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2016年12月25日日曜日
映画『この世界の片隅に』レビュー
片渕須直監督の劇場アニメ『この世界の片隅に』のレビューを書きました。「おたぽる」に掲載されています。
『この世界の片隅に』――強く、優しく、しぶとく根を張る。そこで再生する誰かの喜怒哀楽を想像し、想いを馳せるために。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161225-00010001-otapolz-ent
(一部抜粋)
すずさんがユーカリの木に登る。そこに広島から飛んできた障子が落ちていることに気が付く。大切なものを失い、想像する器が無くなってしまった。そんな彼女の故郷での思い出が、障子の失くした紙に一枚一枚映し出される。そして、彼女は近所の人たちに摘んだユーカリの葉を分け与える。
「うちも強うなりたいよ。優しゅうしぶとうなりたいよ。この街の人らみたいに。」
ユーカリの花言葉は『新生・再生・思い出』である。爆弾で焼かれた障子の紙が、この作品によって再生する。その一枚一枚が、誰かの物語なのにまるで自分の思い出のように残り続ける。やがて新しい時代へと、この作品が記憶を繋げていくに違いない。
それもすずさんの言葉の通り、強く、優しく、しぶとく。悲しくてやりきれなくても歩き続け、時には走り出し、立ち止まる。それを観る我々も、きっとその一部になるだろう。
『この世界の片隅に』公式サイト
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