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2012年11月10日土曜日

たけうちんぐ日記 11/6-11/10

11月10日(土) 「稲穂も揺れる恋揺れる」
朝目覚めるとまだ米子。10時に米子のローソンで『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q』の先行上映チケットを買おうとロッピーで粘るも、数秒でソールドアウト。エヴァでお馴染みGAINAXの故郷・米子のパワーを借りても見事殲滅した。パターン黄色、汁です。
一日中、ネットカフェでお仕事。うみのてメンバーが鳥取を謳歌している様子をTwitterで眺めるこの感覚。現代的な哀愁が漂う。しかしそんな切なさに酔いしれた。ネットカフェは意外に集中できる。涙目でパソコンをカタカタ打った。薄い壁で敷き詰められて閉鎖された環境。米子のよの字も感じさせない世界観を終え、タクシーで米子空港へ。タクシーの運転手のおじさんが優しい。震災の話をする。西日本出身者としてやはり阪神大震災が共通の話題。「こっちでも阪神大震災、あっちでも東日本大震災…たまったもんじゃないですねえ」と同情してくれた。
空港までの道程、一定の速度を保つと『ゲゲゲの鬼太郎』のテーマソングがアスファルトから流れる道路が激的胸熱。運転手のおじさんの優しさは米子の旅を締めくくるハッピーエンドになった。帰りの飛行機は狭すぎて精神的に没した。これをエンドにしたら『ダンサー・イン・ザ・ダーク』級の終わり方になる。

11月9日(金) 「米子って名前そもそもかわいい」

GAINAXの映画祭"米子映画事変"に向かうため、羽田空港へ。
飛行機は久しぶり。離陸するときの音に生命の危機を感じてカタルシス。雲の上を飛ぶとき気分はまさにスターウォーズのシス。米子ののどかな風景の田園に死す。そこで食べたのはシースー(寿司)。韻を踏めていない。シスは別に空飛ばない。
大森靖子、うみのて、バンドじゃないもん!が出演とはある意味僕得イベント。そして『新しい戦争を始めよう』の上映、舞台挨拶、霊能者パフォーマンス、撮影、撮影、撮影といった僕的スケジュール。
東京に馴れたせいか米子の閑散とした町並みに動揺する。僕の故郷もこんな感じだ。不安に思っていた集客も杞憂に終わり、岩淵弘樹監督の『サマーセール』が上映される頃にはお客さんが次第に入ってきた。劇中、ラブホテルで歌う大森靖子の『キラキラ』が好きだ。この先、どんだけキレイな照明が当たっても、どんだけ高機能なカメラが使われても、この映像を超える大森映像は無いと思う。僕はこれで大森靖子の存在を知った。いつだってカメラは人間の生き様を伝えてくれると信じている。
この日、朝から夕まで伝説を残してくれたSO CRAZY山戸結希が監督した『映画バンもん!』が初のお披露目。場内は笑いの渦に。編集のざくざく感と制服と海と女の子が山戸スタイル。トンデモ展開と一見バカバカしい話だけど、生理や初恋などを体験し、少女から女に変わっていく女の子なら誰もが持つであろう葛藤が"美少女戦士"という名を借りて描かれている。だからこそ彼女たちの"変身"さえ切なく思ってしまう。笑いの中にも哀愁が隠されている。「こんなの天変地異みたいだわ」は好きなセリフ。女の子には天変地異がいつも起きているのだろう。メイキングで参加したあの暑い夏の日を思い出した。青い海、青い空、黄色い汁。あの日、僕は日焼けで鼻が火傷して膿んで黄色い汁が出た。こんなの天変地異みたいだわ。
舞台挨拶では岩淵監督、山戸監督とともに横に並んでトーク。山戸監督の「私はタケウチルドレンなんで」という言葉にちゃんと見合う人間であるかどうかのジャッジは、これから始まる。霊能者パフォーマンスを山戸監督に撮ってもらった。映像を見ると、やっぱりこの人の撮った映像だ。顔や声、身体や歩き方同様に何をどうやっても個性が出る。グラングラン揺れていたし、見えない霊にパンしていた。控え室でカメラを渡すと変なアングルで僕を撮ってきた。慌てて「どこ撮ってるん?」と尋ねると「腐った爪です!」と返された。
『おそいひと』『Back(あらかじめ決められた恋人たちへ)』の柴田剛監督とカメラについてお話しする。打ち上げの席ではバンもん!マネージャーの成田くんと延々ナンバーガールトーク。同世代、一番盛り上がる話題ではなかろうか。みさこさんとかっちゃんとも、こういう機会がないとなかなか話せない。他愛のない話を、うみのてとバンドじゃないもん!が一緒に。3年前、神聖かまってちゃんを撮り始めた頃では想像がつかない事態である。
今回、GAINAXのプロデューサー・アサオさんが『新しい戦争を始めよう』を気に入ってくださって米子に呼んでいただいた。打ち上げの挨拶で「世界に誇れるイベントになったと思います」とおっしゃっていた。世界はどこでだって始められるのかも。新しい戦争同様に。米子でも東京でも。カメラ一つで、小さな部屋から、意思さえあれば。
出演者全員で東横インに宿泊イン。どうしてもTwitterにそのときの気持ちを書きたくて、深夜4時にロビーで一人カタカタとパソコンをいじっていた。

