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2012年7月25日水曜日

神聖かまってちゃん@恵比寿LIQUID ROOM

岡村靖幸、B.B.クイーンズ、マキシマム ザ ホルモンに続き、またもや大御所とのツーマン。今回の相手は、電気グルーヴです。

『LIQUIDROOM 8th ANNIVERSARY 電気グルーヴ vs 神聖かまってちゃん』と題されたイベント。『vs』だけあって、その気合いは尋常ではない。ライブ前、殺気立ち、ピリピリしたムードのの子さんを久しぶりに見た気がする。
今年に入ってからの神聖かまってちゃんのライブは、の子さんのテンションが割と安定していたように思う。でも、この日は出会い頭に「俺、今日戦闘モードなんで。殺すつもりの勢いでやるんで」とギラギラとした目つきで笑っていた。
楽屋ではいつも通り配信。この日はライブ本番の配信は禁じられており、またもや"インターネットポップロックバンド"を自称しているのに"ポップロックバンド"として勝負に挑まなければならなかった。
配信では、monoくんが『黒いたまご』でiPadを使用するという初の試みが宣言されていた。一体、どのような形になるのだろう。みさこさんはメガネをかけており、このまま本番に向かうつもりらしい。思えばみさこさんがメガネでライブに出るのは神聖かまってちゃん史上初めてではないか。メガネ3人、裸眼1人のバンドになってしまう。みさこさんの服には『Bitch』と書かれており、なんだか色んな意味でさすがだなあと思った。ちばぎんはこの日から販売されるの子さんイラストのTシャツを着ており、ピンクが似合っていた。

本番になる。『夢のENDはいつも目覚まし!』が流れる中、ちばぎん、みさこ、monoの順に登場。遅れての子が本気モードの表情で歩いてくる。それは擬音にするとドシッ!ドシッ!と堂々とした様子で勇ましい。

「人がいっぱいいますねー!こんなに人がいっぱいいること、初めて…じゃねえか」
第一声で笑いを誘うの子。「暑いですけど、あったまっていこうぜー」と呼びかけるmonoに、の子が「何言ってんのかわかんねー」といつもの調子でライブが始まる。

「全員虜にしてやる。かまってちゃんファンどころじゃなくて、全員虜にしてやる!若さをナメんじゃねーぞ!!」

の子の煽りから、このライブに懸ける気迫が伝わる。ちばぎんの曲紹介で1曲目は『知恵ちゃんの聖書』
まだライブで回数を重ねていないので新鮮に聴こえる。「ち、え、ちゃん」との子のボーカルだけになり、そこから終盤に向かう瞬間が気持ちいい。monoのキーボードとサポートバイオリンの柴さんの演奏がホーリーなメロディを作り、神聖かまってちゃんの世界観を爆発させている。

「やべ、テンションあがってきたうえはゃあー」「はい、何言ってるか分かりません」
呂律が回っていないの子にすかさずちばぎんがツッコミを入れる。「次の曲何だっけ?」との子が問い、ちばぎんが「イントロで思い出してください」と答えるが、の子は「"いいとも"?」と聞き間違い。「最近の27時間テレビってこと?」との子が続けると、ちばぎんが「イントロです!」ときっぱり。「うおっ、チッ、チッ」と愛嬌たっぷりに舌打ちするの子に笑いが起き、ファンじゃなくてもイントロで思い出せるメロディがmonoのキーボードから鳴る。『ロックンロールは鳴り止まないっ』へ。
客席には電気グルーヴのファンが大勢いるからか、飛び跳ねたり手を上げる人もそれほど多くなく、ここ最近のライブのような盛り上がりはない。それでもの子は目をひんずり剥き、間奏ではピョンピョン飛び跳ねて「バカヤローー!!」と叫んでテンションを保ち続ける。

「このままいくぜ!お前ら!最近俺は色々あって頭いっぱいで!死にたくなってんだよーー!!まあ、死なないけど……。そんな気持ちを次の曲でぶつけます。『天使じゃ地上じゃちっそく死』

スタッフのまきおくんがギターを抱え、monoとちばぎんの間でギターを演奏。髪の毛を若干振り乱し、この日はちょっと激しい動き。時折虚無感を漂わせるの子の表情、そして後半に向かうにつれて激しくなるみさこのドラムがかっこいい。monoはの子に合わせて「イヤだー!!」と叫んだり、テージ中央で空中パンチしたり。「死にたい」とは到底思えない、生のエネルギーが充満してるステージになっていた。
「あ゛ーーーー!!」
の子が絶叫して演奏は終了する。そのまま勢い余って転ぶ。「ごめん。ごめん。こけちゃった」とかわいげに呟き、立ち上がる。突然、「お前らーー!!」と叫ぶとマイクスタンドを直しにかかる劒マネージャーがその音にビクーッ!となったのが印象的でした。

