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2009年10月24日土曜日

神聖かまってちゃん@渋谷LUSH

私事になるけど、この日は中川翔子の日本武道館でのコンサートを観てから直行。

カバンの中にはピンク色に光り輝くサイリウムが入っており、神聖かまってちゃんのライブでも振ってやろうかと思ったほど気分が高揚していた。迷惑だからやめておいたし、ビデオカメラで撮影したかった。いつかは神聖かまってちゃんのライブでも「死にたいなー♪」で合唱が起きたりするんだろうか。神聖かまってちゃん・イン・日本武道館なんて実現するのだろうか。
そんなことを想像しながら渋谷LUSHへ。3ヶ月連続、LUSHでのライブとなる。
ちばぎんが風邪のためマスク姿。メガネもかけているので変質者に見えた。みさこさんが自分で作った食べ物っぽいものを食べていた。食べ物っぽいとは失礼か。の子さん、なぜかスカート姿。mono君は残念ながらいつも通りだった。

この日の深夜イベントは、DJでチャットモンチーのベーシスト・福岡晃子さんと元ナンバーガールの中尾憲太郎さんが出演。中尾さんは今の20代のバンドマンにとって憧れの存在でもあるはずだ。そんな彼らを目の前に、神聖かまってちゃんはどんなライブを見せるのか。

セッティングが終わり、リボンのついた可愛らしいニット帽をかぶったの子がマイクを掴んで喋り始める。

「今日はチャットモンチーと、あれ、なんだっけ?ナンバーガールの何かが来てるから!そいつらに物申す!チャットモンチーの奴、俺と対バンしよう!今から!…今からじゃねえや。2ヶ月後とか。来年とかさ」

突然、中尾憲太郎を「何か」呼ばわり。色んな人がヒヤッとしたはずだ。ナンバーガール are 向井秀徳・田渕ひさ子・アヒトイナザワ・何か。どんなバンドだ。そしてチャットモンチーとの対バン宣言。言い過ぎたと思ったのか「来年とかさ」と言い直すあたりに、福岡晃子も愛嬌を感じてもらえるとありがたいが…。
「チャットモンチーとかいるの?手あげて?」
お客さんが野次を飛ばす。「なんなんだよ!眠いんだよ!みんなだって、こんな時間眠いだろ?お前らどうせ配信とか見てたから、配信ネタでスカイプかけろってか?チャットモンチーにスカイプかけろってか?」との子。楽しそうに笑う。そこを「神聖かまってちゃんです。今日1日よろしくお願いします」とちばぎんがすかさず進行。ちばぎんマスク姿だが暴走族とは無関係な正確さだ。

「まずは『死にたい季節』って曲やりますー!」と言い、演奏がスタート。の子が喋りを続けている間、みさこがカウントを始め、バッシャーン!とキレイに始まるが、の子が「待て!人が喋ってんだろうがよー!」といつも通り仕切り直しへ。
1曲目は『死にたい季節』
ライブで聴くのは6月以来。あのときより、遥かにいい。monoがキーボードではなく、ギターを弾いている。ちばぎんがマスクしながらコーラスしている。声、こもらないのか。「知恵の林檎を今更食べても遅いから」という歌詞が印象的だ。
「僕はーはやくー死にたいーそんな死にったいきせっつー」
最後の「らーらーらー」のテンポが早くなる部分で、monoはキーボードに移行する。みさこは普段ニコニコしているが、演奏中は無表情で叩いている。「死んだ目」と言われるかも知れないが、とにかく真剣なんだろう。

「この時間にライブやるのはひさしぶりなんですけど、こんな時間にありがとうございます。みんな、このライブ終わった後は泊まり込みなんですかね。カプセルホテルか風俗に行くんですかね。僕なんかは終わったらとっとと帰りますけど。良かったら話しかけてくれてもいいんですけど、うん、無視して帰ります」

