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2006年10月26日木曜日

ミドリ@神戸スタークラブ

スタークラブは倉庫みたいな形をしており、高架下にあるのがいい。清潔なライブハウスもいいけど、こういった古き良き雰囲気にミドリのライブが似合う。
ベースは劒樹人ではなく、この日は桑野嘉文(fromHOSOME)がサポートベースとして参加。劒とはまた違い、アップライトベースではなく長身でパワーを溜め込んでそれがプツップツッと湧き出るような動きがツボだった。

タイトル不明の新曲が強烈だった。「私はこう言った、生きてるのはもう嫌だ」などと実体験をそのまま綴ったのではないかと思える歌詞を、サンバのリズムが引導する。踊れるような曲調に後藤まりこの赤裸々な心情を会話形式で表し、そのギャップに鳥肌が立つ。
後藤はライブ中に切れてしまったのか、セーラー服が血に染まっていた。お客さんの肩と肩を歩いていき、ステージから天井までよじ登っていく。ちょうど僕の肩の上にも乗っかり、まあ、言ってしまえばスカートの中が見えた。ああ、言わなくてもいいが、言ってしまった。これこそライブという"体験"だから、記述してしまいたい。後藤の身体は軽かった。
ステージにダイブするが、受け止める人はいない。ビターン!と全身を強打しながらも歌い続けるその姿には、やはり釘付けになってしまう。
またまた新曲。「あいつにだまされた」などと続ける歌詞。つい最近の出来事を歌ったかのように、具体的では無いのになぜか生々しい。「手首を切っても始まらない あぁ」ととにかく痛々しい。髪の毛を振り乱しながらギターを掻き鳴らし、ミドリらしい静寂と衝動の繰り返しの曲だ。

高い所によじ登ったとき、「降りられへんやろ!誰か支えにこんかい!」と寂しそうに訴えかけると、客席にいたキングブラザーズのマーヤがものすごい笑顔で歩み寄り、手を貸す。マーヤは後藤まりこにサインをねだるなど、昔から普通にファンらしい。
血のついたセーラー服を見て、「痛いなあ…」と呟く後藤。

「スタークラブの壁にジッタリンジンのフライヤーが貼ってて、劒くんと一緒にツアー中の車の中で一緒に歌ったなあと思い出しました。劒くんには早く帰ってきてほしいです」

最後は『POP』。「こんなん言うたら、僕が劒くんにアイ・ラブ・ユーみたいに思われるかも知れへんけど、違うんですよ」となぜか弁解する後藤。しかし、サンバ調の新曲や「だまれさた」と続けたり、『POP』のラブソング感は、なにか一貫しているものが感じられる。すべて情念であることは間違いない。
歌が終わるとドラムスティックを手に持ち、シンバルを何度も思いっきり叩く。一発、一発、また一発と大きく振りかぶって叩き、「アホ!!」と叫びながらもう一発。そしてダッシュで楽屋に帰っていく。

血を見せながら、更にもっと深くて濃い血を見せるようなライブ。何度観てもその刺激は拭いきれず、また新たな刺激を求めて行く場所は結局、ミドリのライブ。
今観なければ、いつ観る。劒樹人の行方が気になりつつも、そんなライブを見せてくれるミドリでした。

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