「お前らーー!!どうなんだーー!?電気グルーヴのファンもいるんだろーー!?」
の子の問いかけに、monoが「反応しろよー!!」と便乗。「いや、まあ、それは人それぞれですからね…」となぜかの子がトーンダウンし、monoを戸惑わせる。こういったやり取りは神聖かまってちゃんのライブで多く見かける。気分が高揚したの子にmonoが調子を合わせると、逆にの子が静まる。の子はボケとツッコミの関係を持つというか、どこか冷静な部分を大切にしており、意識的にmonoとのバランスを保とうとしているように思う。

「いやー、電気グルーヴのファンの方も盛り上がってくれたら僕はピースフル…ピースフルみたいなクソみたいな言葉使わなくていいけど、楽しんでいってください。こんなバンドです」

初めてのお客さんに向けて話しかけ、少しはにかむの子。とはいえ「じゃ、休憩10分…」とかまってちゃんのライブ恒例のMCを。「よくそういう映画あるだろ」と、今回ばかりはエヴァンゲリオン(疲れたあまり休憩を求める際、の子が毎回口にする単語。『新世紀エヴァンゲリオン』旧劇場版の10分休憩のことを指しているのだと思われる』)の名前を出さなかった。

「いや、でもね、今日は俺テンション高いんだ。イライラすることがいっぱいあって。レコーディング中だからかも知んないけど。リハが、一番いいライブでした」

会場が戸惑いと笑いに包まれ、「そんなこと言うなよー!」とmonoとみさこがつっこむ。「だってほんとのことなんだもん!」と答えるの子であるが、かつて新代田FEVERで見た彼らのリハーサルを思い出す。の子はリハーサルで本番さながらに全身を使って歌っていたけど、本番ではその気力が薄れていた。何回も演奏をやり直し、観客を戸惑わせた。
「けど、それを凌駕するようなものを今見せてるつもりです」
その通り、あれから2年経った今、気力が薄れる様子が1ミリもない。の子は確実に成長しているし、プロ意識が芽生えている。
「配信とか全然できてなくてすいませんね」
謝りながらの子がギターの音を確かめる。「『白いたまご』いきまーす」と言うと、みさこがシンバルを叩き始める。まだ準備が出来ていない様子のの子は「待て…待てよこのやろーー!!」と怒鳴る。あれから2年経った今、やり直しは健在のようです…。
「こっちは色々あるんだよ!踏み踏み(?)するもんが色々ある!…チューニングずれてんじゃねーかこれ!」
ステージ袖の劒マネージャーを呼びかけるの子。その間、monoが場を繋げるように「電気グルーヴのファンの方はピコピコ音楽好きな人多いんじゃないですか」と喋ると大きな笑いが。ちばぎんが「monoくんのMCでこんなに笑いが起きたの久々じゃないかな」と添える。の子はチューニングにチッ、チッと舌打ちし、準備ができると『白いたまご』の演奏へ。

演奏後、そのまま間髪入れずに「友達なんかいらねーんだよこのやろーー!!チッ、チッ(舌打ち)、今の俺の心境だーー!!」と叫ぶの子。
先ほどのチューニングから若干イライラし始めている様子。「お前らも友達いらねーんだろー!特にここに集まってる奴らはよー!どうだ!違うか!違いますかー!?」と煽る間、ちばぎんが軽快なベースラインを奏でる。それに合わせての子が先ほどの苛立ちを忘れさせるように、「タンッタンタンタンタン…」と楽しそうに歌い始め、観客が手拍子を。の子が合図し、手拍子を打ち消すようにみさこがドラムを叩く。
『友達なんていらない死ね』は中盤からの子のギターのチューニングがおかしくなり、演奏中に劒マネージャーを睨みつける場面も。まさに「えっ!?まじっ!?うっそでしょ!?」といった様子だ。の子の演奏が中断するも、他のメンバーは間奏を続ける。の子は怒りのあまりギターを放り投げ、劒マネージャーがそのままスペアのギターをの子に渡す。その間、monoのキーボードのメロディが切なくて、スリリングな状況の中でこの曲の世界観を描いていた。
の子は「チクショーー!!」と怒鳴り、スペアのギターでそのまま後半の演奏を続ける。表情からは明らかに苛立ちがたちこめていた。