無愛想にの子が言い、ヘッドマイクを装備して『23才の夏休み』へ。
が、monoが「電池がなくなった」と機材の不調を訴える。「ふざけんなよお前。ちゃんと練習してきたんですよ、『死にたい季節』が終わったら『23才の夏休み』始めるとか色々練習したのにも関わらず…」との子が丁寧にお客さんに説明するように語り、monoが「仕方ねえじぇねえか!電池がなくなったんだから!」と応える。
「お前、客より電池のほうが大切なのかよ!」
の子の怒りに会場には笑いが。
みさこがダダッダッダダダ、ダダダダダダダッ!といつもと違う叩き方で、改めて『23才の夏休み』の演奏へ。
ボーカルが涼しげな声にエフェクトされて、夏っぽい。もう夏でもなんでもないし、この日は大雨で寒すぎる。涼しげというか寒々しい。だけど演奏は熱い。この曲ではちばぎんはしっかりとマスクを外し、コーラスしていた。

の子「いかんせん、僕らのバンドは機材が多くてしっちゃかめっちゃかになりやすくて、特にmonoくんが…(monoがの子に何か話しかけているのに対し)だからマイクで喋ろよバカヤロー!」
mono「『ロックンロール(は鳴り止まないっ)』やろう。これ(機材)使えないから」
の子「だからそれ、コスコスコスコスしたら直るんじゃないの? コスコスコスコス…ふざけんなこのやろー!」
コスコスという表現が独特だ。

の子「今後もライブがいっぱいあります。大阪も行くんだっけ? えーと……大阪………(しばらく沈黙)……とにかくライブがいっぱい入ってます。全部めんどくさいです。最近アルバイトいうものを始めてしまって」
ちばぎん「ちゃんと働いてるんすか?」
の子「ちゃんと働いてません。やってまだ1週間くらいだから、漫喫で。店長の奴がクソうぜーんだよマジであのやろー!漫喫だと深夜にいっぱい客来るから朝方やってたんだけど。週1で」
ちばぎん「週1…」
の子「週1だろ初めは!おめーら(お客さん)だって、ニートだろ。こんな時間に来るってことはよー!」
mono「今日、土日でしょ」
の子「あ、土日か…僕とかずっとニートタイムを生きてきたんで、曜日感覚わかんないや」

ちばぎんが「すいません何かグダグダで」と謝り、monoが「すんません」と更に謝り、の子が「うるせえ早く始めろ!」と命令し、『ロックンロールは鳴り止まないっ』
「とお!くに!いる!きみ!めが!けて!はきだすんだー」
この言葉の切り方がたまらない。何度聴いても気分がアガる曲だ。撮影していると、この曲だけはどの部分でどこを撮るかが最近決まってきている。途中、キーボードだけになる部分からドラムが始まる瞬間。ちばぎんのベースが再開するとき。の子の最後の語り。それらのショットだけは確実に逃したくない。

「チャットモンチーの…名前が分からなくてごめんなさい。チャットモンチーの1人の女!俺を見たか?このライブをよー!対バンしたくなってきたろ?答えてみろよこのやろー!ナンバーガール再結成してな、ナンバーガール再結成して対バンしたくなってきたろー!」

の子、またもや福岡晃子と中尾憲太郎を威嚇。しかもどちらも名前を言えていない。
すると、福岡からまさかの反応が。
「したくなーい!」
の子、少し戸惑った様子で「うえっ?」といった表情。「したくないって…なんだよお前!来いよ!上がって来いよこのやろー女の子ー!なんだ?またスカイプか?」
笑ってごまかすの子。神聖かまってちゃんとチャットモンチーの絡みが見れるとは。

「機械壊れたから、何やんの?」と呆れぎみでmonoに呟くの子。「ドラえもんを失ったのび太みたい。不細工なのび太だな」と言うの子に対し、「ドラえもーん!…を探してるよ僕」と不完全燃焼な返答。みさこが「誰も助けてくれないもん」と言葉を添え、しばしの沈黙が流れる。

