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2010年7月2日金曜日

昆虫キッズ@三軒茶屋グレープフルーツムーン

昆虫キッズによる企画『おはようからおやすみまでくらしに夢をひろげる』が三軒茶屋グレープフルーツムーンで行なわれた。

アルバム『text』発売まであと1ヶ月。この日はアルバムに収録されている新曲をたくさん演奏し、昆虫キッズらしい、どこかシュールでおかしいライブになった。
1曲目は『nene』。のもとなつよの囁くような歌声と、高橋翔のギターから静かにライブはスタートする。冷牟田のキーボードが加わり、前3人がリズムに合わせて演奏する中で佐久間のドラムが1人だけ暴れている。オープニングにふさわしいムード感たっぷりの演奏。「こんばんわ昆虫キッズです」と高橋が挨拶すると、『いつだって』へ。最後の「いつだって悲しい」と歌い切ると間髪入れず、というより演奏をそのまま『まちのひかり』に続ける。のもとのベースが途中音が出なくなったが、すぐに修復。

『花とエルボー』が終わると高橋が笑いながら話し始める。
「今日はちょっと初めて4曲連続やってみたんですけど…これは疲れるわ!」
せっかくかっこよく演奏が終わったのに、この感想。「6曲ぶんやったから、2曲カットしますわ」と付け加える。会場が一気に和む。

「昨日駅の近くに自転車止めてたんで、自転車に鍵入れて乗って帰ってたんですけど、あれ?なんかサドル低いなーって思って。自分の自転車、カゴのへこみあるんすけどそれもなくて…そしたら自分の自転車じゃないってことに気付いて。全く同じ自転車だったんですよ。だから何が言いたいかっていうと、自転車の業者さん、あれ鍵も全部一緒ですよ!鍵を持って街を歩いて自分と同じ自転車だと、入れたら使えるよ!」

いきなりライブとは関係ないことを訴えかける高橋。昨日弟と映画『アウトレイジ』を観に行ったらしく、「2回目だねー」と佐久間。
サポートの澤部渡(スカート)がサックスを持ってステージに登場。一緒に『アンネ』 の演奏へ。4人のバージョンよりも華やかになり、大きな体格によってステージ上が一気に狭まる(失礼)けど、まるでマスコットキャラクターのような雰囲気の澤部の存在は大きい(体格ではなく)。演奏が終わると去るタイミングが掴めず、恐る恐るステージを離れる澤部。

佐久間のドラムが太鼓のように叩かれ、マーチが始まる。高橋以外の3人がコーラスをして、『ミスターロンリー』へ。サビに入る前の佐久間のバシバシッとキマるドラムの音が気持ちいい。4人ぶんのボーカルが入り、ドラマチックに彩られる展開が見事です。
のもとのベースがベベッベとひたすら鳴り続け、『S.O.R』。高橋の単音フレーズが慎ましく乗っかると、歌が始まる。「バンドなんてやめたらボーイ」と寂しげな歌詞。「東京なんて飽きたらボーイ」とあるが、昆虫キッズの演奏がその答えを出す。東京を飽きさせない。
「えぐいことばかりでも まだ諦めないでいて」
普段でも、ライブでもあまり人間性を見せない高橋だからこそ、途端に繰り出されるストレートな歌詞がグッとくる。彼らの楽曲で最も「泣ける」と言える『S.O.R』は最後にコーラスが入り、その部分ののもとのベースラインが優しい。
「曲が終わりました。拍手を」
感慨を華麗にぶち壊す高橋のMC。このバランス感覚が心地いい。

「今日はなんのイベントかというと、アルバムが来月発売されるわけで。発売1ヶ月前リリースパーティです、今日」
高橋が喋った後、のもとがグッズのTシャツを宣伝する。それに対し「すみませんね…」とのもとを悪者にする高橋に「言えっていわれたんです」とのもとが応戦。
終始、静まり返っている会場に「葬式じゃないんだよ!今日はライブをしにきたんだよ!」と無理矢理盛り上げる高橋。「それなりに覚悟決めて来てんだろうが!」と更に煽り、客席からも「ほーーっ!」と無理矢理歓声が上がる。