演奏後、「あーー!!くそーー!!おーーい!!あーーー!!くそーーー!!くそったれくそーーーー!!」と叫ぶの子。
少しばかりの緊張感が漂うステージに、客席からは「の子ー!」とエールが。「アゴなんとかしろー!」という男性客の声で空気が少し和む。「なんとかしろって…これがかまってちゃんのライブなんだから」とmonoが答え、みさこが「THIS IS かまってちゃん」と添える。
の子がブチギレた姿を久々に見た気がする。チューニングが狂ってる演奏は以前もあったけど、こんなに苛立つことはなかった。この怒りには、ライブへの意気込みが表れていたのかも知れない。
不穏な空気になってしまった会場を見て、の子が「はいっ。すいませんでしたーっ!」と謝る。一気に会場の緊張感が解けて、笑いが起きる。
この一部始終、昔では考えられなかったこと。
「電気グルーヴのファンの方は、少しでも僕らのことを覚えて帰ってください」
の子がギターをいじっている間、monoが繋げる。他のメンバーもmonoと一緒に時間を埋め、チームワークを感じる。
の子は「じゃ、ギター使わない曲やろっか」と機転を利かして、『通学LOW』へ。先ほどまでの怒りをすべてこの曲にぶつけるかのように、ボコーダーで高音になり、悪魔のような不気味な声質で「クッソーー!!」と叫んで演奏がスタート。このの子の狂気に負けていないのがiPadをいじるmono。フラフラと動きながら頭を振る。その動きが一定のリズムを刻み、とにかくヤバイ。なんだろうこの感じ。後半にかけてテンポが速くなり、の子の声がますます歪んでいく。怒りも苛立ちもすべてこの1曲に消化されていくかのようだ。

「すごかったろーう(LOW)」というの子の声に、「の子!」「天才!」などと女性客の声。「うっせえ!」と返事。「小学生か…!」とみさこがつっこむ。
「じゃあ、次は『聖マリ』をやります」とちばぎんが言うと、の子が「そういうこと言うんじゃなくって、いきなりジャーン!とやるのが良かったなあ…」とまさかのダメ出し。「まさか(次の曲を)覚えてるとは思わなかった…」とちばぎんが心の声をつぶやく。
「じゃあ、『聖マリア記念病院』という曲をやります」
打ち込みの音がブブブブ、と鳴り、ジャーーン!と景気よくギターが鳴る。宅録とはまた違い、ちばぎんのベースがこの曲により一層疾走感を与える。RADIOHEADの『There, There』を彷彿とさせる、monoの両手でスティックを振り下ろすパーカッション演奏。「母さんがゲームオーバー 父さんがオーバー」などと意味深な歌詞を延々と歌うの子。後半は絶叫。最後はホーリーなアウトロが流れる中、の子がステージの中央にあるイスに立ち、両手を広げる。が、イスから落下してしまい、ギターの音がムードを打ち消す。照れ笑いしながら自分のマイクスタンドに戻ってくる。

「なんだよ、なんか面白い話しろよ。なんかないの?最近の、巷の」との子が話しかけ、「お客さんに言ってんの!?」とちばぎんが戸惑う。monoが最近ニュースになった"オスプレイ"の話題を持ちかけると、「オスプレイってなんか俺、BL系かと思った」との子が笑いを誘う。「飛行機がね、海外から来たんですよね」とmonoが続けると、「それ今する話?」とちばぎんが絶妙なツッコミを。

「最近ほんとに落ち込んでしょうがないんですよ僕は。家に帰ってすることは、朝起きて、で、寝て、曲を作ろうかなって思ったら、セブンイレブンの枝豆食べたいなあ、ってなって、それでセブンイレブンに行って、買って…それで僕は曲作り全然できてません。枝豆ばっか食ってます。はい。神聖かまってちゃんのファン、今、こういうことだ」

の子が枝豆な近況を語る。女性客から「頑張ってー」「枝豆以外もちゃんと食べてねー」などとお母さんみたいな声援が。

レコーディングの話を始め、「『雨宮せつな』って曲やってるんですけど、monoくんがボコーダーやってるとなんかエスキモーみたいな格好だから俺ずっと爆笑してて、レコーディングがまったく進まないです、はい」との子が語る。

