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2011年3月1日火曜日

映画『ラジニカーントのロボット(仮)』

話題のインド製SF超大作映画『ROBOT(日本版タイトルは「ラジニカーントのロボット(仮)」)』を輸入盤DVDで。

オープニングには「スーパースター・ラジニカーント」が英語のテロップでフルCGの文字でバーンと現れる。大袈裟な扱いだ。ラジニカーントはどうやらインドではキムタクレベルの大スターのようで、映画出演の時は決まってカツラをかぶっている60才のおっさんだそうな。
ポスターからも察することができる通り、おっさんのロボットが大量生産される。もちろんこれは主演のおっさんの顔。究極の自己愛なのか自分そっくりの最強ロボットを作り上げる主人公の博士だが、ポスター中央にいる20以上歳の離れた恋人と主人公とロボットとが三角関係になってしまうというストーリーである。
蓋を開けるとまさかのラブコメであり、ロボットが感情を持つという点では『鉄人兵団』に共通するものがあるが、こちらはまさかの恋愛感情。そしてそれが引き金となり、悪い博士の手に渡ったロボットは主人公を襲う殺人マシーンに変貌してしまうのだ。

インド映画だけあって唐突にミュージカルシーンが挿入される。ロボットダンスもあれば、なぜか広大な大地で部族と共に踊るシーンなどと振り幅が広い。単なる三角関係の話なのに、暴走した色黒のおっさんの顔をしたロボットが大量に出現し、軍隊を相手に大殺戮を繰り広げる。何十体ものおっさんロボットが合体し、球体や棒状に変形し、挙げ句の果てには巨人に変身する。
ハリウッドでは決して発想できないであろうアクションシーンのオンパレード。CGをたくさん盛り込みながらも、街の風景はインドそのもの。演出はどこか垢抜けなく、ギャグは昔の香港映画のノリである。
その証拠に、主人公がロボットを完成させた直後にとった行動が、実家のオトンとオカンにロボットを見せびらかしに行くというもの。実に庶民的である。そして床屋でロボットが『エクソシスト』ばりの首の回転をし、それを見た隣の客が気絶するシーンがなぜか無駄にスローモーション。そもそもロボットは髪を切るのか。

特に気になったシーンは、前半でロボットが火事の現場でお風呂に入ったままの女の子を救出するシーン。善いことをしているけど、ロボットは女の子が全裸のまま抱きかかえ、無神経に多くのテレビカメラの前に現れるのだ。その羞恥のショックで女の子が走って逃げてそのまま車に跳ね飛ばされて死ぬ、という急な鬱展開にビックリ。しかも女の子の全裸が全身モザイクという配慮がやりすぎだ。

主人公のおっさんが大量の自分の顔のロボットの中に紛れるシーンがあり、悪いロボットがそれを見つけるシーンがたまらない。鉄の棒みたいのものをロボットたちの身体にカン!カン!カン!カン!とぶつけながら歩き、偽物かどうかを見極めるという方法が斬新すぎる。
そしてロボットすべてに首を高速で回転させるように指示し、一体だけ回転できていない奴を見つけて主人公のおっさんだと分かったときのロボットの喜び様といったら。
「ハッハッハ!メァーー!!ハッハッハ!メァーー!!」
いまだかつて聞いたことのない明らかに悪そうな笑い声を響かせる。この憎たらしさは新しい。どうしてヤギみたいな鳴き声をするのか。

細かい部分がシュールであり、細かくない部分でも色黒のおっさんロボットが大量に現れて合体するというだけで相当なトンデモ映画。
こういう近未来は普通に嫌だ。と、現代社会に警鐘を鳴らすという意味では社会派になるのだろうか。無理矢理か。

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