11月8日(木) 「十九歳のグーグルマップ」
日本映画専門チャンネルのレポートと取材のお仕事で、赤坂へ。
『THE☆BEST』はすぐに映画を観たくなるトーク番組。今回の収録のゲストで出演されていた映画評論家の森直人さんに挨拶する。突然のバッタリ感に何度も「なんで?」と連呼される。ほんと、なんで?って思う。
好きな映画を語る人はどうして少年のような顔になるのか。最近、気を遣いすぎて誰にも好きな映画を語っていない。気遣いは気違いと漢字が似ている。気を遣いすぎるとちょっと様子がおかしくなる。コーヒーカップを持つ手が震える。そりゃそうだろう。今からアイドルに直面するからだ。
インタビューさせていただいたAKB48の藤江れいなさんは、当然ながら礼儀正しくて親しみやすい方だった。19才。自分と10つ離れてる。10代なんてこちらとしては未知なる遭遇であるが、会話が弾んで安心した。思えば、夏にインタビューした能年玲奈さんも19才。きゃりーぱみゅぱみゅも19才。マーライオンも19才。20直前の若者が熱い。マーライオンのメールは怖い。

11月7日(水) 「MURDER LION」 

マーライオンからメールが来るたびギョッとする。僕の携帯はほとんどが本名で登録しているため、「マーライオン」という横文字が異常な存在感を放ってる。彼自身も放ってるが、遠く離れた場所にいても名前だけで印象を残す恐るべき10代。彼のメールは絵文字も顔文字も「!」も無くて怖い。殺気を感じる。殺さないでください。
仕事で『君に届け』を観た。届いてた。『DOG POLICE』を観た。市原隼人は基本的にずっときばってる。勝利マンのようなまゆげをずっと見ていた。犬って賢い。犬恋しい。そんな映画だった。
そういえば以前、神聖かまってちゃんのちばぎんが「ちんぐは犬派?猫派?」と尋ねてきた。どちらも大好きだが、そのときの気分で「猫派」と答えた。すると「猫派は病んでる人が多いんだよ」と言われた。なんたることか。その場にいた人から即座に病んでる人認定。目の下黒いと説得力。犬って言ってりゃよかった。しかし、猫派のそれがなんとなく当てはまる気がするのはなぜだろう。犬と猫の性質上の違いからくるものか。どうでもいいけど今までお付き合いしてきた女性はみんな犬派だった。むしろ彼女たちは犬を飼っていたし僕も飼っていた。ちなみに僕は病んでいない。と思い込んでる。病んでる・病んでいないの境界線は犬と猫で決めよう。中村一義の『犬と猫』を聴いて決めようか。「どーーお」とかわいい声で尋ねてみよう。

11月6日(火) 「カチカチアンサンブル」
ボールペンをカチカチ鳴らす。昔働いていたあるオフィスでは、フロアにいる人そのほとんどがカチカチ鳴らすほどストレスフルな空間が広がっていた。3色のボールペンを出したり引いたりしていた。カチカチしていた。小学校でよく先生に注意されていたが、そこには先生がいないせいか、大人たちがみんなカチカチしていた。コピー機に行くときにカチッ、休憩室に行くときもカチカチッ、書類を持っていくともカチカチカチッ、退勤するときもカチカチカチカチッ。もうそのオフィスでは本当にカチカチカチカチカチッという音だけしか聞こえてこなかった。
なぜみんな、あれをやりたがるのか。移動時、手が開いたとき、隙あれば3色のボールペンは音を鳴らす。楽しいのか。遊び道具か。たしかに、ひとつの色を出しているときに違う色を押すとカチッと音を鳴らして戻る、あの戻り方。まるで生命が宿ったかのような可愛い動き。そして違う色を押す加減のドキドキ感。いけるかな、もっといけるかな、と押していってカチッ!ああっもう限界やった!というスリル。手のひらの世界だけの遊び。そんなゆとりが、あの3色のボールペンに込められているのかもしれないと思った。やめてほしい。
僕の爪は腐ってる。そう確信した一日だった。なんでだろう。いつからだろう。とにかく腐ってる。色が白いのだ。痛くも痒くもないが、誰かの平穏な日常にメキシコ画像のようなインパクトを残すことだけは避けていきたい。

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