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2011年2月11日金曜日

映画『ゾンビランド』

ルーベン・フライシャー監督の映画『ゾンビランド』をDVDで。

もはやゾンビ大国になってしまったアメリカ合衆国。原因は従来のゾンビ映画同様、詳細が不明だ。日常生活から突然異常な世界に遭遇してしまった大学生のコロンバス。住んでいるマンションの別の階の美女が助けを求めて部屋にやって来て、今、俺のそばで寝てる。最高だ。でも誰から逃げてきたんだろう。ま、いっか。と思った矢先に噛み付こうとしてくる美女。
「せっかくイイコトあったと思ったのに!」
泣きそうな顔でコロンバスが脱出すると、そこは荒廃した街。人が人を襲い、車は横倒しになり、無法地帯。血まみれの顔で追いかけてくるゾンビ。もともと休日はひとりでゲームばかり、友達も少ないコロンバス。「人をゾンビのように避けてた」という彼に、ゾンビをゾンビのように避ける日常が始まる。
そこへ屈強な男・タラハシーが登場する。彼はゾンビにまつわる暗い過去があり、ゾンビを心から憎んでいる。めちゃくちゃな男だけど、頼りがいがある。そんなこんなで、コロンバスとタラハシーのゾンビ退治の旅が始まった…

コロンバスが『生き残るための32のルール』というものを掲げ、「有酸素運動」や「2度撃ち」など、次々に実践していく度にそのルールがテロップで出てくる。デブが最初に狙われるというリアリティ。ゾンビが走ってくるのもそろそろ当たり前になってきた。だからこそ、「有酸素運動」は生き残るために必要不可欠。ゾンビがいるか確かめにトレイラーに入る前に準備体操するコロンバスが良いのです。

コロンバス役は『ソーシャル・ネットワーク』でマーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグ。友達が少なくて貧弱な雰囲気がまったく一緒。劇中、「フェイスブックも更新不要」というセリフが何かを匂わせる。たしかにゾンビだらけになるとフェイスブックにとらわれることはない。
ウディ・ハレルソンがタラハシーを演じ、何が起ころうが余裕の構えでいる。それでも過去のことを思い出して涙するシーンでは「泣いたのは『タイタニック』を観て以来だ」と聞き捨てならないセリフが。どんだけ安い涙なんだ。いちいち固有名詞で現実味を与えるのが刺激的です。
そして何よりも、ビル・マーレイ。本人役で登場。まず、ゾンビだらけの世界になってからハリウッドスターの豪邸に訪問するという発想が新しい。たしかに、そんなときでないと行けない場所なのかも。ウディ・ハレルソンが彼のファンという設定だけでお腹いっぱい。興奮気味に『ゴースト・バスターズ』のセリフを言おうとするシーン、おいしすぎる。

思えば、「ゾンビ」という題材がもはや真正面から扱うものではなく、大喜利的感覚で物語になったほうが面白い。だからといって恐怖描写に甘えがなく、やっぱり普通にグロくて恐い。笑いと残酷さ。究極のバランス感覚が保てるかどうかに、ゾンビ映画のクオリティが関係していると思う。

にしても僕にとってゾンビ映画の最大の魅力って、荒廃した都会。人がいない街。横倒しになった車。無意味に点灯する信号機。あの寂しさが面白い。大都会に人がいない光景って、現実では絶対に見られない。ゾンビという生物以上に物珍しいものだと思う。ジョージ・A・ロメロ監督の『死霊のえじき』では荒廃した街をワニが歩いていた。あれはやりすぎでした。

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