「の子さん、立ち位置こっちです」とちばぎんがセンターのキーボードへ案内。『黒いたまご』が始まる。
ここでmonoのiPad演奏が炸裂する。壊れたおもちゃのようにクネクネと動き続け、なぜか口が半開きで、目がイカれている。この存在感は計り知れない。神聖かまってちゃんのライブで、かつてこれほどまでの狂気があっただろうか。の子がどれほど叫んでも辿り着けない狂気。家帰ってこんな人が部屋にいたらブログに書きたくなるレベル。思わず実家の母に連絡したくなるレベルである。しかし、肝心のiPadをどこをどう操作して演奏に参加しているのかまったく分からない。

「今、monoくんどうだった?初めての試みだったから…ちゃんとコイツできてた?」
の子の問いに、一人のお客さんが「モノマネが上手かった」と謎の返答。これは一体どういうことなのか。

「血気盛んなんだよ今。落ち込んで、まあ、ライブのステージでかっ飛ばそうと思います。若い力で。俺は若くなって若くなって若くなってタイムトラベルするんだよ。何言ってんかわかんねーって思うだろ?でも次の曲を聴けば分かる。『22才の夏休み』

『22才の夏休み』はの子がアドリブでギターソロを弾き、勢いたっぷり。最後は「ぺたっぺたっぺたっぺたっと、背中に、叩きつけてやるっ!!」と叫び、演奏が終わっても一人でギターを弾き続け、「22才の夏ぅーでぇーすぅー」と歌い、余韻を残す。
「今の『22才の夏休み』は今までで一番よかったな!」
すかさず言ったの子にちばぎんが笑う。「この曲、ライブでやるといいね!」と、前半の苛立ちが嘘のように楽しそうに話し始めるの子。ちばぎんが『いかれたNEET』のベースを始め、「何この曲?あ、俺の曲か?」ととぼける。
「お前、『サイタマノラッパー』やってんだろ?ラップ聴かせろよ。お前今度結婚するんだろ?バンドはまだ続いていくからなーーっ!」
リズムに合わせての子が喋り、「ニートの気持ちを忘れないまま、お前結婚しろよ」と言った後、ちょうどちばぎんとみさこの演奏が止まり、monoの「なんだよー!」という声だけが残る。ここから再び『いかれたNEET』へ。

喉が張り裂けんばかりの声で「ニィィーーートォーーー!!」と何度も叫び続けるの子。これを3年近く続けているのだから、どれほど強靭な喉をしているんだろう。最後、monoのキーボードとちばぎんのベースだけになり、の子がギターを振り回しながらステージ中央へ。イスに乗ろうとするが、バランスを崩して転倒する。
高い場所、出来る限り真ん中。自分が目立つ場所を子どものように目指すの子。ギターを振り落とそうとするが、ためらった様子でmonoを見る。それがまるで「止めないのか…?」と言っているかのようで、制止されるのを待っていた。イスから落ちそうなの子に、みさこが「monoくん助けてあげて!」と指示。なんだか心が和むワンシーンです。

「早いものですが、次の曲で最後になります」
ちばぎんが言うと、客席から「やだーー」の声。「ばかやろーー!!」との子が吠え、いつもの「金返せー!」が始まると思いきや、「やだーーとか言うんだったら次来ればいいんだよ!」とまさかの正論。の子は続ける。

「普通に、今ここで最後の、お前のイデオロギー…イデオロギーじゃねえや、エネルギーを全部ここに叩きつければいいんじゃねーかなー!電気グルーヴファンの人もそう思わない?どうすかねーー?いくぜ!!若さをナメんじゃねーぞこのやろーー!!」

最後は『学校に行きたくない』
monoがステージ中央の最前に立ち、両手を上げてフニャフニャと動いている。彼がフラワーロックのようにゆるい動きをする中、の子がステージ中を飛び回る。
「計算ドリルを返してください!計算ドリルを返してください!」
ボコーダーで子どものような声になったの子が吠え、monoも同じように叫び続ける。後半は「お前らがさあ!!」と客席に目がけて何度も叫び、キーボードの近くにある台の上から思いっきりダイブ。揉みくちゃにされながら歌い続け、「おかーーさーーーん!!」と叫びながらステージに戻ってくる。そしてまたダイブ。
再びステージに戻ってきたの子は、「うおーー!」と叫んだ後にマイクをぶん投げ、近くにあったマイクスタンドを床に叩きつける。
客席最前に歩み寄り、多くの声援を受け止めるの子。ステージに戻るとなぜかズボンが脱げ、パンツが丸見えになっていた。「BANになるよー!」とお客さんの声。
ステージ中央の台の上に立ち、の子が挨拶する。

