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2011年11月26日土曜日

『韓国映画 この容赦なき人生』が容赦ない

文章を書かせていただいた映画本『韓国映画 この容赦なき人生』(鉄人社)が本日発売になりました。

とにかく熱い本。その熱苦しさは表紙だけで済まされない。 サッと読むのが許されないほどのエネルギーが充満している。韓国映画にも似たムワッとした熱気が入り込んでいます。
執筆陣が自分以外豪華なので必見です。この中に自分の名前があるのがシュールで仕方ありません。どうにかしてほしいです。でも、ありがたいことです。

「ペパーミント・キャンディー」山下敦弘監督、「友へ チング」ゲッツ板谷(ライター)、「絶対の愛」中村うさぎ(コラムニスト)、「息もできない」宮藤官九郎(脚本家)、「母なる証明」寺島しのぶ(俳優)、「コースト・ガード」オダギリジョー(俳優)、「オールド・ボーイ」北尾トロ(ライター)、「殺人の追憶」阪本順治監督、「悪魔を見た」竹中直人(俳優)、「オアシス」川本三郎(評論家)、「チェイサー」新井浩文(俳優)、「冬の小鳥」暉峻創三(映画評論家)、「シークレット・サンシャイン」行定勲監督、「受取人不明」三池崇史監督、「生き残るための三つの取引」寺澤有(ジャーナリスト)、「ポエトリー アグネスの詩」前田弘二監督、「アジョシ」塚田泉(映画ライター)、「ビー・デビル」園子温監督、「クロッシング」森達也(作家)、「哀しき獣」えのきどいちろう(コラムニスト)、「ハウスメイド」北小路隆志(映画評論家)、「グエムル-漢江の怪物-」高橋洋二(放送作家)、「ほえる犬は噛まない」佐々木誠(映像作家)、「JSA」三留まゆみ(映画イラストライター)、「復讐者に憐れみを」田口トモロヲ(俳優)、「悪い男」柳下毅一郎(翻訳家)、「大統領の理髪師」向井康介(脚本家)、「セックスボランティア」土田真樹(映画ライター)、「よく知りもしないくせに」根岸洋之(映画プロデューサー)、「魚と寝る女」西脇英夫(映画評論)、「マジシャンズ」松江哲明監督、「地球を守れ!」竹内道宏(ライブ映像作家)

宮藤官九郎さんの文章は本当に面白い。僕が言わなくても誰もが知ってるだろうけど、誰にでも分かる言葉で読みやすく、面白く、そして伝わる。文章はこれだけで十分だと思っている。
阪本順治監督のページではポン・ジュノ監督から直接もらったという『殺人の追憶』の幻のラストシーンの絵コンテが掲載されており、かなり貴重。
韓国映画を知らない人に読んでいただきたいです。知らないことがどれほど羨ましいことか。あの作品もこの作品もまだ観ていないという楽しみが多すぎる。ガツンとやられることって日常であまりない。韓国映画にはある。そんなくらい、魅力的に思う。

韓国映画を観ていない人にとって、韓国映画とはどのような印象なのでしょうか。
テレビで放映されている韓流のスターやスマイルやメガネから判断し、「日本のドラマの焼き直し」と思っている人も多いと思う。僕もそう思っていた。
が、地元にいた頃に母親がやはり韓流ブームに心を奪われており、親孝行の一つもしていない自分自身を戒める意味でも、「仕方ないから韓国映画の一本でも観て、母さんと話題を合わせそう」なんて思い、ナメてかかって観た。その映画が、当時公開中だった『オールド・ボーイ』だった。
ビックリしました。おっぱいが映っていたのだ。
しかもすごく可愛い女優さんのおっぱいだ。ビックリした。
なんて書くと、僕が韓国映画におっぱいだけに魅力を感じてしまったのとか思われそうだけど、日本映画では、主演クラスの女優が脱ぐだろうか。
脱ぐというのは単にエロ目線(それもあるが)だけではなく、物語に説得力を生むために必要不可欠な人間のサガや欲望、グロテスクなまでに切迫する精神状態までもを表現する手段の一つだと思う。と説明するのが恥ずかしいくらい、人間として当然のワンシーンだ。
そして韓国映画の多くは単純に、面白い。更に演技が凄まじい。言語を超越した俳優の演技にビックリした。こうして『オールド・ボーイ』を手がけたパク・チャヌク監督のコミュニティをmixiで立ち上げ、現在は特に何もしていない体たらくでいるのです。