「じゃあ、『怒鳴るゆめ』でもやります」
まさかのこのタイミングで突然レア曲の演奏へ。「じゃあ」って。
「『怒鳴るゆめ』できる?」と演奏開始寸前にメンバーに聞く。monoが「うおーい。今になってそれはないでしょ」と悲鳴を上げる。「いくぞーみんなー」というの子の合図で、『怒鳴るゆめ』へ。
神聖かまってちゃんの楽曲の中では珍しく前向きな言葉が続く歌詞。少年のような歌だ。
ライブでは初披露になるらしい。ギターがハウリングしていたが、「るーるららーらー」が生で聴けて嬉しい。「僕らなんてちっぽけって言わせないぜ」を俯いて歌っていたのは少し残念だった。あそここそ、目をかっ広げて大迫力で熱唱してほしいという欲があります。
演奏に満足しなかったの子、monoにダメ出ししようとする。

の子「全然ダメじゃねえか」
mono「すごいハウリングだね」
の子「うっせえ」
mono「俺ハウリングしないよ。全然ハウリングしないよ」
の子「あっそ。つまんねーよ」

こんな感じでいつも通りの扱いのmono。「おいおいおいおい、未来から呼んでこいよのび太バカヤローほんとによー」との子が続け、monoが「ドラえもーん!」とノリながら、最後の曲『ちりとり』の最初のキーボードが。
「死にたい」とか「死ね」とか、そういう曲ばかりがなぜか話題になる神聖かまってちゃん。だが、「優しくしようとして『先、帰っていいよ』なんて言っちゃいました。僕のバカヤローめが!」と、小学生の頃、気になるあの子と掃除当番が一緒になったときの心情を歌った、切ないラブソングも歌う。
の子が書く歌詞は下品ではない。なのになぜか心をえぐり取るくらいグロテスクにも感じさせ、描写が生々しく、記憶を掘り返し、何かを思い浮かばせることが多い。
最後、の子のギターとmonoのキーボードが美しくからみ合うメロディにグッとくる。先ほどまで暴言を吐いていた者同士とは思えない。

演奏後、またもや「次こそはチャットモンチーと!…えーと、いつかな…来年の1月か、そんなくらいに、クアトロで」との子が宣言。それについて「なーい!予定なーい!」と福岡が大声で訴えるという、ノリのよい反応が。の子はまだ続け、「あとは、ナンバーガールの"何とか28才"の人と、あ…ごめんなさい。あとで話しましょ。はーい終わり!」と最終的には自分を抑えこみ、笑顔で締める。
これで神聖かまってちゃんのライブは終了。
中尾憲太郎は最後まで「何か」呼ばわりだった。

終演後、中尾憲太郎さんはロビーでmonoくんとみさこさんをいじって遊んでいた。酒を指でパッパッとみさこさんにふりかけて遊んでいた。Mなみさこさんは歓喜していた。
の子さんからこの日、日本武道館を出たときにちょうど「今日来ますか?」といったメールが来ていた。「今日しょこたんのコンサートの帰りなんですよ」とサイリウムを見せながらの子さんに伝えると、「それ何ですか?しょこたんの愛液ですか?」と最低なことを言われた。それをしょこたんのコンサートで振り回す僕って凄いぞ。愛なのかそれは。

翌日に自分のライブ(霊能者パフォーマンス)があるため、この日のライブ映像をアップするのは遅かった。その間、神聖かまってちゃんの2ちゃんねるのスレッドではこのような書き込みが。

「竹内ちゃんと編集して動画あげろよ」「早く竹内仕事しろ」「竹内さん動画よろしくお願いします、病気で入院してる妹も楽しみにしてますので」「竹内いくら相手が大物だからって福岡とか中尾ディスってるシーンちゃんと入れろよコラ」「早く竹内仕事しろやカス」

"チャットモンチー VS の子"といった出来事を早く観たい方々の欲望が渦巻き、睡眠時間を惜しんでババッとmp4に変換して、アップロード。
こういった神聖かまってちゃんのアップロード活動、そろそろ当たり前になってきました。

2009年10月24日 渋谷LUSH
〈セットリスト〉
1、死にたい季節
2、23才の夏休み
3、ロックンロールは鳴り止まないっ
4、怒鳴るゆめ
5、ちりとり

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