「この後、電気グルーヴがあると思いますが、それはすごい、俺の熱意で、神聖かまってちゃんの熱意で、電気グルーヴさんを、凌駕するような、したいような、ライブを、叩きつけましたーー!!俺らが、"今"のバンドだーーーっ!!」

マイクを放り投げ、「また来てねーーっ!!」と両手を振ってステージを去るの子。神聖かまってちゃんのライブはこれにて終了。

前半、ギターのチューニングに苛立ち、ライブの先行きが一瞬不安になる感覚は久々だった。
今年は安定したライブばかりだったので、『友達なんていらない死ね』はすごくスリリングである意味貴重な瞬間。その後気分を持ち直し、最後は若さと勢いで神聖かまってちゃんらしさを十分に魅せつけていた。
ライブ前から漂っていた殺気は、最終的にはメンバーとの子の人間力により、かっこいいライブに消化されていった。

その後は電気グルーヴのライブが始まる。VJの映像が後ろのスクリーンに映し出される中、さすがの貫禄と安定のエンターテイナー。
「富士山!富士山!」とこれほどまで山が連呼され、山崇拝の空間はない。この日物販に売り出されていたTシャツを、自ら「これ着てクラブとかに来ないでよ!」と訴える石野卓球。最初から最後まで笑いと興奮に包まれて、とにかく踊らされました。

この日の神聖かまってちゃんのライブ映像は、約2年ぶりにアップロードすることになりました。
の子さんの強い希望もあり、関係各所に了承と確認を得て、7曲をアップしました。これは自分にとってかなり大きな出来事でした。
権利関係など事情もあり、もう二度とアップできないと思っていた。それでもの子さんが「大丈夫っすよ!」と半ば強引に背中を押してくれて、劒さんに関係各所に連絡してもらって、GOサインが出た。公開するときの高揚感といったら…

2年前を思い出した。撮影したからには多くの人に見せて伝えたいし、それができないからこういったライブレポートでライブの記録をほぼ文字起こしに近い状態で書き記している。
アップすることに関して、かつてのの子さんとのやり取りを思い出してしみじみとなった。「昔を思い出しました」との子さんは言ってくれたけど、神聖かまってちゃんはやっぱり明らかに進化している。あれから神聖かまってちゃんは大きなステージ、たくさんのお客さんの前に立つことになったけど、何も変わらないことがある。
2年前の下北沢屋根裏での、の子さんの「また撮影したいとき、ひょっこり撮りに来てくださいよ。ひょっこりひょうたん島で」という言葉は忘れられない。
バンドが大きくなるにつれて、僕が撮らなくても伝えてくれる人はいるだろうし、多くのメディアが彼らの姿を大きなステージで映してくれるだろうと思っていた。だから撮影を離れた。でも、何度かライブを観ていくにつれて、やっぱり撮影したくなった。神聖かまってちゃんのライブ、の子さんの"今"は、すべてが貴重に思った。
やがてアップロードに関して厳しくなっていた。元々は伝達のつもりで撮影していたけど、アップができなくても、記録になればいいと思っていた。
やっぱり神聖かまってちゃんを撮影したい。このバンドは、一分一秒、何かしら記録に残さなければならない。撮影できる身分であれば、撮影するべきだ。

インターネットでの活動をアイデンティティとする彼らだけど、色んな事情でライブ配信が制限されるときがある。今回、配信が禁じられていた中で、僕が撮影した映像のアップロードはなぜか許された。
この日のライブがインターネットに生き続けると思えば、"インターネットポップロックバンド"に少しでも協力できたかも知れない。
これこそが"今"のバンドがやるべきこと。
それは光栄なことだし、むしろこうあるべきだと思っています。

アップロードを許していただいた関係各所の方々に、そしてメンバーとの子さんに感謝します。

2012年7月25日 恵比寿LIQUID ROOM
<セットリスト>
1、知恵ちゃんの聖書
2、ロックンロールは鳴り止まないっ
3、天使じゃ地上じゃちっそく死
4、白いたまご
5、友達なんていらない死ね
6、通学LOW
7、聖マリ
8、黒いたまご
9、22才の夏休み
10、いかれたNEET
11、学校に行きたくない

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