僕が本に文章を書かせて頂いた『地球を守れ!』は、一見パッケージを見ると観る気をなくすような残念な雰囲気さえ漂うけど、まるで酔拳。油断していると火傷してしまう。

「アンドロメダ星からやってきたエイリアンが地球を征服する!」
そんなことを言い張る頭のイカれた青年の物語。凄まじいエネルギーに満ち溢れた気持ち悪い映画。
誰がどう見てもキ○ガイにしか見えないが、悲しい過去や母への想いが妄想になっただけで、最終的には本気で地球を守ろうとした気持ちが感動に変わってしまう。真実はその人の中だけに存在し、他の誰が決め付けることではない。そんな哲学的な展開にもなる。
"この世界、常識、普通を疑え"といったのはジョン・カーペンター監督『ゼイリブ』、ピーター・ウィアー監督『トゥルーマン・ショー』、手塚治虫の恐怖短編『赤の他人』などにも共通する大好きなテーマのひとつ。それをドタバタ喜劇のエンターテイメント映画にしようと挑戦する新人監督の野心がヤバイのだ。
最近、僕が頻繁にライブを撮影している笹口騒音ハーモニカの『東京駅』という曲の中でこう呟く部分がある。
「あんたの普通は俺の普通じゃない 俺の普通はあんたの普通じゃない」
心から同意します。「普通は」とか言ってんじゃねーよカス!そんな気持ちを代弁してくれた気になるのです。

僕は正直、音楽ではあまり衝撃を受けたことがない。
だけど映画では嫌というほど受けている。
韓国映画にはそれが多い。一発目は『オールド・ボーイ』。そして二発目がイ・チャンドン監督の『オアシス』だった。この映画について語ると朝から晩までかかりそうなので割愛するが、元々はこの映画について僕のホームページの日記でぎゃーぎゃー書いているところを当時ホームページをよく見てくれていた方が、『オアシス』を実際に観てくれて衝撃を受け、『韓国映画 この容赦なき人生』の本の編集長に教え、そして編集長も観て衝撃を受け、韓国映画の魅力にどっぷり浸かり、この本を企画するに至ったらしい。
ツイッターが生まれる前の、古き良き"RT"のエピソードのように思う。簡単に情報を飛ばすというよりも、しっかりと作品の良さを受け止め、本気で人に薦めるという流れが好きだ。インターネットに文章を書いていて本当に良かったと思った。ブログでもホームページでもツイッターでも、本気で何か感じ、思ったことを文章を書き記すことは大切なことだと思っている。
しょこたん、神聖かまってちゃんについても文章を書いたことで何かが繋がった。
誹謗中傷、晒し、炎上、脅迫、殺人予告。インターネットは悪の根源のように思われることが多い。でも、本当に良い使い方をすれば、誰かの気持ちを変え、ひょっとすると運命も変えられるかも知れない。
僕は高校生の頃、当時心酔していたバンド・ナンバーガールの向井秀徳さんに「お前の文章はおもろい」と言われたことで、調子に乗ってインターネットに文章を書き続けることになった。インターネットがなければ自分の文章を読んでもらえる場所がないため、やはりそういう場としてインターネットはあり続けるべきだと思う。
こういった表現、発見、感動、衝撃、仕事は、誹謗中傷、晒し、炎上、脅迫、殺人予告よりかはマシでしょう。
僕はインターネットがなければ何も起こることがない人間なので、余計にそう思っております。

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