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2011年12月31日土曜日

昆虫キッズ@下北沢シェルター

久しぶりの昆虫キッズのライブ。なにげに半年ぶりになります。下北沢インディーファンクラブ以来、またもや下北沢にて。場所はシェルターです。

Talking Headsの『Born Under Punches』を登場SEにメンバーが登場。男女混成バンドとしてはTalking Headsと同じだ。以前はゲイシャガールズなどを使用していたのに。

登場するとボーカル・高橋翔が高圧的な態度で「よう!」と観客に呼びかける。「あけましておめでとう!おい!おい!!」と、年は明けていないしなぜか挑発的な言い方で笑いを誘う。しかもサングラスみたいなものをかけている。メガネなのか。どうでもいい。キャシー塚本みたいだ。他のメンバーはまさにどうでもいいといった様子で高橋に気に留めず黙々と楽器を手に持ち、相変わらずの昆虫キッズの姿がそこにあった。「おーけー。いこうか」と高橋がメンバーに呼びかけると、冷牟田敬がギターを掻き鳴らして1曲目の『シンデレラ』へ。
ベース・のもとなつよの掛け声とともにメンバー全員がコーラスする場面がいい。「始発を待ってる 年老いたシンデレラ」「東京にはもう王子様はいない 終電でいこう ハリボテの王国へ」という歌詞にグッとくる。冷牟田王子(愛称)が歌うのがまた。最後ののもとの「For Youは嘘」が切ない。
間髪入れず、『ブルー ブルー』へ。この疾走感、師走って感じだ。

「どうも昆虫キッズです。大晦日なのに来てくれてありがとうございます。バカヤローどもに」
高橋の礼儀正しい挨拶の後は、しっとりと『わいわいワールド』。これほどタイトルと裏腹の曲調もないだろう。ファミコン世代にはこの哀愁が分かる。
「悪いけど、そんなに盛り上がる曲はないです。そんなドドスコドドスコ(ドラムを叩く仕草)して、早い曲ないです。それでもいいなら、聴いてけ」
高橋はキザに告げて曲に入ろうとするが、カウントする佐久間に「ちょっと待って」と準備をする。「あんだけかっこつけたのにー…慣れないことするからだよ」と佐久間が嘆く。
『いつだって』へ。いつの間にか高橋のサングラスは取れていた。そのまま『S.O.R』へ。情感のある終盤のベースラインがドラマチック。
「冷牟田くんは2011年の抱負、何だったの?」
「抱負?…抱負………。………」
高橋の振りに冷牟田が戸惑い、沈黙が流れる。「もう無いでしょそれ」と佐久間。「どんな年だった?」と質問を変えると、「大変な年だったね」と。高橋が「大変な年だったんじゃ」と返す。「みんなそうだったと思うんですけど」「みんなそうじゃ」「よくみんな我慢したなあ、と」「みんな我慢したんじゃ」「お疲れさまです」といった2011年の感慨を吹き飛ばすような会話を経て、『アメリカ』へ。テンポが少し遅くなっていたように思う。高橋の「ピッ」といったギターも「ジャカジャッ」に変わっていた。『まちのひかり』は高橋のギターのトラブルにより、演奏中断。「ごめんやで!」と言って仕切りなおし。後半のコーラスからの盛り上がり。キーボードのメロディが美しい。今年発売されたシングル『裸足の兵隊』へ。ところどころでPVの海辺の風景を思い出す。

「108つの煩悩を鐘の音に合わせて振り払って、いい新年を迎えようっていう日本のね…」と言って佐久間が場を繋げるも、まだチューニングできていない高橋。「何かインフォーメーションを」と高橋が振るが、「言うことが一つもない」と佐久間。「何か言えよ」とのもとにも振るが、無視するのもと。
最後は発売されたばかりのシングル『ASTRA』。ガスガスガスッ!と鳴るドラムが気持ちいい。強弱、静と動といった両極端がころころと散りばめられ、そのまま突き進むと思ったらのもとのコーラスと冷牟田のギターで落ち着き、佐久間がドドスコ!とドラムを叩くと、また突き進む。曲の展開がいちいちかっこいい。
最後はメンバー全員でジャッジャッジャッジャッと一発一発音を合わせて、次第にそのテンポが遅くなっていく。バランスを崩して倒れた高橋が「アニョハセヨ」と挨拶し、ライブが終わる。

高橋が風邪を引いていたのもあって『裸足の兵隊』では声があまり出ていないといったところなど、少し不調もあったけど、生で聴く『ASTRA』の迫力が体験できてよかった。終末感溢れるお祭り感というか、相反する二つが見え隠れするのがいい。
のもとさんの新髪型にも初めて出くわしたが、これ、他の人がやったらお笑い芸人になりかねないだろう。それが様になっているのはやっぱりスゴイんだろうな。一方、冷牟田さんの髪型だけは変わらない。今年、約1年間に渡って撮影してきた昆虫キッズのライブDVDを作り、映像を観て1年を振り返ったけど、世の中は諸行無常なのに冷牟田さんの髪型だけは安心するほど変わらない。それは田舎のおばあちゃんの優しさにも通じる。

高橋くんがiMovieで編集したという『ASTRA』のPV。ところどころに趣味・趣向が見え隠れしているのがいい。混沌としており、まさに108つの煩悩だ。終盤のほんの一瞬、岩淵弘樹さんが映っている。そこも高橋くんの趣味の一つなのだろう。

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