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2006年8月13日日曜日

ミドリ@梅田シャングリラ

最近、姓名判断により『後藤まり子』から『後藤まりこ』に改名したニュー後藤まりこ。 どういう違いがあるのかは正直さっぱり分からないが、確かに見栄えがいいのかも。この日は後藤まりこになってから初めて観るライブだった。

遠藤賢司とのツーマン。シャングリラはいつも演奏しているステージよりも、少し大きい。カーテンが開かれ、『わっしょい。』のオープニングが打ち鳴らされると、いつもとは違うムードを感じた。ミドリは大きいライブハウスで観るとまた感覚が違う。似合っていた。
後藤まりこの姿が現れず、キーボードのハジメが額に手を置いて「どこだー?」といったキョロキョロとした仕草をする。後藤がどこから現れるのかはライブの一つの楽しみでもある。ハジメもそれをエンターテイメントとして盛り立てようにしたに違いないが、かなしいかな、後藤は普通にステージ脇から登場する。

『あんたは誰や』はいつも以上に殺気立っており、ここぞとばかりに存在を叩きつけるような発言が目立った。後藤の語りは胸ぐらを掴んでくるような迫力があり、ゾッとするしグッとくる。短縮して書くと、「ゾクッ」だ。

「あんたらここに何しに来た?
ライブを観に来たんやろ?
心に心があるからライブ観に来たんやろ?
あんたの心に心はあるんか?あんたの心に心はあるんか?
せやけどな、なんでな、
心に心がない人間がおるんや!?
なんで心に心がない人間が息吸ったり泣いたり笑ったりすんねん!
心があるから泣いたり笑ったりできるんやろ!?
売春に心はないのに売春する女の子はなんで泣いたりできるねん!!
買春するおっさんはなんで笑ったりできるねん!!
そんな大人は死んでまえ!!
そんな大人は死んでまえ!!
死んでまえ!!
死んでまえ!!」

激情がそのままストレートに言葉となり、演奏は次第に盛り上がり、「あんたは誰や」という問いかけがますます殺気立つ。後藤はほとんどステージにおらず、客席でマイクを掴み、言葉を吐き出す。 これがいつものミドリのライブの光景であるが、他のバンドでは物珍しいことだ。

『今日は彼氏がいないから』ではステージ端のスピーカーの上によじ登って歌う。どうやら降りれなくなったのか、「折れる。ここから飛び降りたら、(骨が)折れる。なあ!誰か!僕のこと好きな人、集まって!」と助けを求め、可愛い一面も。「もっと!もっと集まって!」と訴えかけていた。後藤のことを好きな人たちが一斉に集まり(男ばかり)、多くの腕に包まれながらスルリと床に無事着地。

タイトルは不明であるが、新曲も披露された。「子を産み育てるだけが女じゃないのです 時には行きずりの男と寝るのも女なのです」といった歌詞で、キーボードがまるでオルゴールのように可愛らしいメロディで、後藤の歌い方も女の子然としたもので、このギャップに戸惑いつつも、見事に思う。先ほどまで「死んでまえ!」と叫んでいた女とは別物のようだ。それでも「よきにはからえ男ども」と、挑発的な歌詞だった。

最後は『都会のにおい』。劒樹人がアップライトベースに弓を使って音を鳴らし、ヴオーーーンという遠くで鳴っている汽車の汽笛のように、郷愁感を与えてくれる。ミドリは後藤の強烈なパフォーマンスがよく話題となり、目が行きがちだが、演奏自体も相当ガッチリしている。ただ、やはり後藤が動き回ると目が離せないわけで、男性メンバー3人は割とぼんやりと視界に入ることが多い。申し訳ない。
「何もかも捨てて、田舎で暮らそうか」
10代の女の子のような風貌でありながら、50代のヤクザのおっさんのような狂暴な声量と迫力を兼ねそろえている後藤まりこ。
この日も相変わらず客は少なく、シャングリラの客席はスペースに余裕があった。だからこそ後藤が動き回れるのだろうが、一度、ここが埋まったらどうなってしまうのだろう。
後藤まり子はもっと多くの人に観られるべき存在だ。
と思う反面、まだそれほど知られていないからこそ、こういった憤りにも似た自己表現ができるのではないだろうか。とも思う。

今回は少し和むMCもあった。
ドラムの小銭が「マクドナルドには以前、メニューにカレーがあった」と言い張っているらしい。「こっちゃん(小銭)がそう言い続けて、きかへん」と後藤が紹介し、「いやあ、昔カレーやってたんですよ」と小銭が言う。「食べたん?」と尋ねると、小銭は「食べてへん」と。食べてへんのかいと。

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