『サマータイマー』『27歳』『シンデレラ』と3曲連続で演奏。高橋が「へいっ!」と叫ぶと、「うえいっ!」と客席から返答が。「いいよね、こういうコール&レスポンスやりたいんだよ」と言い、「谷口!」とコールすると「…わかんね!」と返答が。「ジョン!」とコールしても返事はなく、「レノンだろ!」と叱る高橋。
「太田!と叫んだら胃酸と返してほしい」と注文する高橋に「それコール&レスポンスって言うの?」と佐久間がつっこむ。
「じゃあ、最後の曲です」と高橋が言うと「最後じゃないけど」と佐久間。とりあえず、佐久間がいなければこのバンドは高橋の冗談がそのまま現実になってしまいそうだ。

珍しく『ブルー ブルー』を演奏。短い曲ながらも勢いたっぷり。
前作『My Final Fantasy』について語る高橋だが、突然「太田!」と叫ぶ。すると「胃酸!」と客席からレスポンスがあり、「うわーすげえ嬉しいわ~」と笑顔になる高橋。「みんな優しいね」とのもと。
「次の曲は『ふれあい』っていう、色んな人と繋がったり、まわりの人に優しくしたいって曲です。そういう紹介で…いい?」
なぜかメンバーに確認する高橋。そのまま静かに冷牟田のギターが始まり、先ほどまでのおちゃらけた雰囲気を一掃する演奏に。後半はドラマチックに盛り上がっていく。
夏の到来を告げるようなピアノから『太陽さん』がスタート。最後は冷牟田がギターを激しく掻き鳴らしてからキーボードを弾き、かっこよく終わる。

「次で最後の曲になりますが、冷牟田くん何か言いたいことある?」と高橋が振ると、「…この曲はすごい好きです…」とか細く冷牟田の声が。その静けさに客席から笑いが起き、「俺もお前のこと、まあ、好きだよ」と照れくさそうに高橋。
「じゃあ皆さん、『最後の曲です』って言ったら(レスポンスを)返してくださいね。最後の曲です!」
会場は無反応。
本編最後の曲は『恋人たち』。高橋がステージ前方まで歩きながらギターをジャッジャッと遊ぶように鳴らし、楽しそうに演奏が終了。

アンコールの拍手が。メンバー全員、そのままステージに居座りながらアンコールに。
「いやーまじでもうー、疲れたなあー」という佐久間の素の言葉に、客席から笑いが。お客さんに歩み寄り、「何かやってほしい曲ありますか?」とマイクを差し出してインタビューしていく高橋。「代表曲を」という答えに戸惑う。「もうやっちゃったよ!」と佐久間。「全部代表曲だよ!」と言う高橋に、会場は拍手に包まれる。
その間、高橋は足を組んでリラックスしている冷牟田を発見する。
高橋「ドトールじゃねえんだよお前!」
佐久間「どんだけくつろいでんだよ!」
二人につっこまれ、足を直す冷牟田。笑いに包まれるライブハウス。

「今日初めてライブを観る方いますか?『ピートタウンゼント』っていう、ただ単に騒いで喚いてって曲で終わろうと思うんですけど。ギターでAとD(コード)弾ける方いますか?」
客席から一人のお客さんを招いて、高橋は客全員を立たそうと「気持ち、立ってもらっていいですか?」とお願いする。総立ちする客席。「ベースがピートタウンゼントとか言うんで、もしよかったら手拍子とかお願いしていいですか?」と先ほどから謙虚に要求を続ける高橋。そして最後の『ピートタウンゼント』が始まる。
高橋がギターを置いてマイクに徹し、延々と叫ぶ。「ロックンロールのロの字も知らない~」からズカズカズカとドラムが激しく叩かれ、最後の盛り上がりへ。高橋が暴れて転がり回り、冷牟田がギターを掻き毟り、のもとが楽しそうにピョンピョン飛び跳ね、佐久間がドラムを叩きまくる。

「もうマイクの音が出ないで、次の曲はできません…今日はほんとありがとうございました!ほんと一人一人に感謝です!」

高橋が挨拶し、ライブは終了。最初は静かだったライブハウスも次第に賑やかになり、最後は拍手と笑い声に包まれて終わりました。
昆虫キッズらしい、かっこいいけどどこか変で、なんかおかしいライブ。 新旧織り交ぜたセットリストも見応えたっぷりでした。


昆虫キッズ【ブルー ブルー】2010/7/2 三軒茶屋グレープフルーツムーン
 

【シンデレラ】

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