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2010年3月7日日曜日

昆虫キッズ@新宿Motion

昆虫キッズ、新宿Motionにてライブ。

この日は早めの出番。なぜか登場SEが宇多田ヒカルの『Fight the Blues』。「男も女もタフじゃなきゃね」と流れると、ステージにはタフなのかどうなのか分からない男と女が続々と登場。その中央に立つ男はフードを被っており、外からそのままライブハウスに到着したばかりのような格好をしている。しかもポケットにはビニール袋がちょろっと姿を見せており、適当すぎる。その男、ボーカル・ギターの高橋翔が「はーっ!はああーっ!」と何度もマイクの音出しのチェックをし、「昆虫キッズです。よろしゃしゃしゃす」とこれまた適当に挨拶。

1曲目はなんと宇多田ヒカルの『Fight the Blues』 のカバー。先ほど本家を流したばかりなのに、いきなり本家に挑むというスタイル。のもとなつよのボーカルで、冷牟田敬は片方の手をポケットに突っ込みながらキーボードを弾く。佐久間裕太のドラムが昆虫キッズらしさを引き出し、黙々とギターに徹する高橋は途中、ビニール袋がポケットからポロッと落ちる。ギターが静かな余韻を残し、「ありゃっす」と高橋が軽い挨拶する。
その次は新曲『アンネ』。高橋と冷牟田が交互にボーカルをとり、のもとが歌う箇所も。昆虫キッズは3人もボーカルがいることが大きい。最後は「うぃっ」と高橋が合図し、のもとが最後のベースのフレーズを弾くとそのまま新曲『みさわ(後に『花とエルボー』に改名)』へ。こちらでは高橋とのもとが交互に歌い、詩情たっぷりなキーボードのメロディが気持ちいい。

メンバーが準備している間、佐久間が場を繋ぐ。
「今日はお足元が悪い中来てくれてありがとうございます。えー、昆虫キッズは今月ライブ6本やり、忙しい感じでございます。今年も頑張っていく感じです」
「今週の『HUNTER×HUNTER』読んだ人います?」
高橋がびっくりするくらい脈絡のないことを話しだす。「誰もいない?」と問い、冷牟田に話を振ると笑顔で頷く。「どうだった?」と尋ねると「面白かった」と普通の感想が響き渡り、和む。高橋はのもとにも「お前、漫画読む?」と振ると「うん」と返され、特に会話が続くこともなく『わいわいワールド』の演奏へ。
コナミのゲームソフト『わいわいワールド』は懐かしい。高橋の歌詞には同年代が「あー、そそれそれ」と思える共通言語がちらほらある。ゲームはある意味時代を象徴し、どこか聞き覚えのあるメロディにはセンチメンタルさえ潜んでいる。昆虫キッズにもその要素があると思う。

そのまま『27歳』へ。冷牟田のギターが寂しげに鳴る中、高橋が鍵盤ハーモニカを奏でる。佐久間がシンバルをじわじわと響かせ、胸騒ぎのような演出にもなる。
「ブライアン・ジョーンズ」「ジム・モリソン」「ジャニス・ジョプリン」「ジミ・ヘンドリックス」
27歳でこの世を去ったロックスターの名をメンバーがそれぞれ1人ずつ言っていく。高橋の歌詞は抽象的な表現が多いが、このように固有名詞が次々と吐き出されると、曖昧な言葉を拾ってあたかも意味の込められた歌詞であると解釈してしまいそうになる。本当は意味がないのかも知れないけど、考えたくもなる。そういう楽しさがある。

「ごめんなさい、ちょっと落とし物したんで明るくしてください」
突然、PAにお願いする高橋。どうやらピックを落としたらしく、のもとも協力してステージ床を探すが「ごめん、あった」とギターに差し込んであることに気付く高橋。これは怒ってもいいレベル。
「じゃ、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンを」
高橋が冷牟田に言うと、冷牟田のボーカルから始まる『茜の国』へ。ガリガリガリと勢いよくギターを掻き鳴らす高橋。音が一塊となって混沌を極める展開から、そのまま新曲『太陽さん』へ。冷牟田のキーボードから始まり、冷牟田のギターで終わる。最後はキリキリと尖った音を掻き鳴らし、高橋はギターを置いて客席最前の柵を掴み、鉄棒のように身体を一回転させる。ステージに戻ると「ばいばいきーーん!」とまさかのバイキンマンで終了。破滅型のパフォーマンスとアンパンマン。よく見ると高橋の下半身はスカートみたいなヒラヒラがあり、ステージでヒラッと両手でなびかせて挨拶をしていた。よく分からない人だ。

この日演奏された新曲はどれもピアノのメロディが心地よい。色々とまだ固められていない印象もあったけど、これからの発展が楽しみです。


昆虫キッズ【Fight the Blues(宇多田ヒカルカバー)】 2010/3/7 新宿Motion

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