の音に掻き消されていく。まるで思い出の中に埋もれていくようで、センチメンタルな演奏だった。

『ゴブリン』、そしてリハーサルでも音漏れで聴いた『サンカク』。射守矢のベースラインが気持ちいい。突き刺してくる。息をつぐヒマもないほど叩かれる小松のドラム。『サンカク』は短いバージョンだったが、ずっと鳴らしておいてほしい演奏だった。『アカシア』の「結局は笑いたい」という歌詞にグッとくる。

MCははほとんど無いに等しかった。田渕ひさ子の前に置かれたマイクスタンド。コーラスがあったけど、他の音が大きすぎるせいか、声がかき消されていた。でも、考えてみよう。田渕ひさ子コーラスだなんて、嬉しすぎる。こんな姿が見れるとは。
「Tシャツは憲太郎がつくってくれました。どこにいる?ありがとう」
吉村が挨拶する。中尾憲太郎が来ているとは。思わずキョロキョロしてしまった。最後の曲は『地獄のロッカー』

アンコール。全員が着替えていた。
『DISCORD MAN』『時は終わる』で締める4人。うわー、ブッチャーズが4人とは。しかも田渕ひさ子がいるとは。
サンカクのbloodthirsty butchersがシカクになる瞬間がたくさんあった。スリーピースの良さは当然あったけど、真ん中に立ったひさ子さんが時折ギターを縦に掲げるのは、やはり、とても絵になる光景だ。
爆音に耳がやられ、しばらくは難聴の状態。誰かに何かを言われても、あまり何を言ったかよく分からない。ブッチャーズによって耳が支配されるのは決して悪いことではない。それもサンカクで三つ尖っていたものが、シカクで四つ尖ってるんだから、仕方ないのだ。

2003年2月1日土曜日

SPARTA LOCALS@十三ファンダンゴ

誰かに口封じされようとも、法律で禁止されていようとも、この日は「スパルタローカルズ、最高!」と声を大にして言いたかった。
アルバムは『悲しい耳鳴り』という不気味かつ陰鬱、されど切なくて悲しいアルバムしか出ていない。その音源だけ聴いてノックアウト。そして福岡出身ということで、ルースターズ、ARB、ナンバーガールという自分の中のロック大好き歴史の次にくるのが、ローカルズだけあって地方出身のこのバンド!と勝手に決めつけていた。
結果、勝手でもなく、それは本当だった。次にくるのがスパルタローカルズなのだ。

とはいえ、開場時間から少し過ぎたあたりに十三ファンダンゴに入ると、見事に誰もいない。今日、本当にライブが行なわれるのか?そんな不安が芽生えるほど。

開演時間間際になると少しずつお客さんが入ってきて、1バンド目はSTRUGGLE MIND。この方々がこのイベント・俺たちの旅という男気あふれる企画を作ってくれたそうで、感謝です。

2バンド目はほろほろ鳥。気になるネーミングセンス。ステージの右端には「ほろほろ鳥」と書かれた提灯が飾られてあり、粋。ドラムの女性がかっこいい。メロディが和。リズムはどこかしらエキゾチック。ボーカルの方が次第にテンションを高め、脱ぎ始める。関西の地底に住んでるのかと疑うほど、根っからの関西弁がMCで炸裂されていた。エンターテイメントの塊のようなライブだった。

3バンド目は野狐禅。なんだこれは。涙が目の端からちょろっと出た。2人組で、片方が体格がごつく、迫力のある歌声でアコースティックギターをかき鳴らしている。もう片方は慎ましい風貌。接点がないような二人が、それぞれギターとキーボードという数少ない楽器から物語を作っていく。「今、僕が生きているということ」について汗だくで熱唱する。2月であることを忘れさせてくれる。これはCD買わなきゃと物販に走ると、そのCDのタイトルにちょっと笑ってしまった。『便器に頭を突っ込んで』。

