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2008年9月14日日曜日

中川翔子@ラゾーナ川崎

「どうも。ミクシィの竹内です」

この言葉に到達するまでの時間、僕は苛まれていた。
体調という名前の高校生が深夜のコンビニの前でたむろしたり、
トイレで隠れて煙草を吸ったり、バイクで校庭を走り回ったりという、
いわゆる「体調不良」に苛まれていた。

しょこたんこと中川翔子と、握手をし、喋る。

そんな状況下であるのにも関わらず、体調不良は、
煙草を吹かしながら、僕の頬にニキビさえも作り出す。
そして胃痛を与え、薬局のレジから数メートル離れた位置で
「『ザッツ』買ってこい」と無理矢理パシらせてくる。

「…あっ、あの竹内さんですかー。あっ。どうもー」

幾ら『しょこたん☆ぶろぐ』で名前を書かれていたとしても、
このように僕の言葉が流れていくような反応をすると思っていた。

昨年は『紅白歌合戦』に出場し、
今年上半期Yahoo人名検索ランキングでは2位、
最近出たばかりのDVDは音楽部門のデイリーチャート1位、
ミクシィの『中川翔子』コミュニティ参加人数は現在53601人、
そして今日、ブログが15億アクセスを突破したと発表された。

しかし、それ以上に、彼女は僕にとっての大きな存在になっていた。
中学時代から今までの僕にとっての大きな存在といえば、
チャップリン、松本人志、キューブリック、
椎名林檎、ビートルズ、向井秀徳、松尾スズキ、
であったが、ここに新たに『中川翔子』という名が連なった。

そんな中川翔子さんが、まさか、
このようになるとは思っていなかった。



僕の「ミクシィの竹内です」という言葉に、突然の大声。
意外な反応に、ギョッとしてハッとしてビクンとしてしまった。

もはやその一瞬で、僕の中にいた体調不良が治った気がした。
煙草をやめた。髪の毛を黒くした。勉強を頑張った。志望校に受かった。
まるでベホマをかけられたように、回復したかのように。
トラマナを唱えられたように、何かから守ってくれるかのように。


先日の14日、JR川崎駅近くのラゾーナ川崎にしょこたんが来た。
そこで新曲『続く世界』のフリーライブと握手会が行われた。

頭痛と胃痛が夜を眠れなくさせてラナルータを唱えたおかげで
昼夜逆転した僕は、まだ会場に到着することができずにいたが、
たれちぃさんから開演前の会場の写メール送って頂いた。





楳図かずお先生コスプレをした近所に住む健太君の赤と白の格好が、
「色彩の暴力」というよりかは「色彩の貪欲」である事に頷き、
川崎駅構内で合流し、会場に向かった。

しょこたんファンの方々が多くいた。
コスプレをしている人、手作りのうちわを持っている人、
『貪欲』と書かれた法被もしくはTシャツの人、私服の人。
世代も性別も服装もバラバラ。
しかし共通している事は『しょこたんが好き』の一点に集まり、
『貪欲』であることが絶対条件とされている。

開演の14時が近づくと、ファンの方々の様子が変わってくる。
僕は体温を奪い取る太陽を睨みつけたが、
しょこたんの楽曲に手や声を上げて反応するファンの方々の姿や、
『トゥットゥルー』などと書かれた手作りうちわを扇ぐ女の子の姿が
フバーハを唱え、僕の身を太陽から守っていた。


14時になった。ソニーの柳さんの登場。
「まどかちゃーん!」と女の子の声援。その通り、
しょこたんはブログで周囲の関係者の方を頻繁に登場させているため、
周囲の人たちまでもを人気者にさせているのである。

・どうやらこの会場に12000人が集まっているらしい
・もうすぐしょこたんが登場するらしい

そのような素晴らしい情報を提供した柳さんの紹介で、
ついに『大きな存在』である、しょこたんが登場する。

「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

「ウォォォワアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

しょこたん、登場した途端に突然の悲鳴。
何も知らない買い物客や、川崎駅の通行人の反応が気になる、
しょこたんのマイク越しの悲鳴。
それは、12000人という数が叫ばせた。

「どうも皆様、中川翔子と申しますーーー!!!!!!!!!」
と言いながら、いきなり土下座をし、お辞儀をする。

「貪欲たちが銀河のように広がっておりまーーーーす!!!!!!」
などと、先ほどからずっと悲鳴のように叫んでおり、
このまま歌も絶叫で歌わないかと不安を覚えるくらいだったが、

新曲の『続く世界』
チョコレートLOOKのCM曲『through the looking glass』
紅白でも歌った『空色デイズ』

の3曲をしっかりと歌いあげ、会場にいる多くの方々に
バイキルトをかけるかのように元気にさせていく。

途中、「光の速さで着替えてくるお!」と言い残し、
ブーーン⊂二二(^ω^)二二つと両手を広げて楽屋に戻った
衣装チェンジ時に、新曲『綺麗ア・ラ・モード』が流れ、
聴きながら僕は会場をぐるりと見渡した。

2階、3階、4階まで、ぎっしりと人が埋まっている。
『20世紀少年』の『ともだち』のコスプレをした人が3人並んでいた。
『しょこたん、俺ココ』と書いたプラカードを持った人もいた。
どの角度から見ても誰もが面白い事になっているという
唯一無二の光景が広がるのが、しょこたんのコンサート会場なのだ。


ライブが終わると、マスコミ関係者の方々がステージの上で取材。
お客さんは静かにしておかなければならないため、
一瞬にして風景と化す。しかしそんなときでもしょこたんは
気を遣い、時折お客さんの方を見てにっこり微笑む。
きっと、しょこたんのファンなら、誰もが知っていると思う。
しょこたんは本番前、暗い表情をし、胃を痛め、
極度のプレッシャーに泣きそうになっていたのではないのだろうか。

そんな予感をすべて吹き飛ばすほどの元気で明るい姿に、
僕はなぜか泣きそうになってしまった。
目に涙が溜まり、視界がぼやけ、景色が潤んで見えてしまい、
あたかもマヌーサを受けたかのように幻想的な光景が広がった。
しかしそれが幻想ではなく現実であるがゆえに、
『握手会』というイベントがこれから開催されてしまう。
ここに来ている多くの方々にとって緊張は計り知れず、



僕の隣にいた楳図先生も握手会の様子をこのような姿勢で眺め、
普段見せないような緊張感を漂わせていた。

緊張をほぐすため、川崎に住む友人を電話で呼ぶ。
「板尾さんのときと、どっちが緊張する?」と言われる。
数ヶ月前に板尾創路さんに差し入れを持って行った際、
板尾さんは僕にとって小学生時代からの笑いのヒーローだったため、
会った後、階段を昇る足が言うことを聞かなくなった。


マイミクの方々にお会いする。すべて初対面の方々。
『しょこたん☆ぶろぐ』に僕の名前が載ったことで
僕のミクシィのページを見つけてくださり、気に入ってくださった方々。
メグぽさんは小さなお子さんを抱きかかえて観に来ていらした。
「一緒に写真撮っていいですか?」と言われ、一緒に写真を撮る。
写真に写った僕の姿には何の価値もありませんが、
しょこたんを通じて知り合った事を表すこの写真には価値があります。
NHさんは粗品を用意してくださっていた。
おかえしにパンの袋の留め具をプレゼントした。
お友達にもプレゼントした。変人だと思われていないでしょうか。
たれちぃさんとはゲームセンターの前で会った。
言い忘れていましたが、僕が会場に着く前に会場の様子を
写メールで送ってくださってありがとうございます。
くるみさんは制服姿のコスプレをしていた。
「この会場では竹内さんの名前みんな知ってますよ」と
言うので、それを確かめるために、健太君とゆっこさんとくるみさんに
『初対面』という設定で白々しく演技をしてもらった。
「竹内さんですかー!!?うわー!竹内さんなんですねー!!」
と初対面でも何でもない3人が大声で僕に話しかけるが、
周囲の反応は一切なし。竹内がいかに人気者でないかが分かった。
そのかわりに健太君が楳図先生のコスプレをした女性2人組に
「一緒に写真撮ってもらっていいですか?」と話しかけられる始末。
その理不尽な光景に、ゆっこさんとくるみさんが大いに笑い、
「ちょっと群がるのではないか」と少しでも期待した自分が恥ずかしく、
僕はアストロンを唱え、自分の殻に閉じこもりそうになった。


握手会は整理番号を次々と読み上げられていく。
ステージに上がってしょこたんと握手をしていく方々の姿を見ると、
ほんの1、2秒の世界であることが伺えた。
誘導係のスタッフが握手した人を、手で次々と横に追いやり、
たくさんの方々が連続的にバシルーラされている。

後ろにもはや「楳図先生」として君臨している健太君を連れて、
ステージに向かう。ステージに上がる。ステージを歩く。

妙なプレッシャーがグラビデを唱えて体力を削りとり、
トヘロスにかかったように誰も近寄りづらいほどのオーラを発する。
装備も揃えていない。宿屋にも泊まっていない。
セーブもしていないし、せかいじゅのはを忘れていた。
そんな状態でラスボスに挑むことはできない。

しかし僕には、以前しょこたんが自身のブログに
http://blog.excite.co.jp/shokotan/2859646/
http://blog.excite.co.jp/shokotan/2863344/
僕の文章のことを書いてくれていたので、話題のネタがあり、

「『ミクシィの竹内』と言ってください」という
心強い神の啓示を受けていたので、その啓示のもとに行動した。

「どうも。ミクシィの竹内です」

自分の中にいた体調不良はすっかり深夜のコンビニから離れ、
自宅に戻り、お母さんの肩を叩いていた。

しょこたんは、僕の手を握りしめ、
きょとん。とした表情で僕を見つめた。

自分の中にいた体調不良は『ザッツ』を自分で買ってきて、
僕に水を用意して飲ませてくれた。

しょこたんは汗だくだった。髪の毛が額に張り付いていた。
目が大きく、顔が小さい。その目が拡大していく。

ギョギョギョギョ

という擬音でも聞こえてくるかのように、目が拡大していく。

「あ゛あ゛あ゛あああああーーーーーーーー!!!!!!」

あまりに大声に、ビクン!と体が反応した。
叫ばれた。叫ばれることなんてめったにない。
それも、初対面で叫ばれることなどめったにない。

「た け う ち さ ん
ですかああああああああーーーーーー!??????」

「あ、はい」

と、僕はその絶叫とは対極の小声で対応してしまった。
仕方がない。もしその声に同レベルの声で対応するのではあれば
「ああーーーい!!!!そうですよーーーーーーーー!!!!!!!」
と僕が叫ぶしかないから仕方がないのである。

しょこたんは目を見つめてきながら、

「ありがとうー、
会いたかったんですーーーーーーーーーー!!!!!!」

と続ける。僕は「あーどうも」としか言えなくて、
いつも以上に目を大きくさせ、いつも以上に鼻の下を伸ばした
しょこたんの大きな反応に対し、完全に受け身になっていた。
そして、

「見てます見てますーーーーーーーーー!!!!!!!」

と言われた途端、誘導係のスタッフの方にバシルーラされ、
ステージをあとにした。
とりあえず笑顔が続いてしまった。
笑顔が止まらない。
病に冒された僕は新たな病に冒された。
笑顔が止まらないという病気に冒された。

このときのしょこたんの姿を絵に表すと、



違う。間違えた。
つのだじろう先生ではない。
本当は、目がとても輝いており、
周りがキラキラとしており、
それはまるで、少女マンガから飛び出したような女の子の笑顔だった。



考えてみれば、すべて僕が言うはずのセリフだったと思う。
それをすべてしょこたんに言われてしまったが、
しょこたんは、そんな人なのだ。と思った。

ここで僕がさきほどのフリーライブが終わった後に
泣きそうになった感情が再度込み上げてくるのであった。

しょこたんは5000人以上のお客さんと握手をし終えた。
疲れているだろうに、しんどいだろうに、
それはファンの方なら誰もがしょこたんに対して思っている事だろう。
それでも笑顔を絶やさず、礼儀を忘れず、
感謝の気持ちを1人1人に伝えていく姿は、
かいしんのいちげきとして僕の心を強く揺さぶってしまった。

「みんなと握手して
今日はお風呂はいりたくなーーーーーーーーーい!!!!!!」

僕の隣にいた健太君は「ほんといい子。いい子すぎるよ」と言う。
これは普遍的なことを言っている。
ここにいる誰もが思うことを言っている。
ただ、それだけなんです。
それだけのことなのに、なんでこの会場は妙に居心地がいいのでしょう。

握手をした後に泣いている女の子の姿もよく見かけた。
その涙のひとつひとつは本当にその人にとってかけがえのないもので、
常に生活の中にしょこたんがいる証拠なのだと思う。

しょこたんは毎日ブログを何度も更新し、
携帯からでも、パソコンからでも、あらゆる人と1日を共有し、
「一緒に生きている」という感覚を与えている。
だからそれぞれの日々の生活の中にしょこたんは大きな存在となり、
その本人に会えた喜びは計り知れないものがあるのだろう。
毎日はひょっとすると憂鬱のかたまりなのかもしれない。
朝7時の電車の中と、深夜0時の電車の中にそれは広がっている。
僕にとってしょこたんは、テレビというよりも、
ブログだったりする。リアルタイムでそのときの気持ちが表れ、
リアルタイムでその気持ちを知ることができるのはブログしかない。
そしてそのブログを通じて出会った人はこの日、何人もいる。
それは当然僕だけではなく、握手会が終わった後に
たくさんのファンの方々が談笑している姿を見ると、
インターネットというものがこれほどまで
素晴らしいものだったのかと思い知らされてしまう。

インターネットは本来、こうであるべきだった。
嫌がらせ、中傷、怒り、殺人につながるものではなかったはずだ。
人と人とをつなげる便利なツールである姿を、
『しょこたん☆ぶろぐ』は改めて教えてくれた。
その証拠に、僕は出会うことができなかったはずの人と出会えている。

僕のこの日の日記は、コメント総数が128。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=832265073&owner_id=662201
こんな現象、こんな出会い方、インターネットしかできない。
そして『しょこたん☆ぶろぐ』だけが成せる技だと思う。


このイベントが終わった後に、しょこたんはブログでこう書いていた。

「もともと一人でばかりいた人生で
人とはなすのが苦手だったり
手もあげらんないし
きょどるし
胃腸虚弱」

僕は、失礼ながら、胃が痛いときはしょこたんを思い出してしまう。
胃痛といえば、しょこたん。
歩けないほど痛いとき、頭の中に楽園を作り出すしかないとき、
しょこたんに勇気をもらうしかないときがあるはずである。
それは胃痛に限らず、あらゆる痛みに言えることで、
この日会場に来ていたほとんどの方が、
同じことを思うのではないだろうか。
ほとんどの方が学生時代、もしクラスが同じだったら
友達になれた気がする方ばかりではないだろうか。
しょこたんのコンサートではあらゆる個性が許される。
それはコスプレという形で表れている。
ここでは、個性があればあるほど歓迎される。
学校はそんな場所だっただろうか。
学校は、個性があればあるほど隅に追いやられ、バカにされ、
イジメられることもあり、自信さえ無くさせられる。

そんな痛みを共有するものがあるからこそ、
しょこたんは同性にも好かれ、
あらゆる世代にも好かれるアイドルだと思う。
「ここが学校だったらな」と思う人も多いはずだと思う。
「みんな友達になれたのにな」と思う人もいるはずだ。

僕の体調不良もこの学校では模範生になり、
胃痛も頭痛も一時的に無くなり、髪の毛を黒く染め、
卒業文集には『いつか絶対、親孝行したい』と書いている。
まさにしょこたんに倣っている。
そして「一緒に生きている」という感覚。
それが体調不良を更生させた。
まるでベホマズンを唱えたかのように、
握手をした人全員のHPが回復しているかのように、
温かいムードが会場にずっと残っているようだった。

ここが世界に続いていけば、戦争も人殺しもなくなるのではないか。
という希望さえも見出してしまうほどのものだった。

秋葉原の加藤も、神戸の酒鬼薔薇も、僕と同世代。
彼らも『貪欲』という言葉の意味や、
しょこたんの存在を知っていれば、
人を殺めることもなく、変わっていたのではないか。
そんな希望さえも見出してしまう。
後ろ向き、批判、中傷、マイナス思考、ネガティブ…
それらのパワーをすべて凌駕するものを僕は知っている。
それは、はっきりと僕が言うまでもなく、
ここまで長い日記を読んで頂いた方が感じて取ってくだされば、
本当に素晴らしいことだと思います。
闇のパワーなんて大したことないと思います。
本当に1番強いのは、キラキラしてて、楽しくて、
明るくて、おもしろくて、笑っていられるような、
あたたかいものだと思っています。
僕はそれをしょこたんに教えてもらった気がします。
しょこたんに叫ばれ続けただけで、
「ありがとう」の一言も言えなかったのが心残りです。

伝わるかなあ。

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