そして4バンド目、ついにきましたスパルタローカルズ。

ボーカルの安倍コウセイ。とても普通な外見。警察に事情聴取されても、特徴をいまいち伝えられない。「ちょっと面長?」とくらいしか説明できないほど無個性な外見の彼が、個性ありまくりの楽曲とライブで圧倒させる。
いきなり『Oh!Good Life, No Good Life!』からライブはスタート。「10月の思い出を紙に書いて飛ばした」という歌詞がたまらない。自分がミーハー気分前面に押し出して最前列にいるからか、ボーカル部分が聞き取りにくい。だけど大迫力。スカスカのライブハウスがもったいない。と言いつつも、整理番号関係なくて一番前に行けるライブが楽しくて仕方ない自分がいた。
ボーカルが聞き取れないというか、楽器の音がバカでかい。これだけは言える。
そしてそのまま『エレベーターエレベータ』。テーン、テテーン。テーン、テテーンというかわいげなフレーズを繰り返すコウセイのギター。"レインボーサウンド"ってこれのことかと思えるほど、もう一本のギターとの絡まり具合が気持ちいい。
次は今度のアルバムにも収録されるのか、知らない曲。コウセイは意外なタイミングで白目をゆっくり剥く。こう…クワッと。ゆーっくり…クワッと。その瞬間がたまらなく面白い。楽しんでいいのか分からないけど、目が離せない人だ。
そして『春忘却』。なんたる奇跡か。
奇跡、と呼びたくなった。「頭からどろどろと思い出が流れたー」とあるが、この曲を目の当たりにしたという思い出は流れていかない。どろどろと脳に蓄積し、向こう10年は引きずるだろう。最後、「オイッ!オイッ!」と、メンバー全員がギターとベースとドラムスティックを同じタイミングで振り落とす光景、圧巻。一発一発の振り落としが、脳天を直撃していく。かっこいい。
新曲を披露。メロディがキレイで、すぐに覚えてしまいそうなほど印象的なフレーズがあった。これからCDに入ると思うとワクワクが止まらない。
そして、念願の『GRUNGY SISTER』 ですよ。どうしましょうか。
「前回のクラブクアトロのとき、『なんであの曲やんねーんだ』とある人物から叱られたので…」とMCで言っていたが、僕も叱りますよ。こんな圧倒させる曲、やらないのは勿体ない。静寂から、轟音へ。終盤のドラマチックな展開は、映画を観ているかのよう。いや、映画にも勝るかも知れない。どこにでもいそうな風貌の彼らが音と言葉で作り出すものが、音と映像、言葉と演技で作り出すものに勝った瞬間があった。
弦を引きちぎっていた。これはもう、音の暴力だ。全身が叩きつけられるくらいの音圧を得た。

もう終わるのか…
切ない気持ちでいたら、アンコールをやってくれた。「『サイレント』という曲をやります」とコウセイが言うが、ギターの伊東が拒否し、「いや、『サイレント』やめてやっぱり『ホタル』という曲をやります」と。そして『ホタル』という曲を披露。ギターと体が一体化しているかのような伊東ギター。鋭く尖り、単音をストイック弾き鳴らしつつもその動きは狂気そのもの。メンバー全員個性むき出しで、こっちまで何かがむき出しになるわ!
日常を当たり前に謳歌できない自分だからこそ感じることは多いのだろう。
そう思うと、この日常に首を傾げて大正解だぜ。
なんて考えたけど、そもそも日常に疑問なんて僕あったっけ?
とにかく、そんなことは抜きにして、スパルタローカルズは熱かった。また早く関西に来てほしいと願いました。

2002年5月31日金曜日

クラムボン@京都カフェアンデパンダン

招待ライブでクラムボン。
『Re-Clammbon 無料招待ライブTour』といったもの。
河原町駅の改札前から少し歩き、カフェアンデパンダンという難しい名前のライブ会場へ。中に入ると、客席から近距離にセッティングされてる楽器。とにかく近い。鼻息がかかりそうなほど近い。キーボードの手前のイス、原田郁子が座るのよね。この距離、約1.5メートル。友だちん家かと思うくらいの至近距離のライブ鑑賞に、メンバーが登場する前から視線に困った。

開演になる。ちかっ。みんな、ちかっ。客席から登場したメンバー。原田郁子、相変わらず前髪がいい。絶妙な前髪だ。その前髪に用があったのだ。ミト、伊藤大助が現れ、クラムボンいざ出陣といった様子で楽器を鳴らし始める。
円陣を組むかのような配置のメンバー。何方向にも反射するクラムボンの音。
『ミラーボール』、そして『サラウンド』の演奏に痺れた。終始、アットホームな雰囲気。観ている場所からは原田郁子はずっと背を向けて演奏していたけど、背中で音を鳴らす人に思った。

ラストの即興ジャズ・セッション。これがもう、かっこよかった。それぞれ見つめ合い、盛り上がるところはお互いのタイミングを見計らうように鳴らしていき、そのチームワークに鳥肌が立った。音楽ってのはこういうことなのか。改めて感動するほど。
ミトの姿はほとんど見えなかったけど、音がその存在を証明していた。木の柱、壁、天井、床。カフェアンデパンダンの温もりのある作りが、クラムボンの音に合っていました。
それにしても原田郁子